授業コード 10010200 単位数 2
科目名 貿易商務論 クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 新本 寛之 他 配当年次 *下表参考

授業の題目 輸出実務と輸出販売戦略について学ぶ
学修の概要  日本は資源が乏しい島国であり、鉱物資源やエネルギーを海外からの輸入に依存せざるを得ません。加えて、made in Japan 商品を海外へ輸出することで高度な経済成長を遂げてきました。つまり、私たちにとって貿易は、より豊かな生活を実現するための原動力と言えます。
一方、2008年から日本はすでに人口減少が進んでおり、国内市場は縮小傾向にあります。そのため企業にとって海外市場、すなわち輸出の重要性は今後増すばかりです。広島からもすでに多くの企業が海外市場に向けて商品やサービスの輸出を活発化している事実があります。
 以上を背景に、本授業ではこれから企業にとってますますニーズが高まることが考えられる輸出実務の知識について実践的に学びます。その知識をベースとして、「世界の工場」から「世界の市場」へとシフトし、購買力が増している中国市場をターゲットに、グループで広島ブランド商品の輸出販売戦略を企画します。
 講師は広島を中心に貿易に係る各業界で活躍されている専門家陣です。経験にもとづいた数多くの事例をもとに、より具体的でわかりやすい内容を提供します。また、協力企業等と「将来に渡る」かつ「世代を超えた」人的ネットワークを構築できます。
 輸出販売戦略企画の最終報告会では、優れた企画の中から選抜して上海のコンサルティング会社とZoomで結んで発表し、専門家のご意見をいただきます。


【実務経験内容】
◎協力企業等(講義順、予定)
合同会社シオタトレーディング:広島企業の海外進出事例および海外の輸出取引企業の選定方法等を通じて輸出プロモーター業務について解説していただきます。
財務省神戸税関:税関および関税の役割を中心に税関業務について解説していただきます。
NX日本通運株式会社:輸出に係る通関、船積み等を中心に総合物流業務について解説していただきます。
株式会社広島銀行:外国為替決済業務について解説していただきます。
三井住友海上火災保険株式会社:貿易のリスク対応として外航貨物海上保険業務について解説していただきます。
株式会社メイク:貿易商社としてコスト面を中心に国際物流サービス業務(越境ECを含む)について解説していただきます。
蘇州虹之翼商務信息咨詢有限公司:中国のコンサルティング会社として輸出販売戦略企画について評価およびアドバイスをしていただきます。
学修の到達目標 ◎貿易を核とした一連の実践型授業の展開を通じて、それに係る専門知識について説明できる。
◎選定した広島ブランド商品およびその生産企業について説明できる。
◎中国上海市場の特徴について説明できる。
◎グループワークを通じて、販売戦略、課題解決能力、ビジネス・スピリットおよび「グローカル」に活躍できる能力を身につけ、それを応用することができる。
授業計画 第1回 ガイダンスおよび輸出貿易の基礎
輸出貿易実務に係る基礎的専門用語について説明できる。
第2回 貿易実務①:合同会社シオタトレーディング
引合斡旋、信用調査、市場調査の方法について説明できる。
第3回 貿易実務②:NX日本通運株式会社
通関、船積について説明できる。
第4回 輸出販売戦略企画①
輸出販売戦略に必要な海外マーケティング知識を説明できる。
第5回 貿易実務③:財務省神戸税関
税関の役割について説明できる。
第6回 貿易実務④:株式会社広島銀行
貿易為替決済の仕組みについて説明できる。
第7回 貿易実務⑤:三井住友海上火災保険株式会社
海上保険の役割および種類について説明できる。
第8回 貿易実務⑥:株式会社メイク
輸出プロセスに係るコストについて説明できる。
第9回 貿易実務⑦:株式会社メイク
輸出ツールの一つとして越境ECについて説明できる。
第10回 輸出販売戦略企画②:グループワーク
上海市場を調査してその事情を説明できる。
第11回 輸出販売戦略企画③:グループワーク
選定した広島ブランド商品について、その特長および生産企業について説明できる。
第12回 輸出販売戦略企画④:グループワーク
上海市場のターゲティングと価格設定を検討し、それについて説明できる。
第13回 輸出販売戦略企画⑤:グループワーク
流通戦略について検討し、それについて説明できる。
第14回 輸出販売戦略企画⑥:グループワーク
販売促進戦略について検討し、それについて説明できる。
第15回 最終報告会とその講評:蘇州虹之翼商務信息咨詢有限公司
上海コンサルティング会社からのアドバイスをもとに、報告案のブラッシュアップに結びつけることができる。
授業外学習の課題 ◎事前学修(2時間程度):各授業のテーマおよびグループ内の分担課題について事前に情報収集して予備知識を持って授業に参加してください。
◎事後学修(2時間程度):授業で得た知識を復習するとともに、各テーマにそってグループ内でまとめた内容について確認してください。日中貿易、広島ブランド商品、企業および中国事情に関連する新聞記事等を読むことを勧めます。
履修上の注意事項 ◎授業計画第10回からはグループワークとなります。
◎欠席は減点とします。
◎公認欠席制度の配慮内容は下記の通りです。
・公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮します。
・公認欠席時の資料は後日配付します。
・ミニテストやプレゼンテーション時に公認欠席となる場合、追試または代替措置で対応します。
成績評価の方法・基準 授業への取り組み70%、ミニッツ・ペーパー&レポート30%で評価します。
テキスト 必要に応じて資料を配布します。
参考文献 石川雅啓(2023)『実践 貿易実務【第12版】』日本貿易振興機構(ジェトロ).
日本貿易実務検定協会(2020)『図解 貿易実務ハンドブック ベーシック版 第7版』日本能率協会マネジメントセンター.
西口一希(2019)『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』翔泳社.
主な関連科目 国際貿易論、アジア経済論、マーケティング論、マーケティング戦略論、マーケティング・リサーチなど。
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
◎授業後あるいはオフィス・アワーで対応します。オフィス・アワーは水曜日13時~17時です。ただし、会議等で不在の場合もあるのでメール等での事前連絡が望ましいです。メールやリモート(Zoom等)でも対応します。メール・アドレスは最初の授業で伝えます。
◎レポート課題に関するフィードバックは授業中に対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(B2群) FCBS22203 2018~2022 2・3・4 - - - - -
商学部商学科(B2群) FCBS22203 2023~2023 2・3・4
商学部商学科(C1群) 11300 2024~2025 3・4
商学部経営学科(D1群) FCBA24127 2019~2022 2・3・4 - - - - -
商学部経営学科(D1群) FCBA24127 2023~2023 2・3・4
商学部経営学科(D1群) 12300 2024~2025 3・4