授業コード | 70004200 | 単位数 | 2 |
科目名 | 国際政治特論B(核兵器と国際社会) | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 孫 賢鎮 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 国際政治特論B(核兵器と国際社会) |
学修の概要 | 人類が初めて核兵器の惨禍を経験した広島と長崎、それに続く冷戦期における最大の脅威は核兵器であった。しかし、冷戦が終結した現在も依然として核兵器が国際社会の最大の脅威である。また、既存の核保有国に加え、北朝鮮など新たな核保有国の登場、核拡散の危機に直面している。本講義は、新たな核開発国家の諸事例を取り上げ、核開発の背景や意図などがどのように展開したのかを探ることを目指す。そして、本講義を通して世界の核兵器の現状はどうなっているのか、なぜ核兵器はなくならないのかについて学び、核兵器廃絶に関する国際社会の取り組みを考察する。 |
学修の到達目標 | 核兵器廃絶に関する国際社会の取り組みを説明できる。 核のない平和な世界の実現への課題と道筋について自らの意見を持つ。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス:国際社会における核兵器の意味、核兵器と国際関係・国際政治・国際法との関係、各国の核開発の歴史的な背景など分析することによって全体的な授業の流れを理解することができる。 |
第2回 | 「核兵器と国際関係」:NPT体制の由来、核保有国とNPT体制, 核兵器国と非核兵器国との関係など理解することによって核兵器問題の核心を習得することができる。 | |
第3回 | 「核兵器と国際法」:核兵器の国際法上の位置付け、核兵器使用の違法性、核兵器の違法性について国際司法裁判所の勧告的意見の分析、IAEAの国際保障措置など理解することによって核兵器の法的問題を理解することができる。 | |
第4回 | 「核兵器と国際政治」:国際社会における核危機の事例、各国の核開発の歴史的な背景など分析することによって核兵器の開発原因を理解することができる。 | |
第5回 | 「北朝鮮の核開発問Ⅰ」:朝鮮戦争前後の韓国と北朝鮮関係、北朝鮮の核開発の歴史的な背景・意図など理解することによって北朝鮮の核問題の危険性を認識することができる。 | |
第6回 | 「北朝鮮の核開発問Ⅱ」:現在の北朝鮮の核兵器開発の現状(核弾頭、弾道ミサイル、核物質など)、国連の対北制裁の問題を理解することによって今後の北朝鮮の核問題の解決方法を考える。 | |
第7回 | 「北朝鮮の非核化プロセス」:非核化の定義、米朝・南北首脳会談の際、平和宣言の意味、今後、北朝鮮の完全な非核化プロセスを成功するために行う様々な措置を考える。 | |
第8回 | 「朝鮮半島の非核化問題」:朝鮮半島の非核化宣言の歴史的な背景、韓米・日米同盟と北朝鮮との関係を理解することによって今後の朝鮮半島の非核化の可能性について考える。 | |
第9回 | 「中東の核問題」:イラン、イスラエルなど中東の核問題の地理的・歴史的な背景を理解し、今後の課題について考える。 | |
第10回 | 「インド・パキスタンの核問題」:インド・パキスタンの核開発の歴史的・地理的要因を分析し、今後の課題について考える。 | |
第11回 | 「中国の核戦略」:中国の核開発の動機、核ドクトリンを理解し、今後の中国の核戦略を分析する。これによって核問題について米中競争のあり方について理解することができる。 | |
第12回 | 「日本の非核政策」:日本の平和憲法、非核3原則など核政策について理解する。また北朝鮮の核開発や非核化プロセスにおける日本の役割を考える。 | |
第13回 | 「核兵器禁止条約と国際社会」:NPTと核兵器禁止条約との関係、核兵器禁止条約における各国の立場(特に韓国、日本)を分析することによって今後、核兵器禁止条約のあり方について考えることができる。 | |
第14回 | 「核兵器のない世界」:国際社会における核兵器問題について自分の意見を発表し、相互討論を行うことによって核軍縮や非核化プロセスに関する知識を習得することができる。 | |
第15回 | 総括:「核兵器と国際社会」の授業を通じて核兵器のない世界、非核化問題、平和体制の構築の可能性に関する課題など提案することができる知識を持つ。 |
授業外学習の課題 | 授業の際に案内する参考文献や関連する本・資料など事前に2時間読むこと。授業後、1時間、復習として文献やインタネットで関連する資料を読んだり、毎回の授業に対し3時間かけることが望ましい。 |
履修上の注意事項 | 1。上記の授業計画は受講生の理解の進度に応じて変更する可能性がある。 2。課題の提出場所、提出期間については、初回講義時に提示します。 3。履修者には、講義中、質問への回答や情報提供が期待されます。 4。途中退出は厳禁 5。公認欠席は単位認定要件に影響しないよう配慮します。 |
成績評価の方法・基準 | 授業ごとに課すレポート50%、期末テスト40%、出席その他10%で評価します。 |
テキスト | 広島市立大学平和研究所編、『アジアの平和とガバナンスⅠ』、有信党、2022年 広島市立大学広島平和研究所編、『アジアの平和と核』、共同通信社、2019年、その他必要な教材はコピーを提供する。 |
参考文献 | 梅林宏道、『北朝鮮の核兵器」、2021年 櫻川あきよし、他、『核兵器と国際関係』、2006年 藤田久一著、『核に立ち向かう国際法』、2011年 |
主な関連科目 | 平和学、国際政治学、安全保障論 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
学期末試験についてコメントを希望する場合は、担当教員に問い合わせてください。 課題については、授業内で講評を行う。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
国際コミュニティ学部国際政治学科(国際政治領域) | FGGP30407 | 2018~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(国際政治領域) | FGGP30407 | 2023~2023 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |