授業コード | 40000200 | 単位数 | 2 |
科目名 | 環境経済学Ⅰ | クラス | |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 大澤 俊一 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 環境問題とその経済的メカニズム(Environmental problems and their economic mechanism) |
学修の概要 | 環境問題とはどのようなものであり、なぜ生じるのか。そしてそれはどのように解決されうるのかを、主に公共経済学とミクロ経済学の観点からとらえ、分析していく。「環境問題」とは、「人間の経済活動」が自然環境に悪影響を及ぼし、それが人間生活に跳ね返ってくることによる問題である。「人間の経済活動」は、主に経済学の中の「ミクロ経済学」によって分析されうる。また生じている問題についても、主に「市場の失敗」の「外部性」の問題として、古くから議論・研究されてきている。ゆえにその解決策としての「経済政策」も様々に提案されてきている。しかし今日、その環境問題も国際化・多様化しており、理論的にも再構築が迫られている状態である。たとえば外国から汚染された空気が流れてくる、世界中の国々から排出される二酸化炭素により、地球の温暖化・異常気象が生じるなど、一国の政府だけではもはや解決できない問題も発生している。現在、公共経済学では、地球環境を「国際公共財」としてとらえようとする考えが一般化してきている。また、環境問題はつい最近発生した問題ではなく,実は人間の歴史の中で、早くから生じていたものでもある。ゆえにその歴史を振り返ることも重要である。さらに今日、新聞を広げれば、常に環境問題に関連する記事を見つけることができる。厳密な経済理論に基づく説明も重要であるが、今日問題になっていることを経済学を用いながら、どのように説明できるかを示すことも、この講義では大切にしていきたい。ゆえに最近の新聞記事なども、適宜紹介し講義の中で取り上げていく。 |
学修の到達目標 | 過去の環境問題の歴史、環境問題のついての基本的な考え方を知り、日々の新聞やテレビのニュースに出てくる環境問題についても,自分なりの意見・考えを示せるような力を養う。 |
授業計画 | 第1回 | 第1回 日本の公害の歴史 : 足尾銅山鉱毒事件、四大公害病 |
第2回 | 第2回 環境問題発生のメカニズム | |
第3回 | 第3回 暗い未来と明るい未来 : 成長の限界、環境クズネッツ曲線 | |
第4回 | 第4回 ごみ問題とリサイクル : NIMBY | |
第5回 | 第5回 地球温暖化問題 | |
第6回 | 第6回 市場経済と環境問題 | |
第7回 | 第7回 市場の効率性 | |
第8回 | 第8回 外部不経済 : 限界外部費用曲線 | |
第9回 | 第9回 確認問題・練習問題 | |
第10回 | 第10回 公共財としての自然環境 : 非排除性、非競合性、フリー・ライダー問題 | |
第11回 | 第11回 リンダール・メカニズムと投票 | |
第12回 | 第12回 コモンズの悲劇 | |
第13回 | 第13回 再生可能資源 | |
第14回 | 第14回 確認問題 | |
第15回 | 第15回 コースの定理 |
授業外学習の課題 | 【予習】テキストの該当箇所を読んでくること。 【復習】講義の内容の該当箇所のテキスト、配布したレジメ・資料をよく読むこと。特に、講義中に解いた計算問題については、必ず、問題文のみを見て解けるようにしておくこと。 1回の講義につき、予習・復習合わせて、3~4時間程度の授業外学習が必要。 |
履修上の注意事項 | 対面で講義を行う。 講義中の立ち歩き、私語は厳禁とする。 公認欠席時に配布した資料は、後日渡す。 |
成績評価の方法・基準 | 対面の試験100%。 |
テキスト | 栗山浩一・馬奈木俊介「環境経済学をつかむ(第4版)」2020 年 有斐閣。 |
参考文献 | 浅子和美・落合勝昭・落合由紀子「グラフィック環境経済学」2015年 新世社。 時政勗・藪下雅弘・今泉博国・有吉範敏「環境と資源の経済学」2007年 勁草書房。 植田和弘・岡敏弘・新澤秀則「環境政策の経済学 理論と現実」1997年 日本評論社。 武隈愼一「ミクロ経済学 増補版」1999年 新世社。 |
主な関連科目 | 環境経済学Ⅱ、ミクロ経済学、公共経済学、財政学 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
oosawa@hiroshima-u.ac.jp までメールして質問するか、講義の後に。あるいは講義前に非常勤控室に来られてもかまいません。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
経済科学部現代経済学科(C群) | FECE30313 | 2017~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部現代経済学科(C群) | FECE30313 | 2023~2023 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | - | - |
経済科学部現代経済学科(C群) | 41300 | 2024~2024 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | - | - |
経済科学部経済情報学科(H群) | FEEI30821 | 2017~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部経済情報学科(H群) | FEEI30821 | 2023~2023 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | - | - |
経済科学部経済情報学科(H群) | 42300 | 2024~2024 | 3・4 | ○ | ○ | ○ | - | - |