授業コード | 40006112 | 単位数 | 2 |
科目名 | ゼミナールⅠ | クラス | 12 |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 田神 慶士 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 数学と経済と金融 Mathematics, economics and finance |
学修の概要 | 本ゼミナールでは数学が経済や金融においてどのように応用されるのか学習する。特に、受講生の希望や学習状況に合わせて数学分野と金融分野の二つの入り口を設定する。数学分野では線形代数学(行列、連立一次方程式、行列式)からはじめて、ゼミナールⅡ以降で経済現象の解明を目指す。金融分野では近年はじまった高校家庭科での金融教育を題材として金融知識の習得を目指す。その中で登場する数学についても追及する。線形代数学、経済学、高校数学、高校家庭科等の連携についても考察しながら学習を進める。 このゼミナールでは学生の興味に応じて内容を設定するためシラバス記載のものと一致しないことがある。シラバス内の「授業計画」では「数学」/「金融」それぞれについて標準的な学習例を記載する。 |
学修の到達目標 | 数学テーマ:行列式を用いて連立一次方程式の解を説明できるようになる。行列式と連立方程式の解の数の関係を説明できるようになる。輪読を通じて数学書を通読する力と数学的内容を論理的に他者へ説明できる力を身に着ける。 金融テーマ:消費者の権利を知る。家計設計において重要な要素(給与と税、消費、保険、資産運用)の基礎を知る。キャッシュレス社会の成り立ちを知る。それらを他者に説明できるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス・輪読のやり方について: 発表の準備の仕方を説明する。ゼミに必要な準備を把握できるようになる。 |
第2回 | 行列の定義と和・スカラー倍:行列の定義と計算における基本性質を説明できるようになる/ 収入と支出:収入と支出に現れる項目について説明できるようになる |
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第3回 | 行列の積:行列の積の計算ができるようになる/ 給与明細:給与明細の各項目を説明できるようになる |
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第4回 | 行基本変形:連立一次方程式の観点から行基本変形を考える理由を説明できるようになる/ 家計管理と保険:家計管理における保険の位置づけを説明できるようになる |
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第5回 | 基本行列:行基本変形を基本行列の積で表現できるようになる/ 家計と経済のしくみ:経済ニュースで聞くいくつかのワードについて、それらが家計に及ぼす影響を説明できるようになる |
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第6回 | 連立一次方程式の解法(解が1つの場合):連立一次方程式に解が一つだけある場合についてその解を行基本変形を用いて求められるようになる/ 意思決定:消費行動における意思決定をどのようにしているかディスカッションを行う。それにより自分の意思決定基準を説明できるようになる。 |
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第7回 | 階段行列:行基本変形を利用した連立一次方程式の解法には階段行列が登場することを知る/ 契約:我々が普段から行っている契約という行為についてその内容を説明できるようになる |
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第8回 | 連立一次方程式の一般解法:行基本変形を用いて連立一次方程式の解をいつでも求められるようになる/ 販売方法の多様化:技術の発展によって新たに登場してきた販売方法の具体例を列挙できるようになる |
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第9回 | 逆行列:行基本変形を用いて行列の逆行列を求められるようになる/ キャッシュレス社会:キャッシュレスの仕組みや具体例を説明できる |
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第10回 | 2次の行列式:2次正方行列についてその行列式を計算できるようになる/ 消費者信用と信用情報機関:ローンに代表される「信用」を用いた経済活動の具体例とその仕組みを説明できるようになる |
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第11回 | 2次の行列式と平行四辺形:行列式と平行四辺形の面積の関係を説明できるようになる/ 消費者被害の構造:消費者が被害を被る事例を知り、それらの構造を説明できるようになる |
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第12回 | 3次の行列式:3次正方行列の行列式の定義を説明できるようになる/ 消費者法:消費者を守る法律の例を説明できるようになる |
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第13回 | 置換と対称群:数の並び替えを表現している互換や置換の定義を説明できるようになる/ SDGs:持続可能な開発目標の項目について説明できるようになる |
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第14回 | 一般の行列式:置換を用いて行列式の定義を説明できるようになる/ 金融商品とその仕組み:資産形成の重要な要素である金融商品の具体例を列挙できるようになる |
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第15回 | 行列式の性質:行列式の定義から線形性に代表される行列式の性質を説明できるようになる/ NISAとiDeCoの概要:NISAとiDecoの概要を説明できる |
授業外学習の課題 | 授業は輪講形式で行うため、自分の発表前にわからない部分が一つも無いように入念に準備を行うこと。また、自分の当番以外の内容についても必ず予習復習を行い、自分の発表の準備のときに困らないようにしておくこと。発表準備や関連課題に対するフィードバックは発表時に行う。 学習時間の目安:1回の授業に対する予習3時間、発表準備があるときは5時間 |
履修上の注意事項 | 代数学の内容は既知のものとする。授業中のデジタルデバイス(スマホ・パソコン・カメラ等)の使用は認める。ただし、動画撮影は禁止する。 ※公認欠席制度の取り扱いは以下の通りとする ・公認欠席は単位認定要件に影響しないよう配慮する |
成績評価の方法・基準 | 発表内容(60%)と授業への取り組み(40%)を総合して評価する。 原則、無断欠席(講義までに連絡なく欠席)をした時点で不合格とする。 講義の2/3以上出席していない場合は単位認定を行わない。 |
テキスト | テキストは受講生と相談の上、こちらで用意したものを貸出して使用する。使用予定のテキストを参考文献に挙げておく。参考文献を挙げているが購入する必要はない。 |
参考文献 | 佐藤隆夫 著 『テキストブック 線形代数』 裳華房 家庭総合(文部科学省検定済教科書) 実教出版 |
主な関連科目 | ゼミナールⅡ・Ⅲ・Ⅳ、卒業論文、代数学 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問は授業の前後・オフィスアワー・メールで随時受け付ける。 発表準備や関連課題に対するフィードバックは発表時に行う。 |
AA | A | B | C | D | X | |
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プレゼンテーション(発表) | 自分の考えを論理的に他者に伝えることができる | 自分の考えをおおむね論理的に他者に伝えることができる | 論理的ではないが自分の考えを他者に伝えることができる。指摘を受けた際に、訂正することで概ね論理的に自分の考えを伝えることができる。 | 指摘を受けながら、概ね自分の考えを伝えることができる | 自分の考えを他者に伝えることができない | 1/3を超えて欠席するなど、十分に講義に参加できてない。 |
プレゼンテーション(資料作成) | プレゼンテーションを補助する効果的な資料を作成することができる | プレゼンテーションの内容が十分に伝わる資料を作成できる | 最低限、プレゼンテーションを成立させるために必要な発表原稿を作成できる | 発表内容を網羅した発表原稿を作成している | 発表原稿作成に取り組んでいるが、原稿を完成させることができない | 資料・原稿を作成していない |
態度 | 予習復習をして講義に臨んでいる。他の受講生の発表の時に必要に応じて質問できる。 | 予習復習をして講義に臨んでいる。 | 予習をして講義に臨んでいる | 講義に出席し、他の受講生の発表を聴講している | 予習ができない。他の受講生の発表を聞いていない。 | 1/3を超えて欠席するなど、十分に講義に参加できてない。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
経済科学部経済情報学科(D群) | FEEI30401 | 2017~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部経済情報学科(D群) | FEEI30401 | 2023~2023 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
経済科学部経済情報学科(D群) | 42400 | 2024~2024 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |