授業コード 90350100 単位数 4
科目名 クイア・スタディーズ調査演習Ⅰ クラス
履修期 年間授業 カリキュラム *下表参考
担当者 河口 和也 配当年次 *下表参考

授業の題目 クィアという方法論と調査の実践  Queer methodology and research implementation
学修の概要 この授業では、クィア・スタディーズの理論と方法論を学びながら、実際に調査を企画・実施・分析する。歴史的・文化的・社会的視点をふまえ、クィアの主体性やコミュニティ、政治・経済・メディア・文化などの領域について実証的に考察する。また質的・量的調査の技法を学び、各自の研究プロジェクトを遂行できるようにする。
学修の到達目標 クィア・スタディーズの主要な理論と研究動向を理解することができる。
社会調査の方法論(質的・量的)を学び、適用できるようになる。
クィア・スタディーズの視点から調査テーマを設定し、実践的な研究プロジェクトを遂行することができる。
フィールドワークを通じて、クィア・コミュニティとの関わり方を学ぶ。
調査結果を分析・論文化し、学術的な議論に貢献できるようになる。
授業計画 第1回 イントロダクション:クィア・スタディーズとは何か?調査演習の目的と流れ
第2回 クィア理論の展開(1):ジェンダーとセクシュアリティの概念整理
第3回 クィア理論の展開(2):パフォーマティヴィティと異性愛規範
第4回 クィア・スタディーズにおける調査方法:質的・量的手法の概要【オンデマンド授業】
第5回 エスノグラフィーとインタビュー調査:フィールドワークの倫理と実践
第6回 アーカイブと歴史資料を用いたクィア研究:過去の表象と現在
第7回 メディア分析の手法:映画・ドラマ・SNSのクィア表象
第8回 社会運動の調査方法:アクティヴィズムと政治的実践の研究
第9回 量的データの活用:統計調査とデータ分析
第10回 研究倫理と当事者性:研究者の立場とエンパワーメント
第11回 研究テーマの設定:問いの立て方と先行研究の整理
第12回 リサーチ・デザインの策定:方法論とデータ収集計画
第13回 インタビューガイドの作成:質問項目とインフォームド・コンセント【オンデマンド授業】
第14回 パイロット調査の実施:フィールドワークの準備と試行
第15回 調査対象者との関係構築:信頼関係とエシカル・リサーチ
第16回 データ収集の実践(1):フィールドワーク(参与観察)
第17回 データ収集の実践(2):インタビューの実施
第18回 データ収集の実践(3):オンライン調査とSNS分析
第19回 調査データの整理:トランスクリプトとコーディング
第20回 中間報告会:研究進捗の共有とフィードバック
第21回 質的データの分析(1):テーマ分析とナラティブ・アプローチ【オンデマンド授業】
第22回 質的データの分析(2):ディスコース分析とフレーミング
第23回 量的データの分析:統計処理とデータ可視化
第24回 調査結果の解釈:クィア・スタディーズの理論との接続
第25回 論文執筆の基礎:構成、引用、学術的表現
第26回 プレゼンテーションスキルの向上:成果発表の準備
第27回 学会発表や論文投稿の準備:査読プロセスと投稿戦略
第28回 研究の社会的インパクト:当事者への還元と社会変革【オンデマンド授業】
第29回 最終成果発表会:研究成果のプレゼンとディスカッション
第30回 振り返りと総括:今後の課題と研究の展望
授業外学習の課題 修士論文の研究テーマに沿った研究計画及び調査計画を立案するように努めること。
履修上の注意事項 受講生は、主体的に調査計画を立て、データ収集を行えるように準備すること。


ハイブリッド型授業を実施します。(Moodle使用)
成績評価の方法・基準 授業参加・ディスカッション(30%):毎回の議論への貢献度
調査計画書(20%):研究デザインの明確さと実行可能性
調査プロジェクトの実施(30%):フィールドワーク・データ分析の質
最終報告書(20%):論理構成、分析の深さ、表現力
以上の項目において総合的に評価する。
テキスト 授業中に適宜指示する。
参考文献 Judith Butler, Gender Trouble(1990)
Eve Kosofsky Sedgwick, Epistemology of the Closet(1990)
Jack Halberstam, The Queer Art of Failure(2011)
Jasbir Puar, Terrorist Assemblages(2007)
José Esteban Muñoz, Cruising Utopia(2009)
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問や相談に関しては授業中およびオフィスアワーに対応する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文科学研究科M社会学専攻 23500 2024~2025 1・2 -