授業コード 30008600 クラス
科目名 地方自治論 単位数 2
担当者 山中 雄次 履修期 第2学期
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 地方自治の仕組み
授業の概要 諸君が朝起きて、大学に来るまでの間、たくさんの場面で地方自治体の支援を受けている。上下水道、ごみ処理、道路、路線バス(補助金による支援が入っている)等、挙げていけばきりがない。しかし、どのようなルールの下で、地方自治体のサービス水準が決められ、どのようなプロセスを経て、諸君のところまで届いているのか、全体を把握している者は少ないであろう。
そこで、本授業では地方自治の基礎理論を体系的に解説する。あくまでも理論を中心とするが、その説明の過程で、講師の実務経験や全国の地方自治体の事例を取り上げる。地方公務員になりたいと考えている者は、自身の進路を検討する一助としてほしい。

【実務経験】
地方公務員として、地方自治体の全庁的な行政経営を担当した経験を踏まえ、現場の運用を交えながら説明する。
学習の到達目標 ・地方自治体に関する幅広い知識を身に着けることができる。
・身近な事例を通じて、地方自治体の仕組や運営を「自分事」として考えることができる。
・地方公務員として就職を希望する者(または検討中の者)が、職員として働く場面を意識することができる。
授業計画 第1回 イントロダクション 地方自治論の全体像を理解する。
第2回 私たちの暮らしと地方自治 日常生活と地方自治体の関わりを理解する。
第3回 地方と国の関係1:中央・地方関係の類型 世界の国・地方関係及び天川モデルを理解する。
第4回 地方と国の関係2:国と地方の事務区分 国と地方自治体の役割分担を理解する。
第5回 地方自治体の権能と大都市制度 政令市や中核市の制度を理解する。
第6回 地方議会1:二元代表制 地方議会と行政の関係を理解する。
第7回 地方議会2:議員の実像 自身の住むまちの地方議員について調べることができる。
第8回 首長:制度と実像 典型的な首長像を踏まえ、自身の住むまちの首長について調べることができる。
第9回 地方自治体の組織と運用1:組織運用の基本 地方自治体の内部でどのように意思決定が行われているのかを理解する。
第10回 地方自治体の組織と運用2:組織構造 自身が住む地方自治体の組織形態を調べることができる。
第11回 地方公務員1:採用・昇任・退職 地方公務員の採用から退職までの運用を通じて、自身の職業選択につなげることができる。
第12回 地方公務員2:勤務条件・会計年度任用職員 地方公務員の勤務をめぐるルールを理解する。
第13回 住民による統制 直接参加の手法について理解する。
第14回 地方自治体の政策形成 地方自治体がどのようにして政策を創出するのかを理解する。
第15回 総括、振り返り 地方自治論の基礎を説明できる。
授業外学習の課題 (1)毎回1時間、事前学修として、以下に取り組むこと。
・授業の最後に次回授業の関連キーワードを示す。これらについて、インターネット検索や関連書籍を通じて事前学修する。
(2)毎回2時間、事後学修として、以下に取り組むこと。
・毎回、授業の冒頭で当日のテーマに関連した時事を解説する。授業後に、各自で各社ニュースサイトを検索し、時事への理解を深める。
・授業中に取り組んだ課題(主に公務員試験の過去問)について、配布資料をもとに授業後に復習する。
(3)その他、県内地方自治体に関する報道に触れた際、本授業で扱ったテーマと関連付けて考える習慣をつけてほしい。
履修上の注意事項 ・全ての授業中にプリントを配布する。データでの共有は行わない。
・全ての授業で出席を兼ねた課題もしくはリアクションペーパーを求め、評価対象とする。
・公認欠席は単位認定条件に影響しないように配慮する。
・公認欠席時の資料は後日配布する。
・授業内で行う課題及びリアクションペーパーは、公認欠席となる場合、代替措置で対応する。
成績評価の方法・基準 授業内で行う課題及びリアクションペーパー(40%)、期末試験(60%)とする。
テキスト 毎回の授業で、プリントを配布する。
参考文献 ・以下の文献を適宜参考にすること。特に、授業中に扱う理論・用語を復習する際に有用である。
・真渕勝:『行政学〔新版〕』、有斐閣、2020年
・北村亘・青木栄一・平野淳一:『地方自治論』、有斐閣、2017年
・磯崎初仁・金井利之・伊藤正次:『ホーンブック地方自治〔新版〕』、北樹出版、2020年
・北山俊哉・稲継裕昭:『テキストブック地方自治 第3版』、東洋経済新報社、2021年
・馬場健・南島和久:『地方自治入門』、法律文化社、2023年
主な関連科目 地方財政論、公共政策論ほか
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
・質問については、授業終了後、もしくはオフィスアワーに受け付ける。ただし、オフィスアワーを希望する学生は、事前にメールで連絡すること。
・試験・授業内の課題へのフィードバックは、授業時間内またはオンラインで行う。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
法学部法律学科 2016~2016 3・4 - - - - -
法学部法律学科 FLIP30509 2017~2017 3・4 - - - - -
法学部国際政治学科(E群) 2015~2016 3・4 - - - - -