授業コード 62000500 単位数 2
科目名 初年次セミナー クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 増田 尚史 配当年次 *下表参考

授業の題目 初年次セミナー@心理学 First Year Seminar in Psychology
学修の概要  心理学科の一年次生が大学での学びに移行するために必要な知識や技能について,講義及び演習形式で実践的に教授する。具体的な主な内容は次の3点である。
①大学での学びに必要な特有の学習スキル
②科学としての心理学の特徴と,そこから必然的に生じる論理実証性および研究公正の問題
③考えたことを適切な方法で説得的に表現し,他者と意味のある議論をするための心構えと方法
 なお,この授業は心理学科が求めている「知識・技能」「表現力」を涵養するための科目である。
学修の到達目標 ・大学での学びに必要な学習スキルの基礎を習得し,実践することができるようになること。
・心理学の研究スタイルや,今後,他の心理学専門科目で修得する必要のある知識,心理学学修者が向き合わねばならない問題を説明することができるようになること。
・他者と適切に議論して(=他者の意見を傾聴する,自分の意見を明確に述べる,建設的な質疑応答をする),協働して問題解決に当たることができるようになること。
・自分が考えた論理を口頭で説得的に表明できるようになること。また,論文として正しい日本語と文章構造を用いて表現できるようになること。
授業計画 第1回 「大学」というコト:大学で学ぶとは?,単位制,「勉強」・「学習」・「学修」・「研究」,学修ポートフォリオ,レポート①
第2回 「考える」というコト:知ることと考えること,素朴心理学と科学的心理学,概念・言葉の定義,運動としての考えること,疑うこと,問いを立てるということ
第3回 図書館利用ガイダンス:図書館の施設・資料等の紹介,図書の並び方・探し方の紹介
第4回 【オンデマンド授業】「心理学科」というコト:ディプロマ・ポリシー,カリキュラム・ポリシー,カリキュラム・マップ
第5回 「考えたこと」を「論ずる」というコト①:読み書きをする理由,大学で求められる記述,因果を深掘りする,レポート②
第6回 「科学」というコト:科学とは,因果関係と相関関係,科学研究の循環,研究仮説と作業仮説(実験仮説),実験要因・実験条件
第7回 「心理学」というコト:心理学の過去,心理学の本質,心理学の研究領域
第8回 「疑問を持つ」というコト①:研究活動のスタートラインに立つ,心理学専門科目の授業の受け方
第9回 「心」というコトと「脳」というモノ
第10回 「測る」ということ:方法論的行動主義,方法の重要性
第11回 「議論する」ということ:批判的思考
第12回 「考えたこと」を「論ずる」というコト②:共同作業としての研究,ピア・レヴュー,論文とは?,論文としての必要条件,「論文」の分類,論文の執筆から公刊まで(研究,学会発表,執筆・投稿,査読・改稿・受理),レポート③
第13回 「研究公正」というコト:科学という無間地獄,研究倫理,倫理的問題,研究倫理審査申請
第14回 「疑問を持つ」というコト②:重要性・優先性,レポート④
第15回 心理学学修者というヒト:公認心理師・臨床心理士,公務員(心理専門職),地域援助実践体験
授業外学習の課題 授業外課題として,指定したテキストを読む,解説用の動画を視聴する,考える,レポートを書く,レポートを読み返す,考え直す,レポートを書き直す,という作業を求める。これらには合計で少なくとも60時間を要する。
履修上の注意事項 ・ほとんどの授業回において,教室ではグループ討論が中心であり,授業後にMoodle上の動画を視聴してグループ討論のテーマの意味を理解する必要がある。
・ブレンド型授業を実施し,第4回はオンデマンド授業とする(Moodleを使用)。
・Moodleを通じた感想の提出回数が10回未満(=未提出が6回以上,ただし公認欠席分を除く)の場合には,評価対象のレポートを提出しても単位を認定しない。
・公認欠席の回については,Moodle上の資料等で自習をすること。
・学生証を忘れたり紛失したりして出席管理システムへの登録(タッチ)ができない場合には,その授業の終了時に教員に申し出ること。
・授業担当者(増田)自身の授業の振り返りのために,授業内での担当者の解説部分を録音する。
・授業時間内外の実験・調査への協力を求めることがある。
成績評価の方法・基準 レポートの内容(70%)および感想の内容(30%)によって評価する。
レポートの内容には知識(・技能),思考力,および表現力が反映され,感想の内容には思考力と授業中のグループ討論を通じた他者との協創力とが反映されていると想定している。
なお,評価対象のレポートには2種類を予定している。
テキスト 浦上昌則ほか(2025)『はじめよう!心理学研究:「テーマが決まらない」を乗り越える』(ナカニシヤ出版,1,800円+税,ISBN978-4-7795-1829-4)
参考文献 適宜紹介する。
主な関連科目 「心理学概論」「心理学研究法」
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
・授業内容に関するフィードバックは,その都度,授業内において行う。
・より複雑な事案については,事前にアポイントメントを取った上で,質問・相談をすること。
 電話:082-830-1202(直通)もしくは内線3220
 電子メール:hmasuda@shudo-u.ac.jp
 面談場所:3号館2階面談スペース

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
健康科学部心理学科(健康科学部総合科目) 61200 2024~2025 1・2・3・4 - - -