| 授業コード | 24008000 | 単位数 | 2 |
| 科目名 | 親密性の社会学演習(ホームの社会学) | クラス | |
| 履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
| 担当者 | 河口 和也 | 配当年次 | *下表参考 |
| 授業の題目 | ホームの社会学 Sociology of Home |
| 学修の概要 | 「家族」を研究対象とする社会学の一領域としては、「家族社会学」がありますが、現在の家族をめぐる状況の変化・変容に対して、従来の「家族」という概念で分析することは難しくなってきています。そうした問題に対するオルターナティヴとして、「親密性」「親密圏」という概念が提案されるようになってきました。この用語・概念をめぐっては、様々な定義が与えられてきましたが、この演習ではそうした諸定義と諸理論を整理しつつ、「親密性」「親密圏」の概念をとおして、公的領域以外における様々な関係性を扱います。そのなかには家族関係、友人関係、恋愛関係などが含まれます。 この演習では、近年、海外の地理学的研究領域を中心に展開され、他の学問領域にも広まってきている「ホーム(家庭)」を中心に取り上げ、このホームが親密性を取り扱う社会学の領域でどのような意味を持ち、さらにいかなる理論的視角を構築することができるかを考察します。 |
| 学修の到達目標 | 1.親密性の社会学および「ホームの社会学」に関する主要な理論・概念を理解し、説明することができる 2.ホームをめぐる社会的規範、権力関係、不平等を批判的に分析できるようになる 3.質的調査や表象分析などを用いて、親密性に関わる現象を社会学的に考察できる 4.自ら設定した問いをもとに、簡単な研究発表・レポートを行うことができる |
| 授業計画 | 第1回 | イントロダクション:なぜ「ホーム」を社会学するのか 授業の目的・進め方・評価方法の確認:「ホーム/家/居場所」の日常的イメージを理解し、 親密性研究における「ホーム」の位置づけを把握する |
| 第2回 | 親密性の社会学の基礎 親密性とは何か(私的/公的の境界)をめぐって、 アンソニー・ギデンズ他の議論を理解し、親密性の再編について考える |
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| 第3回 | 「家」と「ホーム」の社会学 house / home の概念的区別を理解するとともに、ホームをめぐる感情・記憶・帰属をめぐる家族社会学・住居研究との接点をさぐる |
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| 第4回 | 近代家族とホームの歴史社会学 近代家族の成立と「家庭」のイデオロギーを理解し、性別役割分業を「ホーム」の枠組みのなかで考える |
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| 第5回 | 排除されるホーム/包摂されるホーム 「ホームがない」ホームレス問題のアプローチをもとに「ホームを持てない」ことをめぐる社会学的研究を理解する |
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| 第6回 | クィアなホーム/非規範的な居場所 クィア理論からみるホームを見る視点を獲得し、「安全な場所(safe space)」とはどのような空間かを考える |
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| 第7回 | ケア・依存・親密性とホーム 高齢者介護、障害者支援、子育てケアの場としてのホームについて理解し、親密性と権力・不平等の関係について考える |
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| 第8回 | 中間まとめ(オンデマンド) これまでの理論・論点の整理を行い、研究における問いの立て方を理解する |
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| 第9回 | ホームを調査する方法①:質的調査 データ収集の方法としてのインタビュー、ライフストーリー、エスノグラフィーを検討するとともに、「ホームへのアクセス」における倫理的配慮(プライバシー遵守)などを理解する |
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| 第10回 | ホームを調査する方法②:表象・メディア分析 ドラマ・映画・広告における「ホーム」の表象分析の方法を理解する |
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| 第11回 | 都市とホーム:移動・越境・複数の居場所(オンデマンド) 移民、留学生、単身世帯などの問題を題材にして、都市化・グローバル化とホームの関係について考える |
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| 第12回 | ホームのポリティクス 婚姻制度、家族政策、住宅政策など国家や行政による家族政策・家庭政策などホームをめぐる政治を理解する |
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| 第13回 | 研究発表①(個人レポートのテーマに関する報告) 個人レポート作成に向けてのテーマについて考える |
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| 第14回 | 研究発表②(個人レポートの計画に関する報告) 個人レポート作成に向けた計画について報告する |
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| 第15回 | まとめ:「ホームの社会学」から見えてきたものとは何か 親密性の社会学研究、とくにホームの社会学の可能性と限界について考える |
| 授業外学習の課題 | 事前学修(2時間程度):毎講義の最後に次回の講義テーマを発表するので、各自でできる限り調べて予備知識を集めておき、関係する事柄について調べておくこと 事後学修(2時間程度):講義中にわからなかった用語については、次回までに各自で調べること 講義のなかで読むことを求められた文献は必ず事前に読んで理解するようにしてください。また、授業に関連した小レポートなどを課すことがありますので、準備を怠らないようにしてください。 指示された参考文献や資料などは必ず事前に読んでおいてください。読んであるものとみなして授業をします。 |
| 履修上の注意事項 | ※本講義で使用する資料等は、Moodleにてダウンロードできるようにします。 提出物やレポートなどは必ず指定された期限内に提出すること。 授業用の配布資料や課題などは、Moodleに掲載することがありますので、確認してください。 小テストやプレゼンテーション時に公認欠席となる場合、追試や代替措置で対応します。 8回目と11回目はオンデマンドで実施します。(Moodle使用) |
| 成績評価の方法・基準 | 授業中の発言や質問などの積極性(60%)と授業内で課すレポート(40%)で総合的に評価します。 |
| テキスト | 授業中に適宜指示します。 |
| 参考文献 | 本多真隆 2023 『「家庭」の誕生―理想と現実の歴史を追う―』 筑摩書房 木戸功・松本洋人・戸江哲理(編著)2024 『日本の家族のすがた―語りから読み解く暮らしと生き方』 青弓社 村上あかね 2023 『私たちはなぜ家を買うのか―後期近代における福祉国家の再編とハウジング―』 勁草書房 筒井淳也 2008 『親密性の社会学―縮小する家族のゆくえ』世界思想社 |
| 主な関連科目 | 親密性の社会学、性現象論演習、クィア・スタディーズ演習 |
| オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問や相談は、授業中あるいは授業後に対面で対応するとともに、または日常的にはメールで受け付けます。 |
| 所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
| 知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
| 人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) | - | 2017~2023 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
| 人文学部社会学科(専門演習科目) | 24400 | 2024~2026 | 2・3・4 | - | ○ | - | ○ | ○ |