授業コード 24005400 単位数 2
科目名 ボーダー・スタディーズ演習(日本の中のボーダー) クラス
履修期 後期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 高田 峰夫 配当年次 *下表参考

授業の題目 「普通」の生き方とそのオルタナティヴ
学修の概要  現在の日本では、多くの人が「普通」とされる生き方を前提に人生を考えます。大学進学をする人々は、大学に入り、就活を行い、新卒として社会人になり、等々、というライフコースです。かつてであれば多かった自営業(農林水産業、商業、小規模な工業、等々)は今では小さくなり、ベンチャー、スタートアップ等もその穴を埋めるほどの規模にはなっていません。そのため、一部の例外を除き、それ以外の生き方を想像することは困難になっています。
 しかし、言うまでもなく、それ以外の多様な生き方はあります。しかも、現代世界だからこそ、新しいオルタナティヴとして、様々な可能性が生まれつつあります。本授業では、「普通」とは違う、しかし、オルタナティヴな生き方の可能性を検討してみましょう。また、そうした新しい動きの背景には、根本的な生きることの見直し、問い直し、があります。いわば思想的・哲学的な部分です。そちらにも目を向けてみましょう。
 具体的には、いくつかの代表的な著作(提案)を検討し、その可能性を考え、議論する、という形で授業を進めます。
学修の到達目標 オルタナティヴな生き方の可能性、その思想的背景を知り、理解することができる。
可能であれば、将来、自分の生き方にその知見を反映させることができればなお良い。
授業計画 第1回 以下は、大体の大枠です。現実に進行している事態が対象なので、必要に応じて適宜柔軟に変更することがあります。

概要説明
第2回 職業人生
第3回 就活から社会人へ
第4回 職業とは
第5回 ナリワイとは
第6回 ナリワイをつくる
第7回 自分の生き方
第8回 自分の仕事をつくる
第9回 スピード社会
第10回 あえてスピードを落とす
第11回 スローの価値
第12回 強さと弱さ
第13回 貸しと借り
第14回 再び、生きること、とは
第15回 まとめ
授業外学習の課題 毎回テキストを事前に読み込むことが求められます。また、授業後に、授業時の議論を反芻し、自分なりに検討する作業も必要です。以上のために、最低4・5時間は費やすことが必要でしょう。
履修上の注意事項 授業はゼミ形式です。毎回の出席が前提で、その上で報告と議論を基に授業を進めます。したがって積極的に参加する姿勢が求められます。特別な予備知識を必要とはしませんが、「考える」ことが何よりも重要です。
この授業は、いわゆるゼミ形式です。参加することが大前提です。そこに「いるだけ」という受講生には厳しい成績評価を下す、と予告しておきます。

公認欠席等の場合は、翌週に資料を配布します。
成績評価の方法・基準 事前の準備(約20%)、報告担当会の内容(20%)、議論への参加(30%)、思考・調査(20%)、授業時の意欲・態度(10%)を総合して評価します。
なお、特別に貢献があったと認定した場合には、若干の加点をします。
テキスト とりあえず、以下の本から始めます。

西村佳哲『自分の仕事をつくる』ちくま文庫
参考文献 多数ありますが、とりあえず以下のものを参考にしてみてください。残りは、必要に応じて授業内に指示します。

伊藤洋志『ナリワイをつくる』ちくま文庫
西村佳哲『自分をいかして生きる』ちくま文庫
辻信一『スロー・イズ・ビューティフル』平凡社ライブラリー
辻信一『弱虫でいいんだよ』ちくまプリマ―新書
ナタリー・サントゥー=ラジュ『借りの哲学』太田出版、他
主な関連科目 エリア・スタディーズ演習
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
特定のオフィスアワーは設けません。公平性の点から、質問等は授業内にしてください。そうした方が他の人もその情報をシェアすることができて有益です。
ただし、プライバシーに関する問題、もしくは、授業に関連するが、直接の授業内容とはズレるような問題、等については、授業後に直接声をかけてください。
なお、十分な時間を取った応答が必要と判断した場合には、個別に都合をすりあわせ、対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) FHHS34305 2017~2022 2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) FHHS34305 2023~2023 2・3・4 - -
人文学部社会学科(専門演習科目) 24400 2024~2025 2・3・4 - -