授業コード 30038003 単位数 2
科目名 ゼミナールⅢ クラス 03
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 片上 孝洋 配当年次 *下表参考

授業の題目 判例で読み解く現代の憲法問題・卒業論文の基礎構築
学修の概要  このゼミナールでは、憲法学の知識を基盤に、現代社会の諸課題を重要判例の分析を通じて多角的に考察します。受講生が自らの関心に基づき判例を選定し、プレゼンテーションとディスカッションを主体的に行うことで、憲法理論の実践的な理解を目指します。また、3年生までの学びを深化させるとともに、各自の関心に基づく卒業論文の執筆に向けた本格的な準備を行います。

 このゼミナールの運営は、受講生の主体性に委ねられます。報告担当者は、判例の選定から資料作成、当日の司会進行までを担当します。報告担当者のプレゼンテーションの後、全員でディスカッションを行い、多様な視点から憲法解釈の深化を図ります。なお、1回あたりの報告数は3名あるいは3組を予定しています。また、論文作成に向けた「プレ研究報告書」の作成と報告を通じて、論理構成の妥当性や独自性の検証を行い、卒業論文を執筆するための土台を築きます。
学修の到達目標  このゼミナールの到達目標は、次のとおりです。
① 高度な専門知識と分析力
 重要判例を精緻に読み解き、学説の対立点を整理した上で、自らの見解を学術的な作法に則って論理的に提示できる。
② 多角的な社会分析と批判的思考
 憲法理論を社会問題に適用し、制度のあり方や司法判断の射程について批判的に考察できる。
③ 論文執筆能力の修得:テーマを設定し、適切な文献リサーチを経て、論理的一貫性を備えた卒業論文の構成案(プレ研究報告書)を作成できる。
④ リーダーシップと対話力
 合同演習において、議論を活性化させるための効果的な発信と、他者の意見を包摂する高いコミュニケーション能力を身につけることができる。
授業計画 第1回 ガイダンス
論文の書き方について
前半の報告者の割り当て
第2回 論文執筆メンバー・論文テーマの検討
判例報告の準備
第3回 法人の人権享有主体性《八幡製鉄政治献金事件》
公益団体会員の信条の自由《南九州税理士会事件》
第4回 外国人の人権享有主体性《マクリーン事件》
定住外国人の地方選挙権
第5回 GPS-Academicの実施(オンデマンド)
実施結果の報告
第6回 謝罪広告の強制と思想・良心の自由
わいせつ文書取締りの合憲性《チャタレー最高裁判決》
第7回 プライバシー保護と表現の自由《「宴のあと」事件》
意見広告と反論権《サンケイ新聞意見広告事件》
第8回 前半の振り返り
後半の報告者の割り当て
論文テーマと研究概要の報告
第9回 死刑の合憲性
第10回 私人による外国人差別《公衆浴場入浴拒否事件》
第11回 NHK受信料訴訟
第12回 賭博行為禁止の合憲性
第13回 酒類販売業の免許制と営業の自由《酒類販売免許制事件》
第14回 裁判員制度の合憲性
第15回 後半の振り返り
「プレ研究報告書」の発表
授業外学習の課題 【事前学修】
・報告担当者:担当判例を精読し、事実関係・争点・判旨を正確に把握した上で、関連判例や参考文献をリサーチし、ディスカッションのための「問い」や「検討課題」を盛り込んだ報告資料(レジュメ)を作成すること(2週間程度)。
・報告担当でない者:テキストの報告判例の該当箇所を精読して事実・争点を把握し、想定される論点について自分の意見をメモにまとめ、議論に参加する準備をして臨むこと(2時間程度)。
・論文準備:自身の研究テーマに関連する文献・資料を収集し、プレ研究報告書(または草稿)を計画的に作成すること(2時間程度)。

【事後学修】
・演習での議論や教員の指摘を反映させ、判例理解を修正・深化させること。また、議論で得られた知見を各自の研究論文の構想に組み込むこと(2時間程度)。
履修上の注意事項 1.このゼミナールは、3年・4年合同で実施します。
2.〈学びたい〉・〈知りたい〉という意欲を持ち続けることの大切さを理解し、主体的・積極的な姿勢でプレゼンテーションとディスカッションに取り組んでください。
3.報告担当者は、十分な準備を行い、責任をもって報告に臨んでください。資料作成、発表練習を含め、早めの準備を心がけてください。
4.報告担当でない者は、テキストの報告判例の該当箇所を事前に熟読し、自分の意見や質問をまとめて出席してください。
5.論文執筆のための報告書を作成することが求められます。
6.テキストと各自で用意した六法(ポケット六法、デイリー六法など)を持参してください。
7.毎回出席することが前提です。やむを得ず欠席する場合は、事前に連絡してください。
8.授業時間外で、教員による「プレ研究報告書」作成の個別指導を行います。
9.授業計画は一部変更する場合があります。

*公認欠席制度の配慮内容は以下の通りです。
・公認欠席時の資料は、Moodleで配付します。
・報告を担当する時に公認欠席となる場合、報告の順番を変更するなど適宜対応します。
成績評価の方法・基準  プレゼンテーション(レジュメの内容等)の準備〈30%〉、ディスカッションの運営等〈20%〉、ディスカッションでの発言の回数と内容等〈30%〉、「プレ研究報告書」の内容〈20%〉で評価します。
 ※ 事前連絡のない欠席や不適切な受講態度は、減点します。
テキスト 渋谷秀樹編著『憲法判例集(第13版)』(有斐閣、2025年)
〔※渋谷秀樹編著『憲法判例集(第12版)』(有斐閣、2022年)も使用可〕
参考文献 上田健介ほか『憲法判例50!(第3版)』(有斐閣、2023年)
初宿正典ほか著『いちばんやさしい憲法入門(第6版)』(有斐閣、2020年)
初宿正典ほか著『いちばんやさしい憲法入門(第7版)』(有斐閣、2025年)
棟居快行ほか『基本的人権の事件簿(第7版)』(有斐閣、2024年)
長谷部恭男ほか編『憲法判例百選Ⅰ(第8版)』(有斐閣、2025年)
長谷部恭男ほか編『憲法判例百選Ⅱ(第8版)』(有斐閣、2025年)
主な関連科目 憲法原論、基本的人権、統治機構
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
・授業の前後で質問・相談に対応します。
・詳細な解説やまとまった時間を要する質問・相談の場合は、別途時間を設けますので、メールにて予約をとってください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学部法律学科(演習) 2014~2014 3・4 - - - - -
法学部法律学科(演習) FLLA30803 2018~2022 3・4 - - - - -
法学部法律学科(演習) FLLA30803 2023~2023 4
法学部法律学科(演習) 31400 2024~2026 4