授業コード 64000800 単位数 2
科目名 地域包括ケア論 クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 木村 安美 配当年次 *下表参考

授業の題目 地域包括ケア論(Community-based integrated care)
学修の概要 わが国の高齢化率は29.1%(2023年、総務省統計局)となり、約20年後の2040年には35.3%になると見込まれています。高齢者に対する社会保障給付費の費用も過去最高水準で、今後も増加すると推計されています。
現在、高齢者が個人として尊重され、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを安心して送ることが出来るよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が推進されています。そこで、地域包括ケアの基本概念、在宅における療養や介護を行う上での制度と法的枠組みや制度、多職種間の連携について学ぶことにより、年金・医療・福祉に関する基本的知識や介護予防・生活支援、および地域包括ケアシステムにおける管理栄養士の役割についての知識を身に付けます。
学修の到達目標 ・地域包括ケアシステムにおける制度や基本的な事柄を理解する。
・地域包括ケアシステムの中核機関としての地域包括支援センターの役割を理解する。
・在宅訪問に関わって特に留意すべき事柄を理解する。
・介護予防に関する方法論とその実践方法を理解する。
・福祉・介護における管理栄養士の役割を理解する。
・地域包括ケアにおける多職種間連携とその実践についての理解を深める。
授業計画 第1回 地域包括ケアとは何か
 医療政策・介護政策の変遷と課題
 医療と介護の一本化
 地域医療体制の構築と地域包括ケア
第2回 地域包括ケアと地域福祉 
 地域福祉の考え方と地域包括ケア
 地域包括ケアにおける地域づくりと地域福祉
 地域包括ケアシステムと地域包括支援体制づくり
第3回 地域包括ケアを支える制度(1)
 地域支援事業 
 介護予防・日常生活支援総合事業
 地域包括支援センター
第4回 地域包括ケアを支える制度(2)
 介護保険制度と地域包括ケア 
 高齢者の住まいの現状と政策
 成年後見制度と日常生活自立支援事業
第5回 居宅介護支援事業所における業務の実際(1)
 居宅介護支援事業所と地域包括支援センターの違い 
 介護保険のしくみと流れ    
 関係機関との連絡・調整
第6回 居宅介護支援事業所における業務の実際(2)
 ケアプランの作成、モニタリング、マネジメント
 多職種連携
 疾患の有無によるケアプランの違い
第7回 地域包括ケアを支える専門職 
 保健・医療・各専門職の連携
 医師・看護師・保健師
 管理栄養士・薬剤師
第8回 在宅療養生活と医療・介護
 在宅生活を支える医療サービス
 在宅生活を支える介護サービス
 食べることを支える多職種連携
第9回 保健予防と介護予防
 介護予防の概念
 フレイル・ロコモ・サルコペニアと介護予防
第10回 認知症の人を支える地域包括ケア
 認知症の人を支えるための政策
 認知症の人の生活支援
 認知症予防のための地域づくり
第11回 脳卒中の人を支える地域包括ケア
 急性期から慢性期へ、病院から在宅への支援
 摂食嚥下の医学的知識の概要 
 継続的なリハビリテーション
第12回 対象者別在宅栄養支援①
 摂食機能の障害と栄養支援
 献立立案(オンデマンド)
第13回 対象者別在宅栄養支援②
 心身の機能の障害と栄養支援
第14回 対象者別在宅栄養支援③
 高齢者にみられる障害への栄養支援
 献立立案(オンデマンド)
第15回 対象者別在宅栄養支援④
 慢性疾患への栄養支援
授業外学習の課題 メディア等の関連情報に関心を持って基礎知識を身に付け、地域包括ケアの現状への理解をもとに自分の考えが述べられるように普段から心がけること
事前学修(2時間程度):授業計画に記載した部分を各自でできる限り調べて予備知識を集めておき、関係する事柄について調べておくこと。
事後学修(2時間程度):講義中にわからなかった用語については、次回までに各自で調べること。
履修上の注意事項 ・講義は教科書以外にパワーポイントを活用します。
・Moodleを使用したブレンド型授業を実施します。
成績評価の方法・基準 原則として授業実施回数の2/3(10回)以上の出席者を成績評価の対象とします。
定期試験(60%)、レポート・小テスト(20%)、授業態度(20%)
公認欠席は欠席として扱います。公認欠席時の資料は配布するので取りに来てください。
テキスト 隅田好美編『よくわかる地域包括ケア』ミネルヴァ書房
参考文献 国民の福祉と介護の動向
寺本房子編『演習で学べる在宅栄養支援ー地域共生社会における管理栄養士の役割ー』建帛社
国民衛生の動向
主な関連科目 社会福祉概論、公衆衛生学、公衆栄養学Ⅰ、公衆栄養学Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
メールにて質問・相談に応じます。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
健康科学部健康栄養学科(社会・環境と健康) FHNU20104 2018~2022 3・4 - - - - -