授業コード | 90346600 | 単位数 | 2 |
科目名 | 社会問題の社会学Ⅰ | クラス | |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 仁井田 典子 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 「個人化社会における生きにくさ」を社会問題として構成する |
学修の概要 | 社会問題の社会学とは「これが問題である」とクレイムや意義を申し立てる社会成員やグループ、メディアなどによる主観的な活動がせめぎ合って構築されていく「社会問題の構成過程」を明らかにしていく学問です。 本講義では、「個人化社会における生きにくさ」を社会問題としてとらえていく社会学的思考と方法について考えていきます。個人化社会とは、家族・雇用・地域コミュニティなどが脆弱化していく現代社会において、価値観の多様化や自由が志向されるなかで、個々人が社会で直面する問題やトラブルが自己決定による自己責任に帰され、社会問題が不可視化していく社会的傾向のことを言います。自己責任に帰され不可視化されていく「個人化社会における生きにくさ」を、社会問題として構成していくための課題と可能性について、履修者のみなさんと一緒に考えていきます。 |
学修の到達目標 | 社会問題を社会学的に理解し、説明できるようになる 個人化社会における生きにくさを、社会問題として理解できるようになる |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション:社会問題とはなにか |
第2回 | 社会問題の社会学的定義をみいだす | |
第3回 | 「自己責任か社会問題か」構成をめぐるせめぎ合い | |
第4回 | 社会問題の不可視化を考察する | |
第5回 | 社会問題の可視化を考察する | |
第6回 | 個人化社会における社会的排除のメカニズム | |
第7回 | 個人化社会における生きにくさ | |
第8回 | 個人化社会における貧困と生きにくさ | |
第9回 | 家族・雇用・地域コミュニティにおける社会的排除 | |
第10回 | 個人の生きにくさを社会問題として構成する | |
第11回 | ジェンダーによる社会問題の構成の違い | |
第12回 | 世代による社会問題の構成の違い | |
第13回 | 「クレイムにならないクレイム」としての「個人化社会における生きにくさ」 | |
第14回 | 「個人化社会における生きにくさ」をめぐる新しい社会活動(社会運動) | |
第15回 | 「個人化社会における生きにくさ」を社会問題として構成するための課題 |
授業外学習の課題 | 事前学修(2時間程度):次回の講義テーマについて、各自できる限り調べて予備知識を集めておき、関連する事柄について調べておくこと。 事後学修(2時間程度):授業資料を見直し、理解できていない点については次回の授業で質問するための準備をしておくこと。 |
履修上の注意事項 | 公認欠席は欠席としてカウントしませんが、出席にはなりません。 |
成績評価の方法・基準 | コメントペーパー(40%)、期末レポート(60%)とし、合計100%を点数化して評価します。 |
テキスト | |
参考文献 | ジョエル・ベスト『社会問題とは何か:なぜ、どのように生じ、なくなるのか』筑摩書房 赤川学『社会問題の社会学』弘文堂 ジグムント・バウマン『個人化社会』青弓社 ウルリヒ・ベック『危険社会:新しい近代への道』法政大学出版局 *そのほか、授業内で適宜紹介します。 |
主な関連科目 | |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問や相談については、授業後またはメールにて対応します。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文科学研究科M社会学専攻 | 23500 | 2024~2024 | 1・2 | ○ | ○ | - | - | ○ |