授業コード 30028500 単位数 2
科目名 外国法 クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 柳生 一成 配当年次 *下表参考

授業の題目 EU法入門 An Introduction to the European Union Law
学修の概要 この授業は、おもに講義形式によって、欧州連合(EU)の定める法を学んで行きます。
EU法には、EUの組織について定めるルールと環境などの個別領域に関するEUの政策に関するルールがありますが、この授業で学ぶのは後者の政策に関するEU法です。
EU法の基本的な内容について学ぶとともに、EUという「外国」のルールを学んで行くことを通じて、外国法を学ぶ意義等にも触れます。
学修の到達目標 本授業を履修することによって、
①EU法の基本的な構造・概念を理解できるようになること、
②EUに関する時事的なニュースを理解する際に①で得た基礎的な知識と結び付けること、
③日本法が抱える問題の解決を考察する際に、EU法(外国法)を基準とした比較法的視座を得ること、
が目標です。
授業計画 第1回 ガイダンス・序章
授業の進め方、成績評価の方法等を説明した後、今後の学習の前提知識となるEUの諸機関等について説明します。
※「章」番号は使用するテキストのものです。
第2回 物の自由移動(第1章)
EUにおける市場統合の発展等も含め、「物」に対する関税等の禁止等を学びます。
第3回 サービス・資本の自由移動(第2章)
「サービス」の定義等を確認しつつ、サービスや資本の自由移動の内容を事例を踏まえつつ学びます。
第4回 会社法と「開業の自由」(第3章)
EU加盟国各国の会社法の調和やEU法に基づく「ヨーロッパ会社」について学びます。
第5回 人の自由移動・EU市民(第4章)
労働者の自由移動からEU市民の自由移動を学びます。EUの難民に関する制度もここで学びます。
第6回 経済・金融政策と経済通貨同盟(第5章)
共通通貨ユーロに関するEU法の展開とその概要等を学びます。
第7回 競争法(1)総論・カルテル規制・市場支配的地位の濫用規制(第6章)
EUのカルテルに対する法規制の構造等を学びます。
第8回 競争法(2)反トラスト規制の手続・企業結合規制・国家補助規制(第7章)
企業の合併に関するEUのルール等を学びます。
第9回 知的財産法(第8章)
著作権や特許に関するEUのルール等を学びます。
第10回 情報法―IT・AI・個人データ保護(第9章)
EUにおける個人情報保護のルール等を学びます。日本企業への影響等も学びます。
第11回 環境法(1)法的枠組と環境統合原則(第10章)
環境保護に関するEUのルールの全体像や目的等を学びます。
第12回 環境法(2)気候・エネルギー・動物(第11章)
気候変動や動物法など個別の領域に関するEU環境法のルールを学びます。
第13回 対外関係法(第12章・第13章)
外交等に関するEUのルール、EUと加盟国との関係等を学びます。
第14回 自由、安全および司法の領域(第14章・第15章)
刑事分野に関するEUのルールなどを学びます。
第15回 総復習
これまでの授業で扱うことができなかった事項や補足説明等が行われます。
授業外学習の課題 ・事前学習(2時間程度)として教科書の該当範囲をざっと読み、分からない部分を見つけておいて下さい。また、指定された資料がある場合は、その資料を読んでおいて下さい。
・事後学習(2時間程度)においては、教科書やノートを読み返し、重要な用語や制度を説明できるようにして下さい。
・上記の授業外の学修は合計で60時間行って下さい。
履修上の注意事項 ・授業はスライドを使った講義が中心です。ただし、履修者数が比較的少ない場合や新型コロナウィルス等の感染症が問題とならないような状況の場合は、学生との双方向の質疑やディスカッションを取り入れる可能性があります。
・補助資料をMoodleにアップロードして配布することがあります。
・外国法に限らず、法学に関する科目の勉強は英語や数学の学習と似ていると言われます。英語や数学で最低限の単語や公式を暗記し、それを使えるようにならなければならないように、法学においても最低限の重要な単語などは覚えなくてはなりません。そのような地道な努力ができる履修生を歓迎します。
・遅刻・途中退室や私語をしないなど、授業を受ける上での最低限のマナーは必ず守って下さい。
・教員の注意に従わない場合、学籍番号・氏名を控えた上で、教室からの退室を求めることがあります。
・出席したかのようにカードリーダーに学生証を読み込せて授業に参加しない、授業を聞かずにスマートフォンなどをいじっているなど、学修時間を不正に水増しした者に関しては単位を付与できません。
・初回のガイダンスには必ず出席し、授業について注意事項をしっかりと把握して下さい。
・試験に関する公認欠席の取扱いは大学のルールに準じます。
・公認欠席については欠席時の内容について代替措置のレポートを作成した場合のみ、出席者と同様に扱います。
成績評価の方法・基準 授業への参加度・課題への取り組み(56%)および期末試験(44%)を基礎として、総合的に評価します。
テキスト 中西優美子編『EU政策法講義』(信山社、2022) ISBN:9784797286311、2,860円(税込)
参考文献 中村民雄『EUとは何か― 国家ではない未来の形―』(信山社、第3版、2019)等、適宜授業で紹介します。
主な関連科目 国際法など
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業前後の時間・オフィスアワーに受け付けます。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学部法律学科(国際関係法) 2016~2016 2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(国際関係法) FLLA20705 2017~2017 2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(国際関係法) FLLA20304 2018~2022 2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(国際関係法) FLLA20304 2023~2023 2・3・4 - -