授業コード 20079500 クラス
科目名 エリア・スタディーズ 単位数 2
担当者 高田 峰夫 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 「東アジア」を考える (On “East Asia”)
授業の概要  この授業では、エリアを対象に広く現代社会を考えます。近年、グローバル化が進む一方、それと並行する形で、様々な形で世界の「地域化」が進行しています(=「エリア」の浮上、と呼ばれる現象です)。両者がどのような関係にあるのか理解する試みを行ないます。

 ここで焦点を当てるエリアは「東アジア共同体」で論じられる意味での「東アジア」です。この概念の中では、狭義の東アジアを越えて、広く東南アジアを含むエリアの可能性が議論されます。その現状、歴史的背景、今後を考えてみたいと思います。
特に「東アジア」の中の日本、日本と他の「東アジア」地域・人々との関わりが焦点になります。また重点は、歴史を踏まえた上で、現代、そして今後の可能性になるでしょう。

 扱うトピックとしては、エリア、人々の交通(留学を含む移住、貿易、観光)、文化、グローバル化の中でのアジア化、等々が考えられます。ただし、現在進行中の事態も対象に含むため、個々のトピックは差し替える可能性があります。
学習の到達目標 「東アジア」を一つの「エリア」として考えることができる。可能であれば、今後を見通す視点を得ることができる。
授業計画 第1回  おおよそ以下のように進める予定ですが、現在進行中の事象も対象としているため、必要に応じて変更することがあります。

1.導入
第2回 2.日本のガラパゴス化と外を知る必要性
第3回 3.外から見た日本の現状
第4回 4.「東アジア」と地域研究
第5回 5.「東アジア」における日本
第6回 6.「東アジア共同体」
第7回 7.同(2):可能性と影響
第8回 8.EUの衝撃とRCEP
第9回 9.台湾の位置
第10回 10.台湾の意味
第11回 11.東アジア諸国の躍進、経済的に緊密な関係
第12回 12.人口変動の影響
第13回 13.方向性①:「外」へ
第14回 14.同②:「内」へ
第15回 15.まとめ
授業外学習の課題 ほぼ毎回資料を配布するので、授業後に資料を読み込むことが授業の復習と、次回授業の予習になります。事前学習・事後学習に各2時間程度を目指してください。
また、各自で新聞やインターネットの情報に目を通し、授業内で語られる事柄に関連する具体的な知識を得ることが求められます。毎日こまめにチェックすることが望ましいですが、週に1・2回、図書館ないし情報センターを利用して集中的に調べることもできるでしょう。
おおよそ2時間程度は予習復習に時間を費やすことが期待されます。

レポートに関連して、文庫または新書サイズの本、1冊を必読課題とする予定です。
履修上の注意事項 特別な予備知識は求めませんが、複雑な現象を考察対象とするために、真剣に取り組むことを求めます。なお、「エリア・スタディーズB」も共に履修することが望ましいですが、「A」単独でも理解できるように話をまとめる予定です。

授業は「対面形式」で実施します。

公認欠席(他の欠席)の場合、後日配布資料を渡します。
成績評価の方法・基準 授業中に4回程度実施する予定の小レポート(約20%)、映像資料を見た際に記述・提出してもらうミニッツペーパー(約30%)と、期末に実施する試験ないしレポート(約50%)を総合して評価します。
なお、積極的な参加者には若干の加点をします。
テキスト 特に使用しません。ただし、授業中にはほぼ毎回、資料を配布し、授業内容の理解を助けるようにする予定です。
参考文献 参考文献は多数になりますので、講義中、その時々に話すトピックに合わせて、提示します。ただ、以下に提示する文献を読んでおくことは、講義の理解を助けるでしょう。

後藤健太『アジア経済とは何か』中公新書、2019
田村耕太郎『アジア・シフトのすすめ―シンガポール発、最新事情から説く』PHPビジネス新書、2015
進藤榮一『アジア力の世紀-どう生き抜くのか』岩波新書、2013
進藤榮一『東アジア共同体をどうつくるか』ちくま新書、2007
浜下武志『沖縄入門―アジアをつなぐ海域構想』ちくま新書、2000
土佐昌樹『アジア海賊版文化』光文社新書、2008
岡本隆司『近代中国史』ちくま新書、2013
安田峰俊『知中論』星海社新書、2014
大泉啓一郎『新貿易立国論』文春新書、2018
邉見伸弘『チャイナ・アセアンの衝撃』日経BP、2021
主な関連科目 エリア・スタディーズB
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 できるだけ授業中に質問をしてください。質問のための時間を設けますし、質問は歓迎します。積極的に質問する姿勢を期待しています。また、授業の最中にメモを書いて提出してもらいますから、メモの末尾に質問を記してもらっても構いません。ただし、その場合、回答するのは翌週以後になります。
 授業に関連した相談事項は、可能な場合には授業前後に相談に応じます。ただし、プライバシー等の観点から必要と思われる場合には、それ以外の時間に、内線電話等で事前に時間調整をした上で、相談に来てください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23212 2017~2022 2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23212 2023~2023 2・3・4 - - -
人文学部社会学科(社会の諸領域に関する科目) 24300 2024~2024 2・3・4 - - -