授業コード | 63008800 | 単位数 | 2 |
科目名 | 心理学統計法Ⅳ | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 平川 真 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 心理学統計法 |
学修の概要 | 心理学の研究では、これまで心理学統計法で学習したように、統計的推測や統計的検定が用いられることが多いです。近年、特に統計的検定の利用において、データから不適切な主張をしないために気をつけるべき点についての議論が盛んです。本講義では、あらためて統計的推測や統計的検定の考え方について学び、心理学の研究をより適切に実践するための論点を学びます。 |
学修の到達目標 | 統計的推測や検定についての基本的な考え方について説明できるようになる。データから適切な主張をするために、どのような点に気をつける必要があるのかを知り、なぜ気をつける必要があるのかについて説明できるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション 本講義の目的について理解する |
第2回 | 統計的推測:点推定と区間推定 統計的推測の考え方について復習し、推定量と推定量の実現値の違いを区別できるようになる |
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第3回 | 統計的検定 統計的検定の考え方について復習し、検定の結果から主張できることと主張できないことを区別できるようになる |
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第4回 | 心理学における信頼性革命(オンデマンド) 近年の心理学領域でおこなわれている方法論についての議論を知り、どのような点が問題視されているのかを把握する |
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第5回 | 効果量の報告 効果量について復習し、効果量の報告が求められる理由について説明できるようになる |
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第6回 | 第一種の誤りの制御 第一種の誤りについて復習し、第一種の誤りの発生確率をコントロールすることの重要性を把握する |
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第7回 | 気をつけるべき研究実践 p-hackingやHARKingという行為について知り、なぜこれらの行為が問題なのかを説明できるようになる |
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第8回 | 研究者自由度 研究者自由度が第一種の誤りの発生確率を高めていることを知り、気をつけるべき研究実践を研究者自由度の観点から把握する |
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第9回 | 研究の事前登録 研究の事前登録について知り、研究者自由度を制御する制度的な解決策となることを説明できるようになる |
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第10回 | サンプルサイズの正当化 検定を行うにあたり、事前にサンプルサイズを定める必要性を知り、研究のサンプルサイズを正当化する方法について把握する |
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第11回 | 追試研究の重要性 研究実践において追試研究がなぜ重要なのかを説明できるようになる |
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第12回 | 研究結果の再生性・再現性・一般化可能性 再生性・再現性・一般化可能性の違いを区別できるようになる |
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第13回 | オープンサイエンス(オンデマンド) 研究の材料・データ・分析コードの共有の重要性について説明できるようになる |
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第14回 | 報告の透明性 透明な報告の重要性について説明できるようになる |
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第15回 | 期末試験と解説 各回についての理解度を確認する |
授業外学習の課題 | 事前学修(2時間程度):毎講義の最後に次回のテーマに関する文献を紹介するので、各自でできる限り予備知識を得ておくこと。 事後学修(2時間程度):毎講義の最後に各回の授業目標を達成するための課題をだすので、各自でできる限り取り組むこと。 |
履修上の注意事項 | ・本授業はブレンド型授業です。基本的に対面授業を実施しますが、第4回と第13回はオンデマンド形式になります(Moodleを利用)。 ・心理学における統計法の利用について、基本的な部分は学習していることを前提に講義を行います。「心理学統計法Ⅰ、II、III」を履修していることが望ましいです。 ・各回の講義はそれ以前の講義内容を踏まえたものとなっているため、欠席した場合には、周囲の力を借りるなどして、進度の回復に努めてください。 ・授業資料は、電子媒体で配布します(Moodleを利用)。 ・授業内で授業内容に関するコメント・質問の記述等を求めます。授業の進め方については第1回目のガイダンスで詳しく説明します。 ・公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しません。 ・授業中の私語など、他の学生に迷惑をかける行為は禁止します。該当する行為が確認された場合には、退出を求め、欠席扱いとします。 |
成績評価の方法・基準 | 各回で求めるコメント(30%)、期末テスト(70%)を目安に総合的に評価します。 |
テキスト | 特になし |
参考文献 | |
主な関連科目 | 心理学研究法、心理調査概論、心理統計法I・II・III、心理学実験、心理学調査実習、心理学特殊実習、演習、心理学基礎演習、卒業論文 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業開始前、授業終了後に質問に応じます。 毎回提出してもらうコメントの一部については講義で紹介するかたちでフィードバックを行います。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
健康科学部心理学科(専門発展) | FHPS37002 | 2018~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
健康科学部心理学科(心理調査) | FHPS34001 | 2023~2023 | 3・4 | ○ | - | - | - | - |
健康科学部心理学科(心理) | 61300 | 2024~2024 | 3・4 | ○ | - | - | - | - |