授業コード 50028700 クラス
科目名 フィールド特殊演習(西表) 単位数 2
担当者 岡西 政典 他 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 南西諸島の生物多様性観察 Biodiversity observation in the Nansei Islands.
授業の概要  生物多様性とそれに対する人為かく乱の影響についての理解を深めるには、実際に野生生物の研究フィールドを訪問して、実物の研究対象生物やその生息環境を理解し、人間活動による影響の程度を実感するとともに、野外調査手法を現場で学ぶことが有効である。
 西表島は世界自然遺産に登録されており、豊かな生態系と生物多様性をもつことで知られる一方で、島嶼という脆弱な環境ゆえに近年の著しい環境改変によって生物多様性が失われようとしている地域でもある。
 本実習では、西表島の自然環境を実体験するとともに、動植物の野外調査や講義・実習・討論を通して、希少種や生態系の保全、外来種、国立公園・世界遺産指定など、日本の生物多様性を取り巻く様々な問題に関しての理解を深めることを目的とする。
学習の到達目標 世界自然遺産の1つである西表島の自然環境を実体験する
野外環境や種多様性、種の活動性についての調査手法など、生物多様性の理解に欠かせない技術を学ぶ
分類学・保全学的研究の野外調査とデータまとめの基礎を習得する
南西諸島の生物相を理解する
授業計画 第1回 7月27 3限 ガイダンス:本実習の概要の説明
第2回 8月2日 5限 講義「西表の自然と特有の動植物について」
第3回 8月3日 1限 講義「亜熱帯の節足動物」
第4回 8月3日 2限 フィールド調査「亜熱帯の昆虫の採集」
第5回 8月4日1限 フィールド調査「亜熱帯の海浜動物調査①」
第6回 8月4日 2限 フィールド調査「亜熱帯の海浜植物調査②」
第7回 8月4日 3限 室内実習「亜熱帯の生物相とその同定法」
第8回 8月4日 5限 フィールド調査「漁港の生物調査」
第9回 8月5日 2限 講義「西表島の絶滅危惧種の保全に向けた環境省の取り組み」
第10回 8月5日 3限 フィールド調査「河口から山間部までの植物相の観察」
第11回 8月5日 4限 フィールド調査「河口から山間部までの動物相の観察」
第12回 8月5日 5限 講義「亜熱帯林の陸と海の動物相の変化」
第13回 8月6日 1限 フィールド調査「プランクトン採集」
第14回 8月6日 2限 講義「亜熱帯の生物多様性について」
第15回 プレゼンテーション
授業外学習の課題 実習参加前に、課題に関する予習を行う。また、実習中に観察した内容をもとに、実習後に課題を提出する。目安として,各講義で1時間ずつに相当する予習と復習を期待する
履修上の注意事項 ・8月2日(金)~6日(火)の4泊5日、琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設(沖縄県西表島)において合宿実習を行う。
・実習内容の都合上、4名までしか登録できない。
・天候等の影響で実習が実施できない場合、授業内容や順序が変わる場合がある。
・4月(予定)に実施面談を行い、事前調査(交通手段等)を行う。
・事前面談に欠席した者の登録は認めないので、受講希望者は必ず面談を行ったうえで履修申請すること。
・履修決定者に対して、7月27日(土)(予定)に野外調査の基礎を学ぶための実習を実施する。

・必ず学生総合共済に加入していること。未加入の場合は、登録を受け付けない。
・事前および期間中は十分な体調管理をおこなうこと。
・野外での活動のため、安全に関して慎重な行動が求められるために担当者の指示には必ず従うこと。

・実施予定施設より受け入れの制限が行われるなどの場合、実施の方法や日程、場所について変更することがある。教学システムおよびMoodleでの連絡に注意すること。
・公認欠席は単位認定要件には影響しないよう配慮するが,実習参加が主な成績評価であるため,講義と同様の配慮はできない可能性がある.
成績評価の方法・基準 実習への取り組み,プレゼンテーション(60%)、実習課題(40%)により評価する。
テキスト 使用しない。
参考文献 美ら島の生物ウォッチング100(土屋誠、伊澤雅子、太田英利、佐々木健志、鹿谷法一、鹿谷麻夕、傳田哲郎、横田昌嗣、宮城康一著、東海大学出版会) 2013年
動物行動の観察入門 計画から解析まで(マリアン・S・ドーキンス著、白揚社) 2015年
主な関連科目 「生物観察の基礎a」「生物観察の基礎b」「生物学」「生態学」「生物調査実習」
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
実習期間中や実習期間終了後を含めて、質問については常に受け付ける。もしくは担当者宛メールにて対応する。少人数のクラスなので、疑問点をためこまないで、積極的に質問することを推奨する。

■ルーブリック情報
  5 4 3 2 1 0
専門分野に関する知識 専門知識は抱負で正確であり,自律的に研究を進められるレベルである 概ね豊富で正確である 課題を進めるために必要最小限の知識を持つ 専門知識が不正確で乏しいため,課題遂行に支障がある 専門知識がほとんど欠如しているため,課題遂行に大きな支障がある 完全に不足
情報の分析・活用能力 適切な図鑑などの情報を網羅的に収集し,正確に読解することができる 関連する図鑑などの情報を概ね十分かつ正確に収集できる 図鑑などをある程度十分に情報として収集できる 図書などの情報を十分には収集できないため,課題遂行に支障がある 図書などの情報をほとんど収集できないため,課題を遂行することに大きな支障がある 完全に不足
試行錯誤・判断・作業の修正 課題遂行の過程では,優れた試行錯誤・判断・修正ができ,優れた成果を導いた 課題遂行の過程では,概ね良い試行錯誤・判断・修正ができる 研究遂行の過程では,何らかの試行錯誤・判断・修正ができる 課題遂行の過程では,あまり試行錯誤・判断・修正ができない 課題遂行の過程では,ほとんど試行錯誤・判断・修正ができないため,課題を進められない 完全に試行錯誤・判断・修正能力が不足している
プレゼンテーションによる表現 優れた資料を作成し,強いインパクトを与える口頭説明やプレゼンテーションができる おおむね良好な資料を作成し,プレゼンテーションができる 正確に内容を説明し,聴衆が理解できるプレゼンテーションができる 口頭での説明に何店がある,あるいは,貧弱な資料しか準備できず,内容を正確に伝えることができない 内容の口頭説明やプレゼンテーションがほとんどできない 表現力が完全に不足
主体性 極めて主体的に課題に取り組んだ おおむね主体的に課題に取り組んだ ある程度主体的に課題に取り組んだ あまり主体的に課題に取り組まなかった ほとんど主体的に課題に取り組まなかった 完全に不足

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人間環境学部人間環境学科(フィールド科目) FHES26191 2023~2023 2・3・4 -