授業コード | 30006002 | 単位数 | 2 |
科目名 | 異文化相互理解論 | クラス | 02 |
履修期 | 第1学期 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 竹井 光子 他 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 異文化理解のための3つの視点 Three topics for intercultural understanding: (1) language and communication, (2) cultural anthropology, and (3) sociology of religion |
学修の概要 | 多文化共生社会において必要とされる異文化理解能力(態度・知識・技能)を身につけることを目的に次の3つのテーマでオムニバス形式の講義を行います。 (1)【言語コミュニケーション】 第1回~第5回 (竹井担当) 「文化」「言語」「コミュニケーション」の3つをキーワードとして、異文化コミュニケーションについて考えるときに必要な概念を理論的、体系的に論じます。文化の定義、コミュニケーションの定義、言語と文化の相互作用などを踏まえた上で、言語コミュニケーション、非言語コミュニケーションの特徴や機能を理解し、異文化コミュニケーションの実践の場で活用できるようになることを目指します。 (2)【文化人類学】 第6回~第10回 (宇野担当) 文化人類学の研究にもとづき、文化の定義をふまえて、具体的なトピックから文化の違いを考察します。トピックとしては、コミュニケーションにおける身体の用法、食べ物、よそおい、結婚、色彩の5つを取り上げます。この5つのトピックについて、文化の違いを越えた人間としての共通性がどの点にあり、文化によるバリエーションがどの点に生じるかについて解説し、文化についての理解を深めることを目指します。 (3)【宗教社会学】 第11回~第15回 (船津担当) 日本人や中国人を除けば人類の大多数はユダヤ教起源の一神教文化圏の人々です。聖書の民ユダヤ人を軸に、キリスト教、イスラーム教にも通じる基本思想を学びます。一神教間の複雑な関係、宗教差別の原因や国際紛争との関係について基礎的な理解を目指します。 |
学修の到達目標 | 世界の言語、文化、宗教、民族に関する理解を深め、異文化コミュニケーションの実践の場で活用できるようになる |
授業計画 | 第1回 | (竹井)授業ガイダンス、【言語とは?】 言語とは何か、世界の言語の概要についての知識を得る |
第2回 | (竹井)【文化とは?】 日本文化を例に、文化とは何かについての考察を深めることができる |
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第3回 | (竹井)【リンガフランカとは?】 リンガフランカ(共通語)の概念と意義を理解できるようになる |
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第4回 | (竹井)【コミュニケーションとは?】 コミュニケーションの定義、特徴、要素についての知識を得る |
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第5回 | (竹井)【言語と文化とコミュニケーション】 言語と文化の相互作用、コミュニケーションについての理解を異文化コミュニケーションの場面で活用するための基盤を固める |
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第6回 | (宇野)【コミュニケーションにおける身体の用法:まなざし、身体接触】 コミュニケーションにおける身体の用法の文化による違いを理解できるようになる |
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第7回 | (宇野)【食べ物の文化論:何を食べ物と見なすか】 食べ物の範囲が文化によって大きく異なることを理解できるようになる |
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第8回 | (宇野)【装いの文化論:文化によって異なる「裸」、ジェンダーと装い】 最低限の装いの基準が文化的に大きく異なることを理解できるようになる |
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第9回 | (宇野)【結婚の文化論】 世界の様々な不思議な結婚がなぜ正しい結婚として認められているか、その文化的多様性を理解できるようになる |
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第10回 | (宇野)【色彩の文化論:太陽は何色か】 世界共通に見える色彩もそれをどのように受けとめるかについて文化的な多様性があることを理解できるようになる |
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第11回 | (船津)【日本人と宗教:一神教の聖書文化】 国際社会における一神教文化の大きな影響力を理解できるようになる |
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第12回 | (船津)【ユダヤ教:一神教の原型】 モーセの十戒、約束の地など(旧約)聖書の基本を理解できるようになる |
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第13回 | (船津)【キリスト教:十字架とメシア(救世主)】 イエスの死と復活の物語から世界宗教が誕生したプロセスを理解する |
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第14回 | (船津)【ホロコースト:ユダヤ人大量虐殺】 異教徒差別が空前の虐殺をもたらした歴史と教訓を理解できるようになる |
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第15回 | (船津)【宗教の科学:脳・進化・結束】 宗教の科学的探究や異文化理論の初歩を理解できるようになる |
授業外学習の課題 | ■事前学修(30分):毎授業のテーマについて各自で調べた上で、ある程度の予備知識を もって授業にのぞんでください。 ■事後学修(30分):授業で扱ったテーマについて、各自で情報収集や調査をしてさらに 知識や考察を深めてください。 ■加えて、各担当者が指定する以下の課題にそれぞれ十分な時間をかけて取り組んでくださ い(担当者ごとに10時間程度)。 (竹井)毎回の授業終了後に、Moodleコース上における「ふりかえり」の提出を求めます。また、関連する映像の視聴等にも取り組んでください。 (宇野)異文化理解についての小レポート提出を求めます。 (船津)毎回の授業後の考察と、自力で書いた最終レポートの提出を求めます。 |
履修上の注意事項 | ■ウェブ履修抽選によって履修者を決定します。ウェブ履修抽選にエントリーしてください。 ■授業計画や内容(資料、課題)は、Moodleコース内で提示します。課題の遂行を重視します。課題などの期限を守ることが大切です。 ■授業を「公認欠席」となった場合には、Moodle内の資料を確認して自身で補ってください。必要な場合には担当教員に相談してください。 |
成績評価の方法・基準 | ■各担当者が100点満点で成績評価を行い、その平均を本科目の成績評価点として扱います。 (竹井)授業の振り返りメモ(5回)50%、小テスト・課題(5回)50% (宇野)授業における課題提出(5回)30%、小レポート(1回)70% (船津)授業における課題提出(5回)30%、小レポート(1回)70% |
テキスト | なし |
参考文献 | (竹井)鳥飼玖美子 『異文化コミュニケーション学』 岩波新書 その他、関連ウェブサイトなどを授業中に適宜紹介します。 (宇野)西江雅之 『「食」の課外授業』 平凡社新書 野村雅一 『ボディーランゲージを読む』 平凡社ライブラリー (船津)聖書協会共同訳『聖書 旧約聖書続編付き』 その他授業中に紹介します。 |
主な関連科目 | |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業内外で対応します。メール(アドレスは授業時に指定)による相談にも応じます。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
法学部国際政治学科(A群) | - | 2015~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |