授業コード | 24009300 | 単位数 | 2 |
科目名 | 宗教社会論演習(パワースポットとツーリズム) | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 三隅 貴史 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 質的研究を通して得られた「現地資料」を分析する手法を学ぶ Introduction to Ethnographic Fieldwork (2) |
学修の概要 | 本授業は、2年次から履修可能な専門演習科目の一つである。本授業では、広島県下・近郊自治体の観光地・パワースポットを事例として、レジュメの作成・発表の技術、フィールドワークの手法、レポートの構造、問いの設定などの、卒業論文の執筆に必要な事項を学ぶ。 本授業は、演習形式で実施する。授業を履修するにあたって、いわゆる「コミュ力」(≒合コンで場を盛り上げられる能力)はまったく必要ではない。ただ本授業が、人間を調査する手法を教授する以上、「オープンマインドに」、つまり、眼前の人間にたいして「私はあなたの話に興味を持っています、お話がしたいです」という姿勢ができるという意味でのコミュニケーション能力が必要となる。そのため、本授業では、初対面の履修者同士でのコミュニケーションを多くの時間を割いて行う。コミュニケーションは得意でなくとも、履修者同士での会話に挑戦してみようという意気込みを持ったうえで、この授業に参加してほしい。履修生同士での会話が絶対に嫌な人には、履修をお勧めできない。なお、演習を履修するにあたって、民俗学の知識は不要である。 |
学修の到達目標 | 「現地資料」(郷土資料・人口統計やローカルな新聞・雑誌における記述、そして、自らによる観察や聞き取り調査の結果などのことをさす)を用いたレポートの作成を目標に、それに必要な技術を習得する。具体的には以下の通り。 ・レジュメの作成・発表、傾聴、オープンマインドな姿勢など、演習系授業を履修する上で必要となる技術。 ・「現地資料」を収集するための、フィールドワークの基礎的な手法。 ・レポートの構造を理解し、問題の背景を述べた上で、問いを設定する技術。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション①:アイスブレイク :授業の目標を理解し、履修者同士でコミュニケーションする。 |
第2回 | イントロダクション②:演習授業の根本概念 :演習授業で必要な応用的技術を学ぶ。 |
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第3回 | フィールドワークの基本:質的研究とは何か :質的研究によるレポートの全体像を学び、どのような工程があるのかを理解する。 |
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第4回 | 調査対象を決める①:Webサイト等の活用 〜座学編〜 :Webサイトを活用した、「現地資料」の収集手法を学ぶ。 |
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第5回 | 調査対象を決める②:Webサイト等の活用 〜実践編〜 :Webサイトを活用した、「現地資料」の収集手法を実践する。 |
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第6回 | フィールドワークの準備①:人の話を聞くこと :聞き取り調査の心構えと、ノート・ボイスレコーダーの利用について学ぶ。 |
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第7回 | フィールドワークの準備②:ライフヒストリー :ライフヒストリーという手法について学ぶ。 |
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第8回 | フィールドワークの準備③:準備 :実際に聞き取り調査を行う計画を立てる。 |
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第9回 | 私の「現地資料」発表会 :集めた「現地資料」について発表する。 |
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第10回 | レポートを書く①:パラグラフライティング :レポートにおける段落及び段落のつながりについて学ぶ。 |
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第11回 | レポートを書く②:「語り」を生かす :レポートの中に「語り」をいかに配置するかを理解する。 |
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第12回 | レポートを書く③:レポートの執筆と添削 :レポートの執筆を進め、添削を受ける。 |
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第13回 | レポートを書く④:細部にこだわる :執筆したレポートの参考文献リスト・引用注を修正する。 |
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第14回 | レポートを発表する① :レポートのアブストラクトを作成し、発表する。 |
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第15回 | レポートを発表する②・授業のまとめ :レポートのアブストラクトを作成し、発表する。 |
授業外学習の課題 | 事前学修(2時間程度):各回の授業の最後に、次の授業で利用する資料や論文、Webサイト、Youtubeなどで公開されている動画、サブスクリプションサービスなどで定額視聴可能な映画などを提示する。これらに目をとおした後、授業を受けること。 事後学修(2時間程度):各回の課題に取り組む。加えて、レポート・発表等に向けた準備を進める。 |
履修上の注意事項 | 注意事項 ・本授業は、演習形式で実施する。たとえ民俗学・宗教社会学に強い関心があっても、履修者同士での会話等に参加する気がない学生については、履修を認めない。 ・本授業で使用する資料(配布するレジュメ)等は、Moodleにてダウンロード可能な状態にする予定である。 ・本授業には、映画等の視聴覚教材を利用する回が一定以上含まれる。 ・双方向性授業支援システムを利用するため、毎回の授業にスマホ・タブレット・PCなどを持参してほしい。担当者は、システムの利用や調べごと、配布資料の確認などを目的として、自由にスマホ・タブレット・PCなどを履修生が利用することを許可する。 ・提出物等がある日に公認欠席となる場合は、1週間程度、提出期間を延長することで対応する。 なお、担当者は、宗教者ではないし、神秘体験を経て宗教に没入しているわけではない。むしろ、「信仰」に深い関心を抱けないからこそ、宗教を研究している。ゆえに、「正しい宗教」に強いこだわりがある人、宗教者が宗教の授業を担当しないことに違和感がある人、「カルト宗教」問題に対して、多様な見解があることを認められない人の履修はお勧めできない。信仰上の・スピリチュアルな悩みについては、他の信頼できる方に相談してほしい。 |
成績評価の方法・基準 | レポート40点、約6回出題する課題10点×6回。合計100点で採点する。欠席1回につき、合計点から約5点を減点する。公認欠席の場合は減点しない。 |
テキスト | |
参考文献 | 授業中に紹介する。 |
主な関連科目 | 宗教社会論/伝統文化論/伝統文化論演習 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問は、以下の手法で受け付ける。 ・授業前・後に、対面。 ・ラーニングマネジメントシステム・双方向性授業支援システム上に質問を受け付ける場所を作成する予定。受け付けた質問には、随時、授業内で回答する。 ・公開する担当者のメールアドレスへのメール。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文学部社会学科(専門演習科目) | 24400 | 2024~2025 | 2・3・4 | - | ○ | - | ○ | ○ |