授業コード | 24010800 | 単位数 | 2 |
科目名 | 比較社会学演習(多文化社会の理論) | クラス | |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 佐藤 量 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 戦争記憶の比較社会学 |
学修の概要 | この演習では、「戦争記憶の比較社会学」をテーマとして、日本各地に残る戦争記憶を比較することで、日本の戦争記憶をめぐる多様性と地域性を探究します。ナショナルヒストリーとしての戦争言説とは異なる地域ごとの戦争記憶を理解することを目指します。 2025年は戦後80年です。戦争体験者から話を聞くことがますます困難にある現在、戦争を体験していない世代が次世代に語り継ぐフェーズに至っています。加えて、パレスチナやウクライナをはじめとして現代社会においても紛争は絶えません。戦争記憶と歴史認識への冷静な洞察力を養うことは現代的な重要課題です。 |
学修の到達目標 | 地域ごとの多様な歴史実践を知ることができる。 戦争記憶をめぐる地域比較によって、記憶の形成と継承のあり方を多角的に分析できるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | 戦争記憶をめぐる比較社会学的アプローチ:国家・地域・世代間比較 |
第2回 | 戦争をめぐる集合的記憶論(アルバックス、ノラの記憶論) | |
第3回 | 戦争記憶と記念館・博物館 | |
第4回 | 戦争記憶と慰霊祭・慰霊碑 | |
第5回 | 戦争記憶と学校教育 | |
第6回 | 戦争記憶とアート | |
第7回 | 戦争記憶とオーラル・ヒストリー | |
第8回 | 日本の地域比較:広島・長崎の戦争記憶。原爆と平和公園 | |
第9回 | 日本の地域比較:沖縄と戦争記憶。沖縄戦と米軍基地 | |
第10回 | 日本の地域比較:奄美の戦争記憶。米軍占領と本土復帰 | |
第11回 | 日本の地域比較:東京の戦争記憶。大空襲と戦後復興 | |
第12回 | 日本の地域比較:呉・佐世保の戦争記憶。軍港都市の記憶 | |
第13回 | 日本の地域比較:舞鶴の戦争記憶。シベリア抑留と満洲引揚げ | |
第14回 | 日本の地域比較:長野の戦争記憶。満洲移民の記憶 | |
第15回 | 日本の地域比較:名古屋の戦争記憶。軍需産業と空襲 |
授業外学習の課題 | 2時間程度の事前学習。授業前にテキストや参考資料を予習して授業に臨んでください。 2時間程度の事後学習。授業ノートをまとめ、講義内でわからなかった事例や用語を調べてください。 |
履修上の注意事項 | 演習で講読する文献を事前に読み、授業中は積極的に発言することが望まれます。研究テーマをある程度考えていること。 |
成績評価の方法・基準 | 評価方法:授業への参加の度合いと期末レポート 授業への参加度(40%)及び期末レポート(60%)を総合し100%で評価します。 |
テキスト | 授業内で適宜指示します。 |
参考文献 | 成田龍一『増補「戦争経験」の戦後史』岩波現代文庫、2020年 蘭信三・小倉康嗣・今野日出晴編『戦争体験をなぜ継承するのか:ポスト体験時代の歴史実践』みずき書林、2021年 大川史織編著『なぜ戦争をえがくのか――戦争を知らない表現者たちの歴史実践』みずき書林、2021年 |
主な関連科目 | マイグレーション・スタディーズ、比較社会学 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
講義内容に関する質問は、授業時間内および講義終了後に対応します。メールでも受けつけています。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文学部社会学科(専門演習科目) | 24400 | 2024~2025 | 2・3・4 | - | ○ | - | ○ | ○ |