授業コード 20080400 単位数 2
科目名 宗教社会論 クラス
履修期 後期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 三隅 貴史 配当年次 *下表参考

授業の題目 「宗教」/「宗教っぽい」ものを分析する Sociology of Religion
学修の概要 本授業は、2年生を主要な対象とする専門講義科目である。本授業では、「宗教」/日本の「宗教っぽい」ものに関する社会学・民俗学の視点を学習する。
民俗学とは、人びとが〈より良く生きる〉ために生み出してきた創造性を研究する学問である。本授業は、大学生の身近にある「宗教っぽい」もの(たとえば、「いただきます/ごちそうさまでした」、地域の祭り・行事、疫病退散祈願、パワースポット観光など)や、世界/日本のなかの「宗教」(キリスト教・イスラム教・仏教)を題材として、「宗教」及び、現代日本の「宗教っぽい」現象を説明するうえでの「ものの見方」を学ぶ。
学修の到達目標 この授業を通して、説明できるようになる論点は、以下の三つである。
①:日本の「宗教っぽい」ものをキリスト教由来の「宗教」概念から捉えることが適切なのか(「宗教」の定義をめぐる学説)について説明できるようになる。
②:近代化が進むなかで、「宗教」/「宗教っぽい」ものは衰退するのか、それとも活発になるのか(世俗化と修正世俗化)について説明できるようになる。
③:「宗教」/「宗教っぽい」ものは、どのような社会的機能を有しているのか(たとえば、社会統合機能など)について説明できるようになる。
授業計画 第1回 イントロダクション
:本授業の三つの論点
第2回 本授業の三つの論点
:現代日本を事例に
第3回 「宗教」の定義①
:信仰なき実践・所属
第4回 「宗教」の定義②
:所属なき信仰・実践
第5回 「宗教」の定義③
:世界の伝統宗教と文化相対主義
第6回 世俗化・修正世俗化①
:キリスト教社会における世俗化と宗教復興
第7回 「カルト宗教」問題/ここまでの授業のまとめ
第8回 平常試験①/稲生物怪録の世界
第9回 世俗化・修正世俗化②
:お伊勢参り
第10回 「宗教」の機能①
:祭り・行事
第11回 「宗教」の機能②
:物語
第12回 「宗教」の機能③
:ふるさと観光
第13回 ここまでの授業のまとめ
第14回 平常試験②/文化財行政と専門家の役割
第15回 「宗教」の機能④
:コロナ禍の祭り・行事
授業外学習の課題 事前学修(2時間程度):各回の授業の最後に、次の授業で利用する資料や論文、Webサイト、Youtubeなどで公開されている動画、サブスクリプションサービスなどで定額視聴可能な映画などを提示する。これらに目をとおした後、授業を受けること。
事後学修(2時間程度):授業中試験に備え、各回の授業の最後に提示された「今日のまとめ問題」に関する学修を進めること。また、授業の中で紹介された動画・映画等に目を通し、授業内で紹介した論点を確認しておくこと。

また、参考文献として、1000円程度で購入可能な入門書を紹介した。民俗学・宗教社会学に興味がある履修者は参照されたい。
履修上の注意事項 注意事項
・本授業は、講義形式で実施するが、クリッカー等の双方向性授業支援システムを利用して、双方向性授業を実施する予定である。
・本授業で使用する資料(配布するレジュメ)等は、Moodleにてダウンロード可能な状態にする予定である。
・本授業には、映画等の視聴覚教材を利用する回が一定以上含まれる。
・双方向性授業支援システムを利用するため、毎回の授業にスマホ・タブレット・PCなどを持参してほしい。担当者は、システムの利用や調べごと、配布資料の確認などを目的として、自由にスマホ・タブレット・PCなどを履修生が利用することを許可する。
・提出物等がある日に公認欠席となる場合は、2週間程度、提出期間を延長することで対応する。

下記のルールを守れる方のみ、本授業を履修してください。
・授業中の私語や、他の履修者の集中を乱す行為を禁止する。
・試験等の回答用紙に、回答以外を記述しないこと。
・出席登録を忘れた学生からの、後日の出席修正依頼は受け付けない。

なお、担当者は、宗教者ではないし、神秘体験を経て宗教に没入しているわけではない。むしろ、「信仰」に深い関心を抱けないからこそ、宗教を研究している。ゆえに、「正しい宗教」に強いこだわりがある人、宗教者が宗教の授業を担当しないことに違和感がある人、「カルト宗教」問題に対して、多様な見解があることを認められない人の履修はお勧めできない。信仰上の・スピリチュアルな悩みについては、他の信頼できる方に相談してほしい。
成績評価の方法・基準 授業中試験約50%×2=100%。授業中試験①は第8回授業に、授業中試験②は第14回授業に実施される。
授業中試験を2回(50%×2)+双方向性授業支援システムへの投稿(特別加点)を最終成績とする。これ以外の加点・減点要素はない(不正行為は、失格になるため、以上の計算式には当てはまらない)。

・授業中試験(約50%×2=100%)
授業内容の理解度を問うもので、発展的な問題というよりは、各回の授業内容に沿った基礎的な問題である。授業中試験①は第8回授業に、授業中試験②は第14回授業に実施される。これらの日の授業中試験に欠席すると単位の取得資格を失うことを理解した上で、この授業を履修してもらいたい。公認欠席の場合に限って、授業中試験にかわるレポートという形式で、救済措置を実施する。

・双方向性授業支援システムへの投稿
以上の平常試験(100%)に加えて、+αとして、双方向性授業支援システムに対して優れた回答(授業を踏まえた発展的な考察や、十分な予習、優れた着眼点、復習問題への正解などを指す)を行った学生に対して加点する。
テキスト
参考文献 岡本亮輔,2021,『宗教と日本人:葬式仏教からスピリチュアル文化まで』中央公論新社.
その他の文献は、授業中に紹介する。
主な関連科目 伝統文化論/宗教社会論演習/伝統文化論演習
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問は、以下の手法で受け付ける。
・授業前・後に、対面。
・ラーニングマネジメントシステム・双方向性授業支援システム上に質問を受け付ける場所を作成する予定。受け付けた質問には、随時、授業内で回答する。
・公開する担当者のメールアドレスへのメール。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23233 2017~2022 2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23233 2023~2023 2・3・4 - - -
人文学部教育学科(関連科目) 23300 2024~2025 2・3・4 - - -
人文学部社会学科(社会の諸領域に関する科目) 24300 2024~2025 2・3・4 - - -