公開用ファイル(授業概要)

授業の題目	日本国憲法の統治のしくみ　The Government System of Japanese Constitution
学修の概要	憲法ってなんでしょう？　それは国のかたちです。国家は、まるで人と同じような実在だととらえられがちですが、実のところ、それは権力を発動するための仕組みに過ぎません。その仕組みを使うのは人間です。人間が、国家という仕組みを悪用して、わたしたちの自由を奪うことがあっては大変です。そこで憲法は、国家権力の使い方を定め、同時に人々の自由を保障しているのです。　この授業では、国家権力を発動するための仕組みについてみていきます。日本国憲法が保障している自由とは何かについては、憲法Ⅰで見ていくことになるでしょう。
学修の到達目標	①憲法の基本的理論を理解できる。 ②日本国憲法の構造を理解できる。 ③国家機関の権限と限界を理解できる。

授業計画	第１回	立憲主義立憲主義について理解できる。
	第２回	日本国憲法史日本国憲法制定史を理解できる。
	第３回	国会(1)　代表・選挙代表の意義，選挙の原則を理解できる。
	第４回	国会(2)　立法権唯一の立法機関の意義が理解できる。
	第５回	国会(3)　その他権限条約承認権，財政統制権について理解できる。
	第６回	有権者と国会有権者と国会の関係を理解できる。
	第７回	議院権限，議員特権議員権限と議員特権を理解できる。
	第８回	国会と内閣議院内閣制などが理解できる。
	第９回	内閣権限執政について理解できる。
	第１０回	司法権の意義と限界司法権の意義と限界が理解できる。
	第１１回	司法権の独立，組織，機能司法権の独立の意義と裁判所の組織や機能を理解できる。
	第１２回	違憲審査制違憲審査の仕組みや限界が理解できる。
	第１３回	憲法訴訟憲法保障について理解できる。
	第１４回	地方自治地方自治体の権限等を理解できる。
	第１５回	象徴天皇制・戦争放棄天皇制や安全保障について理解できる。

授業外学習の課題	事前学修（２時間程度）：毎講義の最後に次回の講義のテーマを発表するので、各自でできる限り調べて予備知識を集めておき、関係する事柄について調べておくこと。事後学修（２時間程度）：講義中にわからなかった用語については、次回までに各自で調べること。
履修上の注意事項	「統治」に関する歴史的な流れを追いながら講義を進めていきます。高校で学んだ「世界史」や「日本史」を少し復習しておくと良いでしょう。 ※板書を多用します。公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮します。
成績評価の方法・基準	期末試験100%
テキスト	教科書指定はしません。憲法Ⅰを履修した人は，そのとき利用したテキストを参考にしてください。
参考文献	阪本昌成編『謎解き日本国憲法〔第2版〕』（有信堂，2016）　※2024年に第3版が出版される予定です。渋谷秀樹・赤坂正浩『憲法2　統治〔第8版〕』（有斐閣，2022）
主な関連科目	憲法Ⅰ
オフィスアワー及び質問・相談への対応	以下のメールアドレス宛に連絡してください。 inoueyo@hiroshima-u.ac.jp

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