授業コード 93103602 単位数 2
科目名 憲法研究Ⅰ クラス 02
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 片上 孝洋 配当年次 *下表参考

授業の題目 憲法判例を学ぶ
学修の概要  本講義では、憲法判例の綿密な読解と多角的な考察を通じて、憲法に関する主要な理論・学説の理解を深めるとともに、高度な法的思考能力(法的文書の読解力、論理構成力、批判的思考力など)を涵養します。具体的には、授業計画で指定された重要判例について、担当者が事実の概要、判旨の要約、判決の論理構成、関連する学説の検討などを報告し、その後、全員で多角的な討議を行います。
学修の到達目標 ①重要な憲法判例を正確に読解し、事実の概要、判旨、判決の論理構成を説明できるとともに、関連する有力な学説(主要な学説、有力な少数説、最新の研究動向など)を批判的に検討し、自らの見解を論理的に提示できる。
②具体的な憲法問題について、関連する判例・学説を適切に引用しながら、複数の争点・論点を明確に整理し、自らの結論とその理由を法的根拠に基づいて論理的かつ説得力ある形で記述・口頭で説明できる。また、議論に参加し、質疑応答に適切に対応できる。
授業計画 第1回 ガイダンス
各回の判例について報告する担当者を決める
第2回 外国人の人権保障(マクリーン事件)
第3回 会社による政治活動の自由(八幡製鉄献金事件)
第4回 私人間における人権保障(三菱樹脂事件)
第5回 写真撮影されない自由と憲法13条(京都府学連事件)
第6回 個人情報を開示・公表されない自由と憲法13条(住基ネット訴訟)
第7回 嫡出でない子の相続分と法の下の平等(婚外子相続分違憲決定)
第8回 嫡出でない子の国籍取得と法の下の平等(国籍法3条違憲判決)
第9回 日の丸・君が代と思想良心の自由(国旗国歌起立斉唱強制事件)
第10回 宗教上の理由に基づく剣道の不受講(神戸高専剣道実技履修拒否事件)
第11回 神道式地鎮祭と政教分離原則(津地鎮祭事件)
第12回 名誉毀損表現と裁判所による出版差止め(「北方ジャーナル」事件)
第13回 取材資料の提出命令と報道・取材の自由(博多駅事件)
第14回 市民会館の利用と集会の自由(泉佐野市民会館事件)
第15回 学問の自由と大学の自治(ポポロ事件)
授業外学習の課題 事前・事後学修(各2時間程度)
・各回の判例のテキスト範囲を事前に読んでおくこと。
・報告者は、責任をもって報告の準備をしておくこと。
・報告と討議を踏まえて、テキストを読み直し、学んだ知識を修得すること。
履修上の注意事項 *授業計画の内容を一部変更する場合があります。
*テキストと個人六法を持参してください。
*報告者は、責任をもって報告の準備をしてください。
*自分の考えや意見を発言することができるように予習して授業に出席してください。
*やむを得ず欠席する場合は、事前に連絡してください。
*公認欠席制度の配慮内容は以下の通りです。
・公認欠席時の資料は後日配付します。
・報告を担当する時に公認欠席となる場合、代替措置で対応します。
成績評価の方法・基準 報告への取り組み(報告の内容・報告資料等)〈70%〉および討議への参加度・貢献度〈30%〉で評価します。
テキスト 上田健介ほか『憲法判例50!(第3版)』(有斐閣、2023年)
参考文献 芦部信喜・高橋和之補訂『憲法(第8版)』(岩波書店、2023年)
高橋和之『立憲主義と日本国憲法(第6版)』(有斐閣、2024年)
長谷部恭男ほか編『憲法判例百選Ⅰ(第7版)』(有斐閣、2019年)
長谷部恭男ほか編『憲法判例百選Ⅱ(第7版)』(有斐閣、2019年)
主な関連科目 憲法研究Ⅱ、憲法演習Ⅰ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業時、メール、研究室にて質問・相談に随時対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学研究科M法律学専攻 2022~2023 1・2 -
法学研究科M法律学専攻 31500 2024~2025 1・2 -
法学研究科M国際政治学専攻 31500 2024~2025 1・2 -