授業コード 30028607 単位数 2
科目名 基礎演習 クラス 07
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 増田 栄作 配当年次 *下表参考

授業の題目 医療問題と法
学修の概要  近時、医療事故をはじめとして、脳死と臓器移植、遺伝子治療、生殖補助医療など、医療と法をめぐる諸問題がマスコミ等で多く取り上げられ、それらに対する社会的な関心も高まっています。この授業では、「医事法」という比較的新しく、また今日の社会問題と密接に結びついた法分野の検討を通じて、法律学の本格的学習に必要な知識や技能を獲得することを課題とします。医事法は、憲法、行政法、刑法、民法等の幅広い法分野に関わりますが、授業では、医事法に関する標準的教科書の精読を通じて、各法分野の問題をできるだけ横断的に扱いたいと思います。また、教科書の精読とならんで、特に医療事故に関する重要判例の検討を予定しています。
学修の到達目標 医療問題にかかる法律学分野に関する基礎的な理解の獲得を目標とします。
1.医療問題に関連する法律学上の諸問題について、法律の規定や論点と関連づけて基礎的な理解や考察ができるようになる。
2.医療問題に関わる法律学上の具体的課題について、法律の規定や論点をふまえて基礎的な対処ができるようになる。
3.当該分野のより高度な学習・研究活動にとって必要となる発展的理解や十分な思考力を獲得する。
授業計画 第1回 導入
第2回 医事法総論
医事法の範囲、対象、方法論などのいわゆる医事法の総論について、基礎的な知識を得る。
第3回 医療関係者の資格と業務
医療関係者の資格と業務内容について、基礎的な知識を得る。
第4回 医療提供体制
医療施設に関する法規制を中心に、医療提供体制の問題について、基礎的な知識を得る。
第5回 診療情報の保護
診療情報の保護をめぐる法制度について、基礎的な知識を得る。
第6回 感染症対策および保健法規
感染症対策及び保健法規について、基礎的な知識を得る。
第7回 人の出生に関わる諸問題➀生殖補助医療・人工妊娠中絶
生殖補助医療・人工妊娠中絶に関する問題について、基礎的な知識を得る。
第8回 人の出生にかかわる諸問題②遺伝子・性の決定
遺伝子・性の決定に関する問題について、基礎的な知識を得る。
第9回 医学研究と医薬品をめぐる問題
医学研究と医薬品をめぐる問題・人体組織・ヒトクローンおよび動物実験の問題について、基礎的な知識を得る。
第10回 医療事故をめぐる問題①医療事故の動向・医療事故の法的構成
医療事故の動向・医療事故の法的構成について、基礎的な知識を得る。
第11回 医療事故をめぐる問題②医療事故の予防・医療事故被害救済のための制度設計
医療事故の予防・医療事故被害救済のための制度設計について、基礎的な知識を得る。
第12回 脳死問題と臓器移植
脳死問題と臓器移植の問題について、基礎的な知識を得る。
第13回 終末期医療
主松木医療について、基礎的な知識を得る。
第14回 特別な配慮を必要とする患者
未成年者・高齢者・精神障がい者の問題について、基礎的な知識を得る。
第15回 グローバリゼーションと医事法
国境をまたがる様々な問題と医事法の対処について、基礎的な知識を得る。
授業外学習の課題 授業では毎回検討文献が必ず提示されます。具体的には授業時に指示しますが、たとえば「判例・文献研究」においては、以下の課題をおこなってもらいます。
・報告班は、報告レジュメの作成および提出(分量:A3・2枚以内)
・質問班は、質問事項の作成および提出(分量:A3・1枚以内)
・それ以外の諸君は、所定の記述用紙への質問・意見の記述およびコピーの提出

事前学修(2時間程度):毎講義のテーマについて、各自でできる限り調べて予備知識を集めておき、関係することがらについて調べておくこと。講義題目に対応するテキスト箇所を読んで、その日の講義で扱われる内容を確認しておくこと。時間があれば、テキスト等を参考に、ノートを作成すること。その過程で当然生ずる疑問点についてもまとめておくとよい。

事後学修(2時間程度):Moodle等を用いて提示されたり当日に配布された講義レジュメ等、授業時にとったメモや他の文献資料なども参照して、講義内容をノートに反映・整理すること。わからなかった事柄については、次回までに各自で調べること。適宜実施されるレポート課題などに取り組むこと。
履修上の注意事項 授業には毎回出席すること。報告・レポート等の課題を行うこと。基礎演習における質疑に積極的に参加すること。
*公認欠席制度の配慮内容は以下のとおりです。
・公認欠席は欠席として扱いますが、単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮します。。
・公認欠席時の授業資料等については、Moodleコース上にデータを提示します(紙媒体等の後日配布は行いません)。
・個別報告等の時に公認欠席となる場合、別日の報告または代替措置で対応します。
成績評価の方法・基準 提出物(30点)、質疑応答における積極性(40点)、学習課題の理解度(30点)、受講態度(加点ないし減点要素)によって総合的に判断します。
テキスト 手嶋豊『医事法入門(第6版)』(2022年有斐閣)\2,500+税・ISBN:978-4-641-22204-5
参考文献 未定(追って指示します。)
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
毎回の授業終了時に直接申し出ること。その場で必要に応じて説明の日時・場所等を設定します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学部法律学科(演習) FLLA20801 2018~2022 2 - - - - -
法学部法律学科(演習) FLLA20801 2023~2023 2