授業コード 10046304 単位数 2
科目名 専門演習Ⅲ クラス 04
履修期 後期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 NGUYEN Duc Lap 配当年次 *下表参考

授業の題目 データ分析と論文執筆準備(Graduation Research Preparation: Data Analysis & Academic Writing)
学修の概要 本セミナーは、卒業研究に取り組む前段階として、ゼミ生が卒業研究で実際に用いる統計的データ分析の基礎と、その結果を論文としてまとめるための準備を行うことを目的とする。高度な数理統計や複雑な分析手法を扱うのではなく、調査データや実証データを用いて、何が言えるのかを論理的に説明できる力の養成を重視する。
前半では、既に学習した記述統計、可視化、相関、回帰分析の基本的な考え方を整理したうえで、標本と母集団、統計的推定といった卒業研究で用いられる基本的な考え方を学ぶ。特に、アンケート調査などで頻繁に用いられる母比率の区間推定を通じて、サンプルデータから母集団の特徴をどのように推測するのかを理解する。
中盤では、顧客満足度調査や意識調査、評価データなどの一般的な調査データを題材に、記述統計から推定、さらに回帰分析へと段階的に分析を発展させる。回帰分析については、計算手順そのものよりも、重回帰分析を卒業研究でどのような問いに対して用い、どのように結果を解釈・説明するのかに重点を置く。
後半では、分析結果を研究としてまとめるために必要な、研究テーマ設定、リサーチクエスチョンの構築、文献レビュー、論文構成、図表の提示方法を学ぶ。データ分析と論文執筆を切り離すことなく、卒業研究へと自然につながる実証的研究の基礎力を養う。
学修の到達目標 本授業を修了した学生は、以下の能力を身につけることを目標とする。
•記述統計、区間推定、回帰分析(特に重回帰分析)を用いて、調査データから論理的な示唆を導けるようになる。
•分析結果を図表と文章で分かりやすく整理し、論文としてまとめる準備ができるようになる。
授業計画 第1回 卒業研究とデータ分析の役割:卒業研究におけるデータ分析の位置づけを理解し、本授業で習得する知識とスキルの全体像を把握できるようになる。
第2回 データ分析の基礎総復習:これまでに学習したデータ整理・可視化・相関・記述統計の要点を整理し、分析の基本的な流れを再確認できるようになる。
第3回 調査データと標本・母集団:標本と母集団の関係を理解し、全数調査を行わなくても統計的判断が可能となる理由を説明できるようになる。
第4回 調査データの記述統計分析:代表的な標本抽出方法の特徴を理解し、調査設計の違いがデータの信頼性や限界に与える影響を判断できるようになる。
第5回 母比率の区間推定:統計的推定の考え方を理解し、母平均や母比率の推定結果を適切に解釈できるようになる。
第6回 推定結果の解釈と意思決定:推定結果を数字のまま受け取るのではなく、その意味や不確実性を理解したうえで、現実の意思決定にどう活用べきかを考えられるようになる。
第7回 回帰分析の考え方と研究上の位置づけ:回帰分析の目的や考え方を整理し、説明変数・被説明変数の関係を踏まえて、研究課題に対して回帰分析を用いる意義を判断できるようになる。
第8回 重回帰分析のケーススタディ:複数の要因を同時に扱う必要性を理解し、重回帰分析の結果を具体的な事例に即して読み取り、変数間の関係を多面的に捉えられるようになる。
第9回 重回帰分析の応用と解釈上の注意点:有意性、果解釈の限界といった分析上の注意点を踏まえ、重回帰分析の結果から「何が言えて、何が言えないのか」を適切に判断できるようになる。
第10回 卒業研究における回帰分析の活用:回帰分析を研究の根拠として用いる方法を学び、分析結果を論文中でどのように位置づけ、主張と結びつけて示すべきかを整理できるようになる。
第11回 研究テーマとリサーチクエスチョンの設定:分析可能性を意識しながら研究テーマと問いを明確化し、回帰分析と整合的なリサーチクエスチョンを設定できるようになる。
第12回 文献レビューと研究の位置づけ:先行研究との関係を整理し、自身の研究が既存研究の中でどのような意義を持つのかを論理的に説明できるようになる。
第13回 論文構成と分析結果の書き方:分析結果を図表や文章で整理し、論文として一貫した構成の中で分かりやすく提示できるようになる。
第14回 研究発表とフィードバック:自身の研究内容を発表し、質疑応答や他者からの指摘を通じて、研究の論理性や説得力を高められるようになる。
第15回 最終レポート提出と振り返り:研究プロセス全体を振り返り、成果と課題を整理したうえで、卒業研究へどのようにつなげていくかを明確にできるようになる。
授業外学習の課題 授業外学習として、予習・復習および演習問題への取り組みに、毎週4時間程度を目安に学習時間を確保することが求められる。演習では、計算結果だけでなく、どのような前提や仮定のもとで分析を行っているのかを意識しながら取り組むことが重要である。
履修上の注意事項 授業では演習および質疑応答を重視するため、積極的に参加する姿勢が求められる。課題やレポート、小テストの提出期限は厳守すること。
公認欠席となる場合は、単位認定に不利とならないよう配慮するため、事前に必ず相談すること。
成績評価の方法・基準 定期試験は実施せず、レポート課題や報告(40%)、授業への取り組み(40%)、小テスト(20%)によって総合的評価する。
テキスト テキストは使用しない。必要に応じ、資料を配布する。
参考文献 手嶋宣之 (著) (2011) 『基本から本格的に学ぶ人のためのファイナンス入門』ダイヤモンド社
キース・カットバートソン (著), ダーク・ニッチェ (著), 吉野 直行 (監修, 翻訳), (2013) 『ファイナンスの基礎理論―株式・債券・外国為替』
吉野 直行 (著), 山上 秀文 (著) (2017) 『金融経済 第3版 ― 実際と理論』慶應義塾大学出版会
主な関連科目 金融システム論、金融政策論、金融演習、証券投資論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業前後および授業中の質問は随時受け付ける。メールでの質問にも対応する。課題や小テストについては、原則として翌週に総合的なフィードバックを行う。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(F群) 11400 2024~2026 3・4