授業コード | 32012600 | 単位数 | 2 |
科目名 | 平和学Ⅰ | クラス | |
履修期 | 第2学期 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 佐渡 紀子 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 平和学概論 - Peace Studies I- |
学修の概要 | 本講義では、平和学における、平和に対する考え方を修得することを目指す。そのために本講義では、まず、平和の発祥とその背景を取り上げる。ここでは武力紛争が重要なテーマとなる。そのうえで、平和学の発展過程をたどりながら、平和学が何を平和への脅威としてとらえてきたのかを示す。具体的には、貧困(格差)、環境破壊、人権問題などである。これらの学びを通じて、平和への脅威に対する平和学の考え方とその意義を、共有する。なお、本講義は、参加者間での意見・情報共有の機会をもちながら、進められる。 |
学修の到達目標 | 平和学の発祥の背景と発展の過程を説明できる。 平和への脅威を、複数の視点から説明できる。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション(講義のねらいとルールの共有化) 平和学の講義のねらいと運営方法を共有する。平和学という学問分野を概観する。 |
第2回 | 平和学の発祥 平和学の発祥の背景と学問分野の特性を理解する。 |
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第3回 | 平和学の発展と展望 平和学における平和概念の拡大とその背景を理解する。 |
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第4回 | 武力紛争の形態変化 構造的暴力の形態や発生過程を整理し、構造的暴力があることの影響を整理する。 |
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第5回 | 武力紛争の形態変化の含意 武力紛争の動向を読み取り、武力紛争の発生原因に関する視点を整理する。 |
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第6回 | 武力紛争の分析視点を考える:国内紛争と経済的要因 武力紛争の原因を経済的要因から説明する方法を、先行研究の分析を用いて把握する。 |
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第7回 | 武力紛争の分析視点を考える:国内紛争と政治的要因 武力紛争の原因を政治的要因から説明する方法を、先行研究の分析を用いて把握する。 |
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第8回 | 武力紛争の分析軸の再検討(前半の振り返りと後半に向けた対話) 武力紛争の原因分析の分析軸を再検討する。 |
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第9回 | 平和の阻害要因を考える:国家間武力紛争とその分析視点① 勢力均衡や核抑止に対する平和研究における捉え方の例を、先行研究を用いて把握する。 |
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第10回 | 平和の阻害要因を考える:国家間武力紛争とその分析視点② 軍縮、瀬戸際政策や威嚇に対する平和研究における捉え方の例を、先行研究を用いて把握する。 |
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第11回 | 平和の阻害要因を考える:武力紛争分析の手法の多様性① 「最小限抑止」や「核の傘」に対する平和研究における捉え方の例を、先行研究を用いて把握する。 |
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第12回 | 平和の阻害要因を考える:武力紛争分析の手法の多様性② 抑止政策を形成する基盤となる「脅威認識」に対する、平和研究における捉え方の例を、先行研究を用いて把握する。 |
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第13回 | 平和の阻害要因を考える:武力紛争分析の手法の多様性③ 軍拡傾向が続く要因を、軍事化の概念を使いながら説明する方法を確認する。抑止や威嚇とは異なる、国家間武力行使の可能性を提言する方法として、民主的平和論を検討する。 |
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第14回 | 平和の阻害要因を考える:平和概念の多様化 平和の脅威として、ガルトゥングによる「文化的暴力」の考え方を把握する。 |
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第15回 | 平和の阻害要因を考える:自身の考えを整える 平和学の学びを振り返り、自分自身の平和観を形成する。 |
授業外学習の課題 | 1.予習として資料の読解が求められる授業回があります。資料読解に要する時間は、おおむね1時間を要します。 2.講義の際、各回のねらいに対応した復習課題を提示します。配布レジュメ等を用いて授業内容を振り返り、課題に取り組むには、各回おおむね1時間程度を要します。 3.新聞やニュース報道を通じて国際情勢や日本社会の動向を理解する時間を持ちます。これにはおおむね1時間から2時間をかけることを期待します。 |
履修上の注意事項 | 1.授業に関するアナウンスの配信や資料配布は、Moodleコースを通じて行います。 2.課題の提出場所、提出期限については、初回講義時に指示し、Moodleシステム上にも提示します。 3.履修生が互いから学ぶことができる授業運営を目指しています。そこでワークの成果として提出された内容や質問は、誰のものかわからない形で、授業内で履修生全体に共有される場合があります。 4.授業内で触れた他者の表現や質問を、むやみにクラス外に流布してはいけません。学びの空間が安全なものとなるよう、協力をしてください。 5.平和学、紛争と平和は、知識を増やすと同時に考え方を深める授業科目です。そのため、これらの科目を同一年度に集中的に履修するよりも、複数年度にわたって、分散して履修すると、理解や思考が深まります。 6.公認欠席については、その回の課題提出については提出を免除します。授業資料についてはMoodleコースに公開していますから、各自が入手し、内容理解に努めてください。 |
成績評価の方法・基準 | 期末試験 80% 課題提出状況 20% |
テキスト | 指定しない |
参考文献 | 日本平和学会編『平和をめぐる14の論点――平和研究が問い続けること』法律文化社、2018年 日本平和学会編『平和を考えるための100冊+α』律文化社、2014年 加藤朗『入門・リアリズム平和学』勁草書房、2009年 日本平和学会編集委員会編『平和学――理論と課題(講座平和学』早稲田大学出版部、1983年 |
主な関連科目 | 紛争と平和、安全保障論、国際政治学、国際組織論、国際政治経済、国際開発論、NGO・NPO論 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
1.授業の前後に質問や相談に対応します。 2.授業前後以外に質問や相談をする場合には、Eメールで面談の日時を調整してください。 3.課題に関する講評は、第8回および第15回授業で行います。 4.期末試験に関する講評は、Moodleコース上で周知します。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
法学部法律学科 | - | 2016~2016 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科 | FLIP20413 | 2017~2017 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部国際政治学科(D群) | - | 2015~2016 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |