授業コード 81000400 クラス
科目名 商業科教育法Ⅱ 単位数 2
担当者 玉繁 克明 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 高等学校における専門教育としての商業教育  Business Education Ⅱ
授業の概要  この科目は,高等学校学習指導要領における商業科の目標を踏まえて,商業科の教師として必要とされる知識・技術及び教職における倫理観等を身に付けることを目的とする。
 また,授業内では,前期「商業科教育法Ⅰ」で学修した内容に基づき,学習指導案の作成,学習指導の工夫・改善及び模擬授業における実践と検証をPDCAサイクルに沿って行い,授業設計や授業改善に向けた実践的な指導力の育成に取り組む。
 学習指導案の作成と学習指導の工夫・改善では,事例を基に受講者間で協議しながら取り組むことで,授業設計への理解の深化を図る。模擬授業における実践と検証では,教材・教具の活用に実践的に取り組んだり,授業設計や教材研究の留意点について協議を通して考察したりすることで,学校現場での実践的な指導力の育成につながるように授業を組み立てる。
 これらの学修活動を通して,商業科の教師を目指す者として自覚を持って行動する姿勢を育むとともに,次年度の教育実習に向けた実践的な資質・能力の育成につながるように授業を組み立てていく。
【実務経験内容:高等学校教諭として商業教育に携わり,学校現場で教科指導等を行った経験を有し,かつ,教育行政の研修機関で指導主事として教師教育に携わり,商業教育の推進に従事した経験を有する教員による実践的な授業である。】
学習の到達目標 (1) 基礎的な学習指導上の理論を理解し,生徒の思考や学力等の実態を視野に入れた授業設計の重要性を理解している。
(2) 商業科の特性に応じた情報機器や教材の効果的な活用法を理解し,授業設計に活用することができる。
(3) 学習指導案の構成を理解し,具体的な授業を想定した授業設計と学習指導案の作成をすることができる。
(4) 模擬授業の実施とその振り返りを通して,授業改善の視点を身に付けている。
(5) 高等学校における商業教育に携わる人材としての自覚を持ち,教育課題に対して,探究心をもって粘り強く取り組む姿勢を身に付けることができる。
(6) 高等学校における商業教育に携わる人材としての自覚を持ち,教育課題に対して,他者の考えを柔軟に取り入れながら多面的・多角的に捉えて考察し,自らの学修を調整しようとする態度を身に付けることができる。
授業計画 第1回 商業教育における「見方・考え方」 (問題発見・課題解決能力の視点)
商業教育における見方・考え方を働かせた学習についての基礎的な知識と技術を得る。
第2回 商業科の授業づくりの視点 (情報活用能力の育成及びICT活用を含む。)
教科の特性を生かした授業づくりについて考察する。
第3回 学習指導案作成の視点
学習指導案の作成上のポイントについての知識を得る。
第4回 学習指導案の作成
自身の授業計画に基づいた学習指導案の作成について考察する。
第5回 学習指導案の検討
生徒の主体的な学びを促す授業づくりの視点から学習指導案を検討する。
第6回 模擬授業Ⅰ(グループ①による模擬授業の実施;授業者の自己評価;生徒役の評価)
模擬授業の実施を通して,授業づくりに向けた実践力を身につける。
第7回 授業分析Ⅰ(グループ①による模擬授業の検証;ビデオ視聴)
模擬授業の実施を通して,授業改善に向けた知識と技術を得る。
第8回 模擬授業Ⅱ(グループ②による模擬授業の実施;授業者の自己評価;生徒役の評価)
模擬授業の実施を通して,授業づくりに向けた実践力を身につける。
第9回 授業分析Ⅱ(グループ②による模擬授業の検証;ビデオ視聴)
模擬授業の実施を通して,授業改善に向けた知識と技術を得る。
第10回 模擬授業Ⅲ(グループ③による模擬授業の実施;授業者の自己評価;生徒役の評価)
模擬授業の実施を通して,授業づくりに向けた実践力を身につける。
第11回 授業分析Ⅲ(グループ③による模擬授業の検証;ビデオ視聴)
模擬授業の実施を通して,授業改善に向けた知識と技術を得る。
第12回 学習指導案の再検討①
生徒の主体的な学びを促す授業づくりの視点から学習指導案を再検討する。
第13回 学習指導案の再検討②
生徒の主体的な学びを促す授業づくりの視点から授業教材の再検討をする。
第14回 学習指導の工夫と授業改善の視点(小グループによる模擬授業形式)
学習指導の工夫と授業改善の方向性についての知識と技術を得る。
第15回 商業科教育法のまとめ
商業教育における指導の改善・充実に向けた振り返りを通して,授業づくりの実践力を身につける。
授業外学習の課題 ・授業は原則として,2時間の予習,2時間の復習の計4時間の自宅学習を前提として行う。
(事前学修)模擬授業の実施に向けて授業構想を練り,学習指導案や授業教材の作成を行うこと。
(事後学修)授業づくりの実践力の育成のため,自身が実施した模擬授業の振り返りを行い,授業改善に向けた指導力を身に付けること。また,他者の模擬授業への参加から得られたことを自身の実践力に生かしていくことができるように心がけること。さらに,日ごろから授業づくりのヒントとなるものを探すためのアンテナを張ることができるように習慣づけること。
履修上の注意事項 ・高等学校教諭一種免許状(商業)を取得するための必修科目である。
・講義への遅刻・欠席は,教師を志す者としての資質が問われるものであることを自覚すること。
・授業はGoogle Classroomを併用する。クラスコードは初回の講義で指示する。
・課題提出や情報共有等でGoogle Classroomを使用する。
・「教師のICT活用指導力充実に向けた取組」については,「教育の情報化に関する手引き」等を活用し,各時間の随所に盛り込んで指導する。
・公認欠席は欠席として扱うが,単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮する。
・公認欠席時の資料は後日配付するので,各自申し出ること。
成績評価の方法・基準 「授業への取組(60点分)」及び「最終レポート(40点分)」を目安に総合的に評価する。
○授業への取組(60点分)
 毎時間の学修内容の理解及び教育に関する記事や事前に予告したテーマ等の学修課題への取組状況を客観的に評価する。
・「知識・技術の修得」:学習指導案等によるポートフォリオ評価(20点)
・「知識・技術を活用し,課題発見・解決につなげる力」:学習指導案等によるポートフォリオ評価,模擬授業(20点)
・「主体的かつ協働的に取り組む態度」:模擬授業,ディスカッション(20点)
○最終レポート(40点分)
・「知識・技術」に関する内容(30%)
・「思考力・判断力・表現力」に関する問題(70%)
 修得した知識・技術の活用力を見取ることで,実践的指導力の評価を行う。
テキスト 【以下のテキストは,「商業科教育法Ⅱ」と同じ】
・文部科学省(平成31年)『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説商業編』実教出版
・日本商業教育学会(2019)『商業科教育論 21世紀の商業教育を創造する』実教出版(¥2,400+税)
参考文献 文部科学省(平成22年)『高等学校学習指導要領解説商業編』実教出版(¥505)
文部科学省(令和元年12月)「教育の情報化に関する手引き」
文部科学省『高等学校学習指導要領』
中央教育審議会(平成28年12月)「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」
主な関連科目 教職関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 授業内容についての質問や相談は,授業の中で時間を取り,クラス全体のものとして共有する。また,ミニッツペーパー等で寄せられた質問についてのフィードバックは,原則として次回の授業で行う。オフィスアワーは,火曜日の午後とする。ただし,不在の場合もあるので事前連絡をすること。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(資格関連科目) 2019~2022 3・4 - - - - -
商学部商学科(資格関連科目) 2023~2024 3・4 -
商学部経営学科(資格関連科目) 2019~2022 3・4 - - - - -
商学部経営学科(資格関連科目) 2023~2024 3・4 -
経済科学部経済情報学科(資格関連科目) 2019~2022 3・4 - - - - -
経済科学部経済情報学科(資格関連科目) 2023~2024 3・4 -