授業コード 24016500 クラス
科目名 社会学特殊演習Ⅰ(疎外と自己アイデンティティ) 単位数 2
担当者 仁井田 典子 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 格差や貧困と関連づけて考える
授業の概要 1990年代ごろから、雇用の不安定化により、格差に対する人びとの関心の急速に高まっている。それに伴って、貧困に対する社会的関心も徐々に高まっており、コロナ禍においては女性の貧困に社会的な関心が集まった。そうしたなかで、不安定な就業状況におかれた人たちや、労働や生活において困難を抱えた人たちは、どのような社会的世界(行動の準拠枠となるものの見方を共有する人たちのまとまり)を生きているのだろうか。また、それぞれがどのような生きにくさを抱えているのか。コロナ禍における状況も踏まえつつ、自己アイデンティティ(個人が他者との関わりのなかで獲得する、まとまった自己の感覚)や、そうした状況にあることの原因をその状況に置かれた個人に帰責させるといった疎外の問題と関連づけてみていきたい。
学習の到達目標 疎外や自己アイデンティティを格差や貧困と関連付けて論じることができる
授業計画 第1回 イントロダクション:疎外、自己アイデンティティとは
疎外、自己アイデンティティといった概念についての知識を得る
第2回 格差や貧困への社会的関心の高まり
1990年代以降、格差に対する社会的な関心が高まり、それに伴って貧困に対する社会的な関心も高まってきたことを理解できる
第3回 若者の就業問題と自己責任論
1980年代以降の若者の就業問題がいかに自己責任論に結びついているのかについて理解できる
第4回 若者の就業問題から8050問題へ
1980年代の若者の就業問題が今日においては8050問題へとつながっていることを理解できる
(オンデマンド)
第5回 非正規雇用や無職の若者たちの社会的世界
事例をもとに、非正規雇用や無職の若者たちの社会的世界とはどのようなものなのかについて理解できる
第6回 非正規雇用や無職の若者たちの生きにくさ
事例をもとに、非正規雇用や無職の若者たちそれぞれが抱える生きにくさとはどのようなものなのかについて理解できる
第7回 労働におけるジェンダー格差と女性の貧困
女性の貧困が社会的にどのように扱われてきたのか、それが労働におけるジェンダー格差とどのように結びついているのかについて理解できる
第8回 不安定な就業状況におかれた女性たちの社会的世界
不安定な就業状況におかれた女性たちの社会的世界とはどのようなものなのかについて理解できる
第9回 不安定な就業状況におかれた女性たちの生きにくさ
不安定な就業状況におかれた女性たちそれぞれが抱える生きにくさとはどのようなものなのかについて理解できる
第10回 コロナ禍における女性の貧困問題について考える
コロナ禍において女性の貧困がどのように社会問題化されたのかについてみていき、今日の日本社会の特徴を理解できる
第11回 野宿者たちの社会的世界
野宿者たちの社会的世界とはどのようなものなのかについて理解できる
第12回 野宿者たちの生きにくさ
野宿者たちそれぞれが抱える生きにくさとはどのようなものなのかについて理解できる
第13回 アイデンティティ問題としての貧困
今日における貧困は、アイデンティティと強く結びついていることを理解できる
第14回 貧困の犯罪化と自己アイデンティティ
貧困の犯罪化と自己アイデンティティとがどのように結びついているのかについて理解できる
第15回 まとめ:疎外や自己アイデンティティの格差や貧困問題とのかかわり
疎外と自己アイデンティティを格差や貧困と関連づけて論じ、他者へ向けて自分の考えをまとめて伝えることができる
授業外学習の課題 毎回課題に取り組んでレポートを作成し、講義へ参加すること。
履修上の注意事項 ブレンド型授業を実施します。
オンデマンド講義の課題はMoodleに書き込みます。
公認欠席は欠席としてカウントしませんが、出席にはなりません。
毎回課題に取り組んでレポートを作成し、講義で報告してもらいます。
成績評価の方法・基準 講義での報告(30%)とレポート(70%)で総合的に評価します。
テキスト 授業開始までに指示します。
参考文献
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問や相談については、授業後またはメールにて対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部人間関係学科社会学専攻(特殊演習科目) FHHS36224 2017~2022 2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(特殊演習科目) FHHS36224 2023~2023 2・3・4 - -