授業コード 70008305 クラス 05
科目名 基礎演習 単位数 2
担当者 船津 靖 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 世界の都市の物語 Your Story of World Cities
授業の概要  世界の都市・地域・聖地の自由研究です。学生が教員と相談しながら対象を選びます。歴史、地理、現状を調べます。1~2週間の海外旅行を想像し、広島からの空の旅、ホテル、旅程を考えます。切り口となるテーマを決め、調査して発表します。感想を述べ合い、質問し話し合います。教員が補足します。政治・外交や経済・社会など国際社会の諸問題との関連も少しずつ調べていきます。最終的に期末レポートにまとめます。
 研究発表や論文執筆で難しいのは「対象を絞る」こと。抽象的なテーマで良いレポートを書くのは難しいです。都市のような具体的なものから出発する方が成功しやすいでしょう。都市そのものは付け足しでもいいのです。「聖地」も推奨します。異文化理解論で宗教に興味を持った方を歓迎します。国際政治と宗教は切っても切れない関係です。
 口頭や文章での表現力向上を目指します。国際ニュースを解説します。近況や抱負を話すスピーチの練習をします。授業計画は暫定で学生の状況に柔軟に対応します。
 学生が23年度に選んだのはニューヨーク(現地報告)、マルタ(騎士団)、ジャマイカ(レゲエ)、オスロ(ノーベル平和賞)、独ハーメルン(笛吹き男)、フィンランド(サンタクロース)、ヴェニス(海の都、海面上昇)。22年度はニューヨーク(イタリア系移民)、ナポリ(マフィア)、米フロリダ州(福音派知事)、英リヴァプール(ビートルズ)、ヨルダン川西岸(イエスとサタン、ヨハネの黙示録)、独ドレスデン(教会と無差別空爆)、イスラエル・カイザリア(ヘロデ王)、新疆ウイグル自治区(中国の人権弾圧)、ローマ(テルマエ・ロマエ、奴隷制)などでした。

【実務経験】 共同通信社の地方3支局、外信部を経てモスクワ、エルサレム、ロンドン、ニューヨークで約10年間勤務。バグダッドやガザ、ミャンマー奥地を含め50以上の国・地域を訪問。国際局次長、編集・論説委員を経て広島へ。著書(単著)『パレスチナ 聖地の紛争』(中公新書)共著『アメリカ文化事典』『20世紀 未来への記憶』。専門は国際報道と米英イスラエル関係。
学習の到達目標  ディプロマポリシーが掲げるThink Globally、世界の諸問題への知識、国際社会の多様性とダイナミズムを理解する基礎的能力を養うのが到達目標ーー関心のあるテーマを見出せるようになる。書籍や信頼できる資料を使って調べられるようになる、具体的な対象から出発し、国際社会の現実を冷静かつ多角的に分析できるようになる。論述や発表の構成力・筆力、質疑応答の日本語の技術が身に付くようになる。
授業計画 第1回 スピーチ練習: 前期・夏季の報告、国際情勢概観
 演習の参加者は一人ずつ前に出て2分をめどに自己紹介や前期、夏休みの出来事をスピーチする
第2回 演習内容説明: 先輩たちの足跡
 前年度までの学生がつくったパワポを紹介し、テーマ選択の仕方、発表の基礎技術を学ぶ
第3回 対象・テーマの例示: 世界の有名都市、聖地・書籍紹介
 第1回のスピーチを参考に都市や聖地、関連書籍を教員が紹介、研究対象候補を学ぶ
第4回 関心分野: 研究対象候補(複数)報告
 世界の都市・聖地の中から自分が研究対象としたい都市やそのテーマを報告できるようになる
第5回 関心分野: 資料・文献
 研究対象候補の都市について調べるための資料や書籍などの文献を報告できるようになる
第6回 発表内容決定: 都市・テーマ・資料
 発表する都市を決定し、切り口となるテーマを決め、参考資料を挙げられるようになる
第7回 初回発表(1): 世界の都市
 パワポや配布資料を作成し、対象として決めた都市について10分以上発表できるようになる
第8回 初回発表(2): 聖地、地域、国家
 通常の都市ではなく聖地や地域、国家に重点を置く学生が10分以上発表できるようになる
第9回 初回の発表(3): 資料・書籍
 発表内容を発展させ期末レポートを書くための追加資料や書籍を挙げられるようになる
第10回 構成・文章の技術
 教員が記者経験など実務経験から学んだ文章の技法について学ぶ
第11回 中間まとめ: 期末レポートに向けた準備
 発表を一通り終えた段階で、レポートにするために必要な作業を確認し準備できるようになる
第12回 期末レポート用発表(1): 世界の都市
 パワポや配布資料を作成しレポートの概要を発表しほかの学生の質問に答えられるようになる
第13回 期末レポート用発表(2): 聖地、地域、国家
 パワポや配布資料を作成しレポートの概要を発表しほかの学生の質問に答えられるようになる
第14回 期末レポート用発表(3): 資料・書籍
 パワポや配布資料を作成しレポートの概要を発表しほかの学生の質問に答えられるようになる
第15回 最終まとめ: レポート準備確認
 ほかの学生からの質問や批評も踏まえて期末レポートに必要な追加作業を確認できるようになる
授業外学習の課題 事前学修(30分程度)演習に備え、スピーチの内容をまとめたり、他の学生が発表する都市について基礎知識を得ておく。自分が関心のある世界の都市・聖地などに関するニュースに目を通す。
事後学修(30分程度)他の学生の発表について感想や質問を出す課題を期限までに出す。10行(約600字)程度書くことを推奨する。
 自分が発表する都市・聖地・地域・国家などについて着実に調べ、資料を作成する。演習の後期には期末レポートの草稿を書く(週約3時間程度)
履修上の注意事項  発表担当者はキーワード、年表、要約や引用、地図などからなる配布資料を作成し、必要ならばパワポも作成して授業前日までに教員に送る。発表のドタキャンは厳禁。
 やむをえない事情で欠席する場合はメールで連絡すること。病気の場合は快復後の連絡でよい。特段の事情なく欠席が続けばゼミ離脱と見なす。個人的な事情にはできる限り配慮する。
 公認欠席は欠席として扱うが、単位認定要件や期末レポートの提出資格に影響しないよう配慮する。公認欠席時にMoodle掲載以外の資料があれば後日配布する。プレゼンテーション等にも代替措置を講じる。
 教員、他のゼミ生とのコミュニケーションをしっかりとることがいちばん重要。
 可能なら11月末から12月のクリスマスの時期の午後から夕方にかけ課外授業を行う。例年はカトリック幟町教会世界平和記念聖堂と八丁堀の丸善書店を訪問しその後有志で懇談会の運び。
成績評価の方法・基準  発表や質疑応答、レジュメなど授業への貢献を約50%、期末レポート(小見出しと註を伴い3000-4000字程度、2本に分けてもよい)を約50%で評価する。発表は成果と共に努力や成長を重視する。レポートは①構成の一貫性、②資料やデータの具体性、信頼性、③文章の質などが評価基準。
テキスト  他の学生や教員がMoodleに掲載するレジュメ。世界地図は各自用意してほしい。NHKのニュース・防災アプリを共通の情報インフラとして活用してほしい。
参考文献  学生個人の関心や必要性、出版事情を見ながら随時紹介する。
主な関連科目  政治と社会(アメリカ、中東)、国際ジャーナリズム論、メディア論 異文化理解論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 2限なので授業の前後は難しいと思われるが、できる限り対応する。就活や進路、英語の勉強法、留学なども相談に乗る。メール(funatsu@shudo-u.ac.jp)や個人面談でも。評価はMoodleのアナウンスメントや個別メールで適宜対応する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
国際コミュニティ学部国際政治学科(演習科目) FGGP20801 2018~2022 2 - - - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(演習科目) FGGP20801 2023~2023 2
国際コミュニティ学部地域行政学科(演習科目) FGRA20801 2018~2022 2 - - - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(演習科目) FGRA20801 2023~2023 2