授業コード 93104100 クラス
科目名 刑法研究Ⅱ 単位数 2
担当者 伊藤 嘉亮 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 刑法研究Ⅱ
授業の概要 刑法総論・各論の重要論点が複合的に問われる事例を検討することで、刑法の知識を深めつつ、事案解決能力を養います。受講生の皆さんには下記テキスト掲載の各事例を担当・報告してもらい、妥当な解決方法を皆で議論・検討します。
*下記スケジュールは一例です。受講生の希望を伺いながら、内容や順番は適宜修正します。
学習の到達目標 ①刑法総論・各論の重要論点を理解すること
②判例・学説の論理を理解すること
③②を踏まえて事案を解決する能力を修得すること
授業計画 第1回 イントロダクション
第2回 問題16:横領と背任
横領罪と背任罪の基本構造を確認した上で、どちらの罪が成立するかを判別できるようになる
第3回 問題18:業務上横領罪における「業務」など
刑法65条との関係で本罪における「業務」がどういった意味を持つかを理解できるようになる
第4回 問題19:文書偽造罪における名義人の承諾など
名義人が承諾しているにもかかわらず文書偽造罪が成立するかどうかを検討できるようになる
第5回 問題20:事後強盗罪の法的性格など
事後強盗罪が結合犯なのか否かを検討し、途中から犯行に加わった被告人の罪責を考えられるようになる
第6回 問題21:恐喝の意義など
強盗罪との関係でどういった場合に恐喝罪が成立するのかを判別できるようになる
第7回 問題22:間接正犯など
間接正犯の基本構造を確認した上で、具体的にどういった事情がその成否に影響するかを理解できるようになる
第8回 問題23:強要による緊急避難など
緊急避難の法的性格を理解した上で、その成否が問われる事例を検討できるようになる
第9回 問題24:過失犯における予見可能性など
予見可能性と注意義務の相関関係を正確に理解できるようになる
第10回 問題25:同時傷害の特例など
同時傷害の特例の基本構造を確認した上で、近時の最高裁判例を批判的に検討できるようになる
第11回 問題26:名誉毀損罪における真実性の錯誤
真実性の錯誤の場合に違法性を阻却するのか、それとも故意を阻却するのかを判断できるようになる
第12回 問題29:騒音による傷害など
「音」が有形力なのか無形力なのかを判別できるようになる
第13回 問題30:上下関係における占有など
刑法上の「占有」概念を正確に理解できるようになる
第14回 問題33:電子計算機使用詐欺罪の成否など
キセル乗車事件などを素材に、本罪の射程範囲を検討できるようになる
第15回 問題35:強盗の機会など
手段説と機会説の対立を確認した上で、実際の事件を解決できるようになる
授業外学習の課題 各事例に関連する判例やその他の資料を予習用に提示するので、各自で検索・収集し、予習して下さい。
*事前学修(3時間程度):各問題に関する解説は10頁前後の分量となりますので、1時間半くらいは時間をかけて、じっくりと予習して下さい。また、同じくらいの時間をかけて、該当箇所を理解するのに必要な知識などをその他のテキストで学修しておいて下さい。
履修上の注意事項 有益な議論をするためには予習が必要不可欠になりますので、必ず予習して下さい。一人で勉強するのもよいですが、時には受講生同士で勉強会を実施したり、教員と一緒に議論したりしてみて下さい。

*公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件には影響しないよう配慮します。
成績評価の方法・基準 報告内容(50%)+授業への貢献度(50%)
テキスト 大塚裕史『ロースクール演習 刑法〔第3版〕』(法学書院、2022年)
*購入する必要はありません。
参考文献
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
アポイントを取って下されば、随時対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学研究科M法律学専攻 2022~2024 1・2 -