| 授業コード | 90345200 | 単位数 | 2 |
| 科目名 | クイア・スタディーズ演習Ⅰ | クラス | |
| 履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
| 担当者 | 河口 和也 | 配当年次 | *下表参考 |
| 授業の題目 | クィア・スタディーズの古典的文献を読む Reading the classical literature on queer studies |
| 学修の概要 | 「クィア理論」という用語は、映画理論研究者であるテレサ・デ・ラウレティスが1990年にカリフォルニア大学サンタクルーズ校で開催した同名の学術会議で生まれたものです。したがって、クィア・スタディーズはこのクィア理論に依拠した新しい学問領域であると言われていますが、それでもすでに30年以上の歴史を経てきました。 クィア・スタディーズはその成立の少し前の1980年代後半に展開された人文学系におけるジェンダー/セクシュアリティをめぐる理論的展開に多くを負っています。1980年代後半から90年代には、現在「古典」とされるような研究が刊行されました。 この演習では、クィア理論あるいはクイア・スタディーズの始まりに関連する研究、そしてそうした研究に影響を与えた古典的な著作・文献を読解することを目的とします。 |
| 学修の到達目標 | 1.クィア理論における諸概念について理解し、クィア・スタディーズにおける古典的な基本文献の内容を把握したうえで、ジェンダー/セクシュアリティをめぐる諸問題に関して新たな見方ができるようになる。 2.個人の研究や将来の人生や仕事のなかで、ここで得た考え方を活用できるようになる。 |
| 授業計画 | 第1回 | イントロダクション クィアとは何か |
| 第2回 | ミシェル・フーコー『性の歴史 知への意志』:「我らヴィクトリア朝の人間」「抑圧の仮説」 | |
| 第3回 | ミシェル・フーコー『性の歴史 知への意志』:「性の科学」 | |
| 第4回 | ミシェル・フーコー『性の歴史 知への意志』:「性的欲望の装置」「死に対する権利を生に対する権力」 | |
| 第5回 | ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル』:序文、「<セックス/ジェンダー/欲望>の主体」 | |
| 第6回 | ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル』:「禁止、精神分析、異性愛のマトリクスの生産」【オンデマンド授業】 | |
| 第7回 | ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル』:「攪乱的な身体行為」、結論「パロディーから政治へ」 | |
| 第8回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:序章 | |
| 第9回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第1章 | |
| 第10回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第2章 | |
| 第11回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第3章 | |
| 第12回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第4章 | |
| 第13回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第5章【オンデマンド授業】 | |
| 第14回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第6章 | |
| 第15回 | イヴ・K・セジウィック『男同士の絆』:第7章 |
| 授業外学習の課題 | 報告分担に当たっている場合は、レジュメを作成し、準備しておく。また、受講生全員が購読文献は必ず読み、事前に授業における議論参加のための準備をしておくこと。 事前学修(2時間程度) 事後学修(2時間程度) |
| 履修上の注意事項 | クィア・スタディーズも履修することが望ましい。 ※本講義で使用する資料等は、Moodleにてダウンロードできるようにします。 提出物やレポートなどは必ず指定された期限内に提出すること。 授業用の配布資料や課題などは、Moodleに掲載することがありますので、確認してください。 プレゼンテーション時に公認欠席となる場合、代替措置で対応します。 ブレンド型授業を実施します(Moodle使用) |
| 成績評価の方法・基準 | 授業における報告、議論などにおける参加の積極性、平常の研究態度(50%)および期末に課す提出レポート(50%)によって総合的に評価する。欠席は減点することがある。 |
| テキスト | 授業の中で適宜指示します。 |
| 参考文献 | 風間孝・河口和也 2010 『同性愛と異性愛』 岩波書店 風間孝・河口和也・守如子・赤枝香奈子 2018 『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』法律文化社 菊地夏野・堀江有里・飯野由里子編 2019 『クィア・スタディーズをひらく1 アイデンティティ、コミュニティ、スペース』 晃洋書房 菊地夏野・堀江有里・飯野由里子編 2022 『クィア・スタディーズをひらく2 結婚、家族、労働』 晃洋書房 小山静子・赤枝香奈子・今田絵里香編 2014 『セクシュアリティの戦後史』 京都大学学術出版会 前川直哉 2011 『男の絆―明治の学生からボーイズ・ラブまで―』 筑摩書房 前川直哉 2017 『<男性同性愛者>の社会史―アイデンティティの受容/クローゼットへの解放―』 作品社 砂川秀樹 2015 『新宿二丁目の文化人類学―ゲイ・コミュニティから都市をまなざす―』 太郎次郎社 |
| 主な関連科目 | クィア・スタディーズ演習Ⅱ/クィア・スタディーズⅠ・Ⅱ |
| オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業中はもちろんのこと、オフィスアワーにも質問や相談対応の時間を設けます。 |
| 所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
| 知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
| 人文科学研究科M社会学専攻 | 23500 | 2024~2025 | 1・2 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |