授業コード 00046800 単位数 2
科目名 一般教養特殊講義(犯罪と社会) クラス
履修期 後期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 狩谷 あゆみ 配当年次 *下表参考

授業の題目 身近な犯罪から考える
学修の概要 犯罪学(Criminology)は、広義には「犯罪原因論」と「犯罪対策論」とを含む。ここで言うところの「犯罪原因論」とは、「人はなぜ、犯罪を行うのか」という問題について明らかにする学問で、方法論としては心理学的アプローチ、社会学的アプローチ、生物学的アプローチがある。近年では、犯罪を未然に防ぐ対策が必要とされており、防犯カメラの設置や防犯パトロール、犯罪を巻き込まれないための防犯意識の向上が、以前より増して個人や地域社会に求められるようになってきた。また、全国の刑事施設において、受刑者の高齢化や再犯率の高さが問題となっており、過去に罪を犯した人々を「どのように地域社会で受け入れ、再犯を防ぐことができるか」という点も新たな社会的課題となっている。
この授業では、犯罪学に関する理論的枠組みを学んだ上で、刑務所などの刑事施設について、地域の防犯活動、少年犯罪、女性犯罪、「男らしさ」と犯罪、家族と犯罪などの身近な犯罪や防犯対策を例として、犯罪と社会との関係について考察していく。そして「再犯を防ぐためにどのような対策が必要か」という課題について、履修者のみなさんと考えていきたい。
学修の到達目標 犯罪と社会に関する理論的枠組みや概念について学ぶことができる。この授業で学んだ理論的枠組みや概念を応用し、地域社会における防犯対策や防犯意識の向上といった社会的課題にどのように取り組むべきかを考える力を身につけることができる。
授業計画 第1回 講義概要、履修上の注意点説明
授業への取り組み方を理解できる
第2回 犯罪の生物学的要因について
生物学的アプローチから犯罪について考える
第3回 犯罪の心理学的・社会的要因について
心理学的アプローチなどから犯罪について考える
第4回 「社会的なルール」について考えよう
身近な例から犯罪と社会の関係について理解する
第5回 「責任能力」と「自己責任」
身近な例から犯罪と社会の関係について理解する
第6回 「刑務所」とはどんなところ?
犯罪と社会に関する具体的な事例を知ることができる
第7回 「刑務作業」とは何か〜CAPIC(矯正協会刑務作業協力事業:Correctional Association Prison Industry Cooperationの略)を例として
犯罪と社会に関する具体的な事例を知ることができる
第8回 第1回から第7回までのまとめ(オンデマンド)1回目小テスト
犯罪と社会についての理解を深めることができる
第9回 「少年犯罪」とは何か
少年法の改正と少年に対する社会的眼差しの変化について理解する
第10回 「女性犯罪」とは何か
ジェンダーと犯罪について理解する
第11回 家族という名の「監獄」〜自己の無力化について
家族と犯罪の関係について理解する
第12回 「男らしさ」と犯罪〜暴力の正当化
ジェンダーと犯罪について理解する
第13回 地域における防犯対策〜広島県・広島市を中心として
防犯対策について考える力を身につける
第14回 再犯を防ぐためにどのような対策が必要か
社会的課題を見いだし、分析する力を身につける
第15回 第9回から第14回までのまとめ(オンデマンド)2回目小テスト
犯罪の社会的背景や防犯対策についての理解を深めることができる
授業外学習の課題 事前学修(2時間程度):講義のテーマについて予備知識を集めておき、関係する事柄について調べておくこと。
事後学修(2時間程度):講義中にわからなかった用語については次回までに各自で調べること。
履修上の注意事項 ブレンド型授業を実施する。Moodleを使用する。授業で使用する資料は事前にMoodleに掲載するので各自で準備をすること。教室では配付しないので注意すること。小テストが公認欠席となる場合、追試または代替措置で対応する。Moodleを使用した小テストを2 回行い、1回目のテストを受けていない場合は、2回目のテストを受けることができない。小テスト以外の回では、小レポート、コメントシート、アンケートなどの課題を提出してもらう。小テストの内容は、口頭で説明した内容やスライドの内容、アンケート結果なども含む。
成績評価の方法・基準 小テスト(2回)60%、小レポートやコメントシート、アンケートなどの課題提出40%を目安に総合的に判断する。
テキスト 使用しない
参考文献 鮎川潤,2022,『新版 少年犯罪』平凡社
浜井浩一,2006,『刑務所の風景 社会を見つめる刑務所モノグラフ』日本評論社
藤野京子,2020,『罪を犯した女たち』金剛出版
主な関連科目 犯罪心理学、犯罪社会学
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業終了後に質問や相談に応じる。課題に対するフィードバックは授業内あるいは授業後に随時対応する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
商学部経営学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
経済科学部現代経済学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
経済科学部経済情報学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
人文学部教育学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
人文学部英語英文学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
人文学部社会学科(一般教養科目) 2024~2025 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
法学部国際政治学科(一般教養科目) 2024~2025 1・2・3・4 - - - - -
人間環境学部人間環境学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
健康科学部心理学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
健康科学部健康栄養学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(一般教養科目) 00100 2024~2025 1・2・3・4 - -