授業コード | 90345000 | 単位数 | 2 |
科目名 | クイア・スタディーズⅠ | クラス | |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 河口 和也 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | ジェンダーの社会学 Sociology of Gender |
学修の概要 | ジェンダー概念は、社会においても、また学問領域においてもごく一般的な考え方になってきました。しかし、このように一般化される状況に至るまでには、少なくとも学問領域では、女性学やフェミニズム思想などにおける概念化の営為があり、またアクティヴィズムの領域においても長きにわたる洗練化への歴史的経緯がありました。そして、現代社会では、セックスやセクシュアリティの概念と並び、そうした概念とは差異化されつつも、そのつながりについても探究が進んでいます。そして、社会学という学問領域は、ジェンダー概念の変遷においては、大きな役割を担ったもののひとつであるとも言えます。 この授業では、ジェンダー概念の成立過程も含めて、その概念が現在にいたるまでにどのように考察され、また活用されてきたのかについて、歴史的な取り組みにも立ち返りながら、そして現代の社会問題とも関連づけながら、考察してくことを目的とします。そうしたなかで、クィア・スタディーズを学ぶにあたり、必要とされる基本的な関連概念やその枠組みも解説していきます。 |
学修の到達目標 | 1.基本的なジェンダー概念について理解し、新たな見方ができるようになる。 2.個人の研究や将来の人生や仕事のなかで、ここで得た考え方を活用できるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | ジェンダーを捉える視点 |
第2回 | 女性解放の思想 | |
第3回 | 性差の科学とジェンダー | |
第4回 | フェミニズムの理論―リベラル・フェミニズム【オンデマンド授業】 | |
第5回 | フェミニズムの理論―ラディカル・フェミニズム | |
第6回 | フェミニズムの理論―マルクス主義フェミニズム | |
第7回 | フェミニズムの理論―文化批評 | |
第8回 | ポストフェミニズムの理論―ジェンダーのパフォーマティヴィティ | |
第9回 | ポストフェミニズムの理論―ポストコロニアリズム | |
第10回 | ポストフェミニズムの理論―ホモソーシャリティ | |
第11回 | トランスジェンダーをめぐる歴史 | |
第12回 | トランスジェンダーの理論 | |
第13回 | セクシュアリティとの交差【オンデマンド授業】 | |
第14回 | ジェンダー平等 | |
第15回 | ジェンダーとグローバル化 |
授業外学習の課題 | 報告分担に当たっている場合は、レジュメを作成し、準備しておく。また、受講生全員が購読文献は必ず読み、事前に授業における議論参加のための準備をしておくこと。 事前学修(2時間程度) 事後学修(2時間程度) |
履修上の注意事項 | クィア・スタディーズ演習も履修することが望ましい。 ※本講義で使用する資料等は、Moodleにてダウンロードできるようにします。 提出物やレポートなどは必ず指定された期限内に提出すること。 授業用の配布資料や課題などは、Moodleに掲載することがありますので、確認してください。 プレゼンテーション時に公認欠席となる場合、代替措置で対応します。 ブレンド型授業を実施します(Moodle使用) |
成績評価の方法・基準 | 授業における報告、議論などにおける参加の積極性、平常の研究態度(50%)および期末に課す提出レポート(50%)によって総合的に評価する。欠席は減点することがある。 |
テキスト | 授業の中で、適宜指示します。 |
参考文献 | 風間孝・河口和也 2010 『同性愛と異性愛』 岩波書店 風間孝・河口和也・守如子・赤枝香奈子 2018 『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』法律文化社 菊地夏野・堀江有里・飯野由里子編 2019 『クィア・スタディーズをひらく1 アイデンティティ、コミュニティ、スペース』 晃洋書房 菊地夏野・堀江有里・飯野由里子編 2022 『クィア・スタディーズをひらく2 結婚、家族、労働』 晃洋書房 小山静子・赤枝香奈子・今田絵里香編 2014 『セクシュアリティの戦後史』 京都大学学術出版会 前川直哉 2011 『男の絆―明治の学生からボーイズ・ラブまで―』 筑摩書房 前川直哉 2017 『<男性同性愛者>の社会史―アイデンティティの受容/クローゼットへの解放―』 作品社 砂川秀樹 2015 『新宿二丁目の文化人類学―ゲイ・コミュニティから都市をまなざす―』 太郎次郎社 |
主な関連科目 | クィア・スタディーズ演習Ⅰ・Ⅱ/クィア・スタディーズⅡ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業中はもちろんのこと、オフィスアワーにも質問や相談対応の時間を設けます。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文科学研究科M社会学専攻 | 23500 | 2024~2025 | 1・2 | ○ | ○ | - | - | ○ |