授業コード | 93108800 | 単位数 | 2 |
科目名 | 国際法演習Ⅱ | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 柳生 一成 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 近年の国際的な人権裁判所・機関の主要判決 Recent Judgments on Human Rights Protection by the International Courts and Bodies |
学修の概要 | 国際的な人権裁判所・機関が扱う事件のうち、受講生が関心を持った複数の判決・見解などについて、関連判例・文献等の研究を通じてレポートを作成してもらいます。 |
学修の到達目標 | 本授業を履修することによって、 ①国際的な人権裁判所・機関の判例などを正確に理解し、複数の判例などを関連づけ・整理できる ②国際的な人権裁判所・機関の訴訟・審理手続を実際の事件を通じて正確に理解できる ③事例を通じて国際人権法の最新の状況について理解を深めることができる ようになることが目標です。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス 授業の進め方、予習・復習の仕方、成績評価などについて説明します。 |
第2回 | 国際的な人権裁判所・人権機関の訴訟・審理手続きの概要の復習 判決を読むうえで必要な背景的知識を学びます。 |
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第3回 | 判決文の所在、判例評釈などの関連文献の検索の仕方についての説明 リーガルリサーチの基本を確認します。判決文等の探し方などを学びます。 |
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第4回 | 判決文の所在、判例評釈などの関連文献の検索の仕方についての実習 リーガルリサーチを実践して、授業で扱う判決文とその評釈等を入手します。 |
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第5回 | 人権裁判所判決などの分析①―判決のratio decidendiの分析など 判決の主要な部分、いわゆる「判例」の見つけ方を学びます。 |
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第6回 | 人権裁判所判決などの分析②―他の判決の関連性など 裁判所が判例変更したケースを選んで、複数の判決を読み比べます。 |
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第7回 | 判決などに関する先行研究の分析 判決に関する評釈を読み込み、判例の評価の仕方を学びます。 |
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第8回 | 中間レポートの添削・講評、重要事項の整理 事前に提出された中間レポートを素材として、判例分析の妥当性などを学生と共に考察します。 |
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第9回 | 人権機関の見解などの分析③―判決のratio decidendiの分析など 国際的な人権機関が出した「見解」は厳密にいえば判決とは異なりますが、共通点も多く見られます。その相違を把握しつつ、事例の分析を試みます。 |
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第10回 | 人権機関の見解などの分析④―他の見解との関連性など 国際人権機関が「判例」変更したケースを選んで、複数の「見解」を読み比べ、その背景や論理的妥当性を考察します。 |
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第11回 | 見解などに関する先行研究の分析 見解などに関する評釈を読み込み、判例の評価の仕方を学び、批判的な分析力を磨きます。 |
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第12回 | これまでに分析した判決の関連事例の探索・分析 欧州人権裁判所などが出した判決が、EU司法裁判所など他の裁判所によって参照される事例を分析し、意義を考察します。 |
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第13回 | これまでに分析した見解の関連事例の探索・分析 国際的な人権機関が出した「見解」が、他の裁判所によって参照される事例を分析し、意義を考察します。 |
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第14回 | 判例分析の総合的な復習、複数の判例の整理・分析の仕方 これまでに分析した判決や「見解」などに対する考察を組み合わせて、特定の人権の問題に対する事例分析を行った、論理的な文章を構築します。 |
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第15回 | 最終レポートの講評、総括 中間レポートを発展させた最終レポートを添削の上で返却し、講評を行います。重要事項を確認しつつ、授業の総括を行います。 |
授業外学習の課題 | ・関心を持った判決について、欧州人権裁判所のホームページなどから原文を入手し、事実の概要、判決の要旨などをまとめたレジュメを作成してもらいます。そのレジュメの紹介を基礎として、授業で当該判決の分析を行います。 ・その後、判決に関する評釈と判決文を照らし合わせて、判決の意義を分析します。 ・授業の準備と並行して、レポートの作成を進めて下さい。レポートは2回提出してもらいます。レポートの提出時期は初回ガイダンスで指示します。 ・授業外の学習時間は60時間以上行って下さい。 |
履修上の注意事項 | ・授業の内容は学生の関心や修士論文のテーマによって変更することがあります。 ・国際法研究Ⅱと並行して履修して下さい。 ・国際法演習Ⅰの履修を前提とします。 ・国際法の基本的な知識と一定の英語力を前提とします。 ・配付資料は予定していませんし、大学院で少人数の履修者が予定されている科目上、公認欠席について、欠席した授業で提出するはずだった課題を適時に提出した場合に、成績上一定の配慮を行う以外には特段の対応はしません。欠席した授業で扱った資料の内容について質問等がある場合は、オフィスアワーを利用する等して、理解が不十分なところが無いようにして下さい。 |
成績評価の方法・基準 | 課題への取組み(60%)およびレポート(40%)を基礎として、総合的に評価します。 |
テキスト | ・使用しません。 ※国際条約集(出版社を問わない)を授業に必ず持参して下さい。 |
参考文献 | Registry of the European Court of Human Rights ed., Overview of the Case-law of the European Court of Human Rights, 2017(Wolf Legal Pubns, 2018)ほか、学生が関心を持った人権裁判所・人権機関や判決に応じ、適宜授業において紹介します。 |
主な関連科目 | 国際法研究Ⅰ、国際法演習Ⅰ、国際法研究Ⅱ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
オフィスアワーのほか、授業後の時間帯などを使って積極的に質問して下さい。 課題の講評は、第8回および第15回の授業において行います。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
法学研究科M法律学専攻 | - | 2022~2023 | 1・2 | ○ | ○ | ○ | ○ | - |
法学研究科M法律学専攻 | 31500 | 2024~2025 | 1・2 | ○ | ○ | ○ | ○ | - |