授業コード 24017900 単位数 2
科目名 社会学特殊講義A(移動の社会学) クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 吉田 舞 配当年次 *下表参考

授業の題目 社会学特殊講義(移動の社会学)Sociology of Mobility
学修の概要 1990年代以降のグローバル化の進展により、人びとの国際移動は拡大してきた。日本においても多くの外国人が居住・就労しており、広島市には2万人以上の在留外国人が暮らしている。しかし、移動は誰にとっても自由に選択できるものではなく、国境管理、労働市場、家族、ジェンダー、社会制度といったさまざまな条件によって形づくられている。本授業では「移動の社会学」という視点から、国境を越えて働く人びとをはじめ、移動を強いられる人びと、あるいは移動できない人びとの経験に注目する。とくにフィリピンなど東南アジアの事例をもとに、グローバル社会における移動と不平等、移動をめぐる政策や制度の課題、そして日本社会における受け入れや社会統合のあり方について考察する。なお、講義は原則としてPowerpointを用いる他、視聴覚資料も取り入れる。
学修の到達目標 移動をめぐる基本的な社会学的視点や概念を理解し、それらを用いて説明できるようになる。【理解力】

移動を、個人の選択の問題としてではなく、制度や社会構造との関係から多角的に考察できるようになる。【課題解決力】
授業計画 第1回 ガイダンスと自己紹介:本授業の視点とねらい
MovementとMobilityの違いを理解し、本授業における「移動」の捉え方を説明できる。
第2回 新聞ワーク:移動をめぐる社会的課題
授業テーマを身近な事例と結びつけ、移動をめぐる社会問題を整理し、資料収集ができる。
第3回 データで見る国際移動・非移動(日本と世界)
統計データをもとに、国際移動と非移動の特徴や偏りを読み取り、説明できる。
第4回 ディスカッション:なぜ移動するのか/強いられるのか/できないのか
Mobility Justiceの視点から、移動の自由や不平等について理解し、説明できる。
第5回 日本の外国人受入れ政策と移動の管理
日本の外国人受入れ政策を、移動の管理という観点から整理し、説明できる。
第6回 在日フィリピン人:結婚・労働・家族移動
結婚・労働・家族と移動の関係を事例から理解し、説明できる。
第7回 技能実習制度① 労働の移動と日本的労務管理
技能実習制度における労働移動の特徴を説明できる。
第8回 技能実習制度② 孤立出産とインターセクショナリティ
移動・ジェンダー・出産の問題を多角的に説明できる。
第9回 新国際分業と移動の女性化① ケア労働
移動の女性化とケア労働の特徴を理解し、説明できる。
第10回 新国際分業と移動の女性化② 家事労働
家事労働とグローバルな不平等の関係を説明できる。
第11回 視聴覚資料鑑賞
映像資料を通じて、移動が生活や家族に与える影響を把握できる。
第12回 ディスカッション:女性の移動と労働
学んだ視点を用いて、女性の移動と労働について議論できる。
第13回 移動を強いられる人々:難民政策
難民の移動を通じて、強制的移動の社会構造を説明できる。
第14回 移動しない人々:先住民と開発問題
非移動が生み出される社会的背景を理解し、説明できる。
第15回 筆記試験
授業外学習の課題 【事前学習:2時間程度】新聞記事やニュース等を通じて、移動や移民、難民、国境をめぐる話題に触れ、関心を持った事例や疑問点を整理しておくこと。

【事後学習:2時間程度】講義中に疑問に感じた点や用語を整理し、移動が社会や人びとの生活とどのように結びついているかを振り返ること。
履修上の注意事項 ・各回のワークシートは、原則として授業日の23:59までに提出すること。
・授業内容および授業計画は、進捗状況や受講者の理解度・関心に応じて変更する場合がある。
・公認欠席は、出席として扱わない。
成績評価の方法・基準 ワークシート/課題 40点、期末試験(筆記)60点、合計100点
テキスト
参考文献 伊藤将人,2025,『移動の社会学』講談社現代新書.
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談がある場合、メールおよび授業前後で対応する。

■ルーブリック情報
  5(AA) 4(A) 3(B) 2(C) 1(D)
知識・理解(移動をめぐる基礎理解) 移動・非移動・強制移動に関する概念や事例を正確に理解し、自分の言葉で説明できる 基本的な概念や事例を理解し、概ね説明できる 授業で扱った内容を一定程度理解している 用語や内容の理解が部分的にとどまっている 授業内容の理解が不十分である
思考・判断(社会構造への考察) 移動を個人の問題に還元せず、制度・社会構造との関係から多角的に考察できる 社会的背景を踏まえた考察ができている 一定の視点から移動の問題を考えている 表面的な感想や事実の列挙にとどまる 論点を捉えた考察ができていない
表現・論述(説明・議論の力) 概念や事例を用いて論理的に説明・論述できる 概ね筋道立てて説明・論述できる 自分の考えを簡潔に表現できている 表現が不明確で論理のつながりが弱い 自分の考えを適切に表現できていない
授業参加・態度(主体性) 議論やワークに主体的に参加し、他者の意見も踏まえて発言できる 授業に積極的に参加している 指示に従い授業に参加している 受動的な参加にとどまる 授業参加が著しく不十分である
課題・ワークシート(取り組みの質) 課題に対し、授業内容を踏まえた深い考察がなされている 授業内容を踏まえた適切な記述がある 課題の要件を満たしている 記述が簡略で内容が不十分 未提出、または著しく不十分

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23125 2017~2017 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) 2018~2018 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23125 2019~2023 1・2・3・4 - - - - -