授業コード 90104100 クラス
科目名 金融システム論研究Ⅱ 単位数 2
担当者 NGUYEN Duc Lap 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 金融政策と現代ファイナンス(Monetary Policy and Modern Finance)
授業の概要 本講義では、金融システム論研究Ⅰに続き、主に現代ファイナンスの観点から金融・経済に関連する問題を考察し、経済学者が金融・経済現象を理解するためのアイディアを紹介します。講義の特徴の一つは、ファイナンス理論と中央銀行政策の相互影響を概観することです。
学習の到達目標 現代社会でますます重要性が高まっている資本、金融市場、および金融政策について理解を深めるようになります。
授業計画 第1回 中央銀行と現代の金融政策(現代の金融政策の期待効果を論じながら、金融市場の歪み、構造的な課題と政策の限界を理解します)
第2回 金融調節と短期金利の誘導(短期金利の誘導が経済や金融市場への影響を分析し、政策の期待効果と限界を理解します)
第3回 金利の期間構造と金融政策(中央銀行が短期金利や金利の期間構造を通じて経済の安定性やインフレーションの目標に向けて金融政策を追求する方法を理解します)
第4回 金融政策と為替相場(金融政策の方針や期待が為替市場にどのように影響を及ぼすかを考察します)
第5回 金融政策とリスクプレミアム(金融政策の変更がリスクプレミアムにどのように影響を与えるかを考察します)
第6回 金融危機における米国の金融政策とリスクプレミアム(中央銀行の戦略的なアクションや政府との連携がリスクプレミアムの変動にどのように及ぼすのかを考察します)
第7回 イギリスの量的緩和(イギリスの量的緩和政策は実際にどのような効果をもたらすのかを検討します)
第8回 日本の異次元金融緩和(日本の異次元緩和政策は効果と課題を考察します)
第9回 世界を揺るがすアメリカ金融危機(アメリカの金融危機の影響を検証し、今後の金融危機への備えとしてどのような政策が求められるのかを考察します)
第10回 分散投資理論(数理的な手法やモデルを用いて投資家のリスク許容度とリターンの最適なポートフォリオの理論を理解します)
第11回 分散投資の実践(数理的な手法やモデルを用いて投資家のリスク許容度とリターンの最適なポートフォリオの構築を試みます)
第12回 先物取引とリスク回避(先物取引は将来価格の変動からのリスク回避の手段が用いられますが同時に新たなリスクや過大も生じるため、そのバランスをどのようにするのかを考えます)
第13回 オプション取引の概念とその応用(オプション取引はリスク管理やポートフォリオのヘッジ、投機にどのように用いるのかを理解します)
第14回 金融政策はどこに向かっているのか(現代の金融政策は多様であり、経済の変動や環境・気候への配慮やデジタル通貨の導入等の新たな課題にどのような対応するのかを考察します)
第15回 総括
授業外学習の課題 受講者は選んだテーマについての文献や資料を収集し、熟読することが求められ、事前の準備が必要です。毎週の予習・復習には約2~3時間を目安として取ってください。
履修上の注意事項 授業全体を通して、自ら問題提起を行い、グループ討論には積極的に参加する姿勢を持ちましょう。
公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮します。

公認欠席となる場合は代替措置で対応するので、個別に相談してください。
成績評価の方法・基準 報告(30%)、レポート(40%)、授業への取り組み(30%)によって総合的に評価します。
テキスト 必要な資料は配布します。
参考文献 1. Maureen Burton, Ray Lombra “ The Financial System and the Economy: Principles of Money and Banking, 4e” Thomson SW
2. ツヴィ・ボディー , ロバート・マートン , 大前 恵一朗 (翻訳)『現代ファイナンス論 改訂版 ― 意思決定のための理論と実践』ピアソン・エデュケーション; 改訂版版
3. 白川 方明『現代の金融政策―理論と実際』日本経済新聞出版社
4. 植田 和男 (2010)『世界金融・経済危機の全貌―原因・波及・政策対応』慶應義塾大学出版会
5. ヌリエル・ルービニ(2010)『大いなる不安定』ダイヤモンド社
6. ニーアル ファーガソン(2009)『マネーの進化史』早川書房
主な関連科目 国際金融論研究、証券市場論研究、リスクマネジメント論研究、金融システム研究、金融統計・モデル分析研究
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業前後や授業中の質問は歓迎します。また、メールにて質問を受け付けます。
必要に応じて研究室への訪問時間を調整するので、連絡してください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学研究科M商学専攻 2021~2024 1・2 - - - - -