授業コード 62000300 クラス
科目名 ポジティブ心理学 単位数 2
担当者 古満 伊里 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 ポジティブ心理学 Positive Psychology
授業の概要 ポジティブ心理学は1990年代のアメリカで始まった比較的新しい応用心理学の潮流である。その目的は人々の自己実現を促進し幸福感を高めることにある。本講義では,これまでに明らかにされたポジティブ心理学による知見ならびに幸福感を高めるための手法を紹介しながら,学問としてのポジティブ心理学の全体像を概説する。ただしこの講義を受講したからと言って必ずしも受講者が幸福になるとは限らない,です。
学習の到達目標 1.ポジティブ心理学が心理学にとってなぜ重要であるかを述べることができる。
2.自分にとっての幸せとは何かを述べることができる。
3.自分の考えた方,ものの見方の特徴を説明できる。
4.自分の強みと弱みを指摘できる。
5.幸福感を高めるための種々の技法について理解して試行できる。
6.自分の明るい未来へ向けてのPDCAサイクルを描き説明できる。
授業計画 第1回 ポジティブ心理学とは何か-その来歴と定義:ポジティブ心理学がどのような背景のもとに誕生したか,何を目指す学問であるかを述べることができるようになる。
第2回 幸せって何だっけ?-主観的ウェルビーイング(安寧)の科学:ウェルビーイングとは何かを理解し,自分にとっての幸せとは何かを考えて列挙できるようになる。
第3回 人間性心理学から見たユーダイモニックな幸せ:人間性心理学とは何か,ヘドニックな幸せとユーダイモニックな幸せとの異同について説明できるようになる。
第4回 身体化されたこころとポジティブ感情の関係:身体化された心とは何かを具体例をもって説明できるようになるとともに,幸福感を高める一つの技法として応用できるようになる。
第5回 楽観主義と悲観主義:両者の特徴を列挙し,それぞれの長所・短所について具体的に説明できるようになる。また自分自身の考え方の特徴について説明できるようになる。
第6回 フロー経験について:フロー経験とは何かということを理解し,自らの体験したフロー経験を振り返り,その効用を説明できるようになる。
第7回 価値観・モチベーション・人生の目的について:自らの価値観・モチベーション・人生の目的について内省的に振り返り,自分自身に対して具体的に示すことができるようになる。
第8回 時間的視野と幸福-過去を見据え,今に生き,未来に夢を託す:先延ばしの長所・短所を理解し,自分自身の傾向を知り,改善が必要であればそれを実践できるようになる(かもしれない)。
第9回 逆境への対処-レジリエンスの科学:ストレス反応時の身体的変化について理解し,さらにストレスへの対応法を理解して実践できるようになる。
第10回 自己の強みを活かす-VIA (Values in Action) 診断:自分自身の強みとは何かを理解し,日常生活の中で生かせるようになる。
第11回 マインドフルネス-ストレスケア,そして今を生きる:マインドフルネスとは何かを理解し,日常生活の中で実践できるようになる。
第12回 愛と感謝の科学:愛と感謝がなぜ私たちをポジティブにさせるのか,愛と感謝をどのように表現するのかについて考え,実践できるようになる。
第13回 健康・長寿と主観的ウェルビーイング:身体的健康と主観的ウェルビーイングとの関係について客観的に述べることができるようになる。
第14回 スピリチャリティあるいは畏怖の念と主観的ウェルビーイング:宗教・スピリチャリティ心理学とは何かを説明でき,スピリチャリティの重要性について客観的に説明できるようになる。
第15回 ポジティブ心理学の未来:これまで学修したことを基盤として,自分の明るい未来へ向けてのPDCAサイクルを描き説明できるようになるとともに,今後のポジティブ心理学に必要な事項を列挙できるようになる。
授業外学習の課題 1.事前学修(2時間程度):各回の講義で使用する資料は原則として講義日の3日前までにMoodle上で配布します。あらかじめ各自で印刷し,教科書等を参考にして資料中の空欄を埋めてから授業に臨むこと。(なお第1回目の授業資料は授業開始時に配布するので印刷の必要はありません。)
2.事後学修(2時間程度):上記資料中に提示されたキーワードについては各自で調べてノートにまとめておくこと。授業では触れないが期末試験に出題することがあります。
履修上の注意事項 1.社会人として受講マナー厳守のこと。繰り返しの注意にも関わらず改善がみられない場合は退出を求めます。
2.各回の授業終了時に約10分間でその日の授業内容についての小テストを実施します(ただし第1回目の授業では実施しない)。出題形式は5肢選択問題10問程度です。小テストに臨むに際しては,各回の講義内容を十分に予習しておくこと,および授業に集中することが必要です。
3.なお,上記の小テストはMoodle上で実施します。したがって,Moodleにアクセス可能なパソコンやスマートフォン等の携帯端末を授業に必ず持参してください。授業に出席していない人が小テストを受験することはできません。
4.公認欠席について
・公認欠席による小テストの未受験については,期末試験終了後に追試験を実施します。
成績評価の方法・基準 第2回から第15回の講義内で実施する全14回の小テスト結果(60%)及び期末試験(40%)の結果をもって成績を評価します。
テキスト イローナ・ボニウェル著『ポジティブ心理学が1冊でわかる本』国書刊行会,2015年,¥1,600円+税(広島修道大学生協)
参考文献 適宜紹介します。
主な関連科目 心理学概論Ⅰ・Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
1.質問は可能な限り授業内で行ってください。それができなかった場合にはメールで行ってください。可能限り答えるようにします。
メールアドレス:ifurumit@shudo-u.ac.jp

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
健康科学部心理学科(健康科学部総合科目) FHPS21101 2023~2023 1・2・3・4 - - - -
健康科学部心理学科(健康科学部総合科目) 61200 2024~2024 1・2・3・4 - - - -
健康科学部健康栄養学科(健康科学部) FHNU10102 2023~2023 1・2・3・4 - - - -
健康科学部健康栄養学科(健康科学部) 62200 2024~2024 1・2・3・4 - - - -