授業コード | 30095605 | 単位数 | 2 |
科目名 | ゼミナールⅠ(2024) | クラス | 05 |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 十河 隼人 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | ゼミナールⅠ |
学修の概要 | 皆さんはおそらく、刑法についてある程度の学修を積んできたと思います。しかし、皆さんが勉強してきたのは、あくまで「日本の」刑法です。世界には当然、別の刑法があります。そこでは、日本刑法の「常識」が通用しないこともあります。 それゆえ、日本から世界へと視野を広げ、また世界的な視野から日本を眺めることは、刑法に関する皆さんの常識を「相対化」し、ひいては、異なる(法)文化・価値観に対してオープンな、幅広い視野を備えた人物に成長するための、とてもよい機会になります。 そこで本ゼミでは、アメリカの刑法に関する英語文献を輪読することで、アカデミックな英語を読みこなせる英語力を身につけるとともに、アメリカ刑法の(日本とは異なる)「常識」を――日本刑法の「常識」も復習しながら――学びます。それは、比較刑法学という新世界への第一歩であると同時に、日本刑法の理解を新たな次元に高めることでもあります。 なお、今年度は、「神経科学と刑事司法」に関するアメリカ刑法の最新動向を伝える入門書を輪読します。 刑法、英語、あるいは異文化理解に関心のある皆さんの参加を歓迎します。 |
学修の到達目標 | 1. 刑法に関する英語文献を正確に読むことのできる、高度な英語力を身につけること。 2. アメリカ刑法の基礎知識を習得するとともに、それに照らして日本刑法の理解をも深めること。 3. 異なる価値観をもつ「他者」から学びを得て、自身の価値観を相対化できるようになること。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス:授業の進め方、担当者の割り当て 授業全体の流れを把握し、翻訳の担当範囲を割り振る |
第2回 | 刑事司法と神経科学:用語・前提知識の解説 文献を読み解くための前提となる用語・基礎知識を把握する |
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第3回 | 講読(1):Neurolaw① "Neurolaw"という先端領域の意義と内容を知る |
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第4回 | 講読(2):Neurolaw② Neurolawを構成する三領域(Assessment, Intervention, Revision)の概要を把握する |
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第5回 | 講読(3):Neurolaw③ Neurolawが提起する道徳的・社会的諸問題を整理し、今後の検討課題を設定する |
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第6回 | 講読(4):Assessment① 神経科学におけるアセスメント技術の発展史を知る |
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第7回 | 講読(5):Assessment② 神経科学的方法に基づく現代の再犯リスクアセスメントについて、その概要を知る |
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第8回 | 講読(6):Assessment③ 神経科学的方法に基づく現代の再犯リスクアセスメントが今なお残している課題を知る |
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第9回 | 講読(7):Intervention① いわゆる「神経科学的介入(neurointervention)」の意義を把握する |
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第10回 | 講読(8):Intervention② 神経科学的介入のメリット、安全性、有効性について批判的に検討する |
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第11回 | 講読(9):Intervention③ 神経科学的介入が同意なく(強制的に)行われる場合に生じる倫理的問題を知る |
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第12回 | 講読(10):Revision① 神経科学の発展が刑事立法に及ぼしうる影響について考え、両領域の結びつきを理解する |
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第13回 | 講読(11):Revision② 神経科学と自由意志の関係をめぐる最近の哲学的議論について、その概要を知る |
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第14回 | 講読(12):Revision③ 神経科学の発展を踏まえた、将来の刑法のあり方に関する著者の意見を批判的に検討し、自分なりの意見を持つ |
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第15回 | まとめ(オンデマンド) 授業の中で得た様々な知識をワークシートにまとめて、全体の立体的な理解を獲得する |
授業外学習の課題 | 事前学修(1時間程度。翻訳担当の回は4時間程度):翻訳担当者は、当てられた箇所をあらかじめ翻訳しておいてください。また、翻訳担当でない受講生も、文献の指定箇所等を予習しておいてください。 事後学修(2時間程度):文献の内容と授業での議論を思い出しながら、関連するニュースや文献を調べて知識を収集し、扱ったテーマについての理解を深めてください。 |
履修上の注意事項 | *報告の担当箇所は第一回の授業で決定します。 *この授業ではMoodleを利用します。授業資料等はMoodleにアップロードします。 *ブレンド型授業を実施します。(Moodle) *公認欠席制度の配慮内容は以下の通りです。 ・公認欠席は、成績評価において出席と同等に扱います。 ・公認欠席時の資料等については、Moodleコース上にデータを提示します。 |
成績評価の方法・基準 | 翻訳の発表(80点)、演習への取り組み(20点)を総合的に評価します。 |
テキスト | Gregg D. Caruso, Neurolaw (CUP, 2024). ただし、受講生の希望によって他の文献に変更することも可能です。また、適宜コピーを配布しますので、購入の必要はありません。 |
参考文献 | 授業中に指示します。 |
主な関連科目 | 各種の刑事法科目 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
アポイントを取って頂ければ、フィードバック、質問、相談等には随時対応します。その他、メールやMoodle等による相談にも対応します。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
法学部法律学科(演習) | - | 2016~2019 | 3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(演習) | FLLA30801 | 2020~2022 | 3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(演習) | - | 2023~2023 | 3・4 | - | - | - | - | - |