授業コード | 20079600 | 単位数 | 2 |
科目名 | ボーダー・スタディーズ | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 高田 峰夫 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | ボーダーから見る日本、「東南アジア」と「東アジア」 (Japan, SEA and East Asia through the 'borders') |
学修の概要 | グローバル化の進展と共に、近年、様々な「ボーダー」が持つ意味に注目が集まっています。それを、より焦点化する形で「ボーダー・スタディーズ」という新しい研究分野が登場してきました。この場合、「ボーダー」とは国境のことだけにとどまらず、社会的、地理的、空間的、歴史的、さらには心理的な多様な様態と、そこから派生する多様な問題を全て含む広い概念です。 この授業では「ボーダー・スタディーズ」の視点から、私たちの住む日本、広い意味での「東南アジア」と「東アジア」の関係、さらには、それぞれの内・外部との関係に目を向けてみたいと思います。東アジアは、言うまでもなく、日本もその一部を成すエリアであり、東南アジアは日本と古くから密接な関係を持つエリアです。また、特に「沖縄」の持つ意味については時間を割くことにしたいと思います。 扱うトピックは、ミクロな現象からマクロな現象、具体的な出来事から抽象的な議論まで、かなり幅広くなる予定です。また、地域的には、日本をはじめとして、東アジアからインド洋海域世界までを含む広い地理的範囲を対象とします。 コロナ禍を受け、内容の一部に適宜修正を加える可能性があります。 |
学修の到達目標 | 「ボーダー・スタディーズ」について一定の理解を持つことができる。 そのうえで自分なりの見方・考え方を持つことができるなら、なお良い。 |
授業計画 | 第1回 | おおよそ以下のように進める予定ですが、必要に応じ、順序の入れ替え、トピックの変更等を行うことがあります。 1.講義の概要 |
第2回 | 2.今なぜ「ボーダー・スタディーズ」か? | |
第3回 | 3.植民地化の影 | |
第4回 | 4.日本の多国籍化 | |
第5回 | 5.今後もさらに続く動き | |
第6回 | 6.狭義の東アジア、広義の東アジア | |
第7回 | 7.東南アジアと日本 | |
第8回 | 8.沖縄の位置づけ | |
第9回 | 9.本土と沖縄 | |
第10回 | 10.東南アジア | |
第11回 | 11.東南アジアと日本:軍事侵略と占領 | |
第12回 | 12.東南アジアと日本②:戦時賠償から現地化まで | |
第13回 | 13.ミクロに見る:シンガポール | |
第14回 | 14.マクロに見る:インド洋海域世界 | |
第15回 | 15.まとめ 議論する主な内容は以上の通りですが、授業の進み具合、現実の社会の中で発生する様々な事件や出来事、受講者の関心や希望等に合わせ、講義の細部は毎回のように変更を加えてゆきます。 |
授業外学習の課題 | ほぼ毎回資料を配布するので、授業後に資料を読み込むことが授業の復習と、次回授業の予習になります。 また、各自で新聞やインターネットの情報に目を通し、授業内で語られる事柄に関連する具体的な知識を得ることが求められます。毎日こまめにチェックすることが望ましいですが、週に1・2回、図書館ないし情報センターを利用して集中的に調べることもできるでしょう。 おおよそ2時間程度は予習復習に時間を費やすことが期待されます。 レポートに関連して、文庫または新書サイズの本、1冊を必読課題とする予定です。 |
履修上の注意事項 | 特別な予備知識は求めませんが、複雑な現象を考察対象とするために、それに対して真剣に取り組むことを求めます。 授業は「対面形式」で実施します。 公認欠席(その他、欠席)の場合、資料は後日配布します。 |
成績評価の方法・基準 | 授業中に4回程度実施する予定の小レポート(約20%)、映像資料を見た際に記述・提出してもらうカード(約30%)と期末に実施する試験またはレポート(約50%)を総合して評価を下します。 なお、積極的な受講者には若干加点します。 |
テキスト | 特に使用しません。ただし、授業中にはほぼ毎回、資料を配布し、授業内容の理解を助けるようにする予定です。 |
参考文献 | 参考文献は多数になりますので、講義中、その時々に話すトピックに合わせて、提示します。ただ、以下に提示する文献の1・2冊に少しでも目を通しておくことは、講義の理解を助けるでしょう。 A.C.ディーナー&J.へーガン『境界から世界を見る-ボーダースタディーズ入門-』岩波書店 屋良朝博・野添文彬・山本章子『日常化された境界―戦後の沖縄の記憶を旅する』国際地域研究センター 仲村清司『本音の沖縄問題』講談社現代新書 松島泰勝『琉球独立宣言―実現可能な五つの方法』講談社文庫 鶴見良行『東南アジアを知る』岩波新書 末廣昭『タイ 中進国の模索』岩波新書 岩崎育夫『物語 シンガポールの歴史』中公新書 田村耕太郎『アジア・シフトのすすめ』PHPビジネス新書 邉見伸弘『チャイナ・アセアンの衝撃』日経BP 他 |
主な関連科目 | エリア・スタディーズ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
できるだけ授業中に質問をしてください。質問のための時間を設けますし、質問は歓迎します。積極的に質問する姿勢を期待しています。また、授業の最中にメモを書いて提出してもらいますから、メモの末尾に質問を記してもらっても構いません。ただし、その場合、回答するのは翌週以後になります。 授業に関連した相談事項は、可能な場合には授業前後に相談に応じます。ただし、プライバシー等の観点から必要と思われる場合には、それ以外の時間に、内線電話等で事前に時間調整をした上で、相談に来てください。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) | FHHS23213 | 2017~2022 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) | FHHS23213 | 2023~2023 | 2・3・4 | ○ | ○ | - | - | - |
人文学部社会学科(社会の諸領域に関する科目) | 24300 | 2024~2024 | 2・3・4 | ○ | ○ | - | - | - |