授業コード | 30055600 | 単位数 | 2 |
科目名 | 刑法総論 | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 伊藤 嘉亮 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 刑法総論Ⅰ (Criminal Law General Part, Part II) |
学修の概要 | 刑法各論ではそれぞれの犯罪に固有の問題を学習してきましたが、本講義(刑法総論)ではすべての犯罪に共通する問題を扱います。本講義を、新聞やニュースで目にする事件について何故に犯罪が成立するのか、あるいは成立しないのかを考えるきっかけにして頂きたいと思います。抽象的な理論の説明には終始せず、理論と事例の間での視線の往復を常に心掛けます。受講生に質問や発言を求めることで双方向的な対話形式の授業をつくりたいと思います。 本講義では犯罪の原則的な形態(故意・作為・既遂・単独犯)について学習します(例外的な形態(過失・不作為・未遂・共犯)は刑法総論Ⅱで扱います)。 |
学修の到達目標 | ①刑法総論の基本的な学識を修得する。 ②社会の変化に伴って生じる新たな問題を主体的に発見・解決する能力を得る。 ③その解決策を選択した理由を相手に伝達し、納得させられるだけの発信能力を得る。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション:刑事法と刑法、刑法総論とは何か、本講義の流れ |
第2回 | 刑法の基礎①:刑罰正当化論、罪刑法定主義 なぜ刑罰を科すことが許されるのか、なぜ刑法には罪刑法定主義という制約があるのかを理解できるようになる |
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第3回 | 刑法の基礎②:法益保護主義、責任主義、犯罪論体系 刑法の基本原則を学んだ上で、犯罪論体系の構造を理解できるようになる |
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第4回 | 因果関係①:学説の理解 基本的な事例を素材に危険の現実化説の構造を理解できるようになる |
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第5回 | 因果関係②:判例の検討 やや応用的な事例を素材にし、因果関係の認定方法を習得する |
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第6回 | 被害者の同意:同意の不処罰根拠、同意の要件、判例の検討 刑法における同意の基本構造を理解した上で、具体的な事例を解決できるようになる |
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第7回 | 正当防衛①:正当防衛の要件、正当防衛の制限原理 一見したところ正当防衛の要件が揃っているように見える事例について、正当防衛が成立するかどうかを判断できるようになる |
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第8回 | 正当防衛②:過剰防衛 防衛行為の「相当性」や「一体性」を判断できるようになる |
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第9回 | 緊急避難:緊急避難の法的性格、緊急避難の要件 正当な第三者を害するにもかかわらず「正当」と評価される理由を理解できるようになる |
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第10回 | その他の違法性阻却事由:法令行為・正当業務行為、可罰的違法性 その他の違法性阻却事由の全体像を理解できるようになる |
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第11回 | 責任論総説:責任論の概観、責任能力 責任能力の有無・程度に関係する具体的な症状を学んだうえで、実際の事件を見ながら責任能力制度の意義を理解できるようになる |
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第12回 | 故意と事実の錯誤①:故意の意義と内容、具体的事実の錯誤 具体的事実の錯誤としてどういった事例があるのかを理解した上で、具体的な事例を解決できるようになる |
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第13回 | 故意と事実の錯誤②:抽象的事実の錯誤 抽象的事実の錯誤としてどういった事例があるのかを理解した上で、具体的な事例を解決できるようになる |
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第14回 | 違法性の意識と違法性の錯誤:学説の理解/判例の検討 違法性の意識の有無が問われる事例を素材に、どういった解決が求められるかを考えられるようになる |
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第15回 | 正当化事情の錯誤:誤想防衛、誤想過剰防衛 誤想防衛を素材に犯罪論体系の理解度をチェックできるようになる |
授業外学習の課題 | 事前学修(30分程度):1週間前にはレジュメをMoodleにアップしておくので、それとテキストの該当箇所に目を通し、初見の用語や概念を調べておくこと。 事後学習(3時間半程度):授業で扱った事例を期末試験として出題するので、各事例の論点が何なのか、それをめぐる判例・学説の状況はどうなっているのか、自身はどう考えるのかをレジュメやテキストを参照しながらまとめること。 |
履修上の注意事項 | *Moodleの使用:①レジュメの配布(1週間前に公開)、②期末試験、レポート、ミニッツペーパーの点数公開 *出席回数について:「11回以上」の出席がなければ、評価は「X」とします。 *公認欠席制度の配慮内容は以下の通りです。 ・公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件には影響しないよう配慮します。 ・ミニッツペーパー実施時に公認欠席となる場合は、代替措置で対応します。 |
成績評価の方法・基準 | 期末試験(60%)、レポート(20%)、ミニッツペーパー(20%)で評価します。 |
テキスト | 大塚裕史ほか『基本刑法Ⅰ総論〔第3版〕』(日本評論社、2019年) *ただし、既に別の教科書を持っている場合は、それを引き続き使用して下さって構いません。 |
参考文献 | 佐伯仁志ほか編『刑法判例百選Ⅰ総論〔第8版〕』(有斐閣、2020年)、十河太朗ほか編『刑法総論判例50!』(有斐閣、2016年) |
主な関連科目 | 刑法総論Ⅱ、刑法各論、刑事政策 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
・オフィスアワーとしての時間は設定していません。アポイントを取って頂ければ、質問や相談等には随時対応します。 ・Moodle上でも質問できるようにします。これもいつでも受け付けます。 ・レポートやミニッツペーパに対するフィードバックはMoodleで行います。 ・試験答案の添削などは、メールで対応します。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
法学部法律学科(刑事法) | - | 2016~2016 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(刑事法) | FLLA20401 | 2017~2017 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(刑事法) | FLLA20501 | 2018~2022 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(刑事法) | - | 2023~2023 | 2・3・4 | ○ | ○ | ○ | ○ | - |