授業コード | 20031000 | 単位数 | 2 |
科目名 | 文化社会学B | クラス | |
履修期 | 前期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 野村 浩也 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 黒人音楽からはじめる文化と差別の社会学 |
学修の概要 | 何もないところから価値あるものを生み出してきた黒人の抵抗の文化は、20世紀後半になってはじめてヒップホップと命名された。奴隷制から400年以上にもわたる植民地主義と差別の暴力は黒人からあらゆるものを奪った。だが、すべてを奪われても黒人が抵抗をやめることはなかった。そして、抵抗のプロセスで何もないところから生み出されてきたのが黒人音楽をはじめとする数々のかけがえのない文化なのであり、文化を創造し、文化を実践する行為そのものが植民地主義と差別への抵抗ともなってきたのである。このような過去から継承されてきた抵抗の文化が体現しているものこそヒップホップの精神にほかならない。そして、音楽を通じた文化的抵抗は琉球・沖縄文化にもみられる。沖縄戦による徹底的な殺戮と破壊の後、何もないところから最初に再創造された文化のひとつが音楽であったからだ。本講義は、黒人音楽を導きの糸として実践する文化と差別の社会学である。具体的に分析するのは、黒人差別と沖縄差別であり、差別に対する文化的抵抗である。資料としては、音楽と映像を多用する。 |
学修の到達目標 | ① 差別とは何かを理解し、差別の原因を説明することができる。 ② 差別の構造を社会学的に分析し、説明することができる。 ③ みずからの政治性を問題化し、文化的に問題を解決する方法を考えることができる。 |
授業計画 | 第1回 | 4/12 イントロダクション––黒人音楽と差別:Stay with Me |
第2回 | 4/19 差別と闘う音楽:Strange Fruit | |
第3回 | 4/26 音楽という「武器」:A Change Is Gonna Come | |
第4回 | 5/10 黒人差別と公民権運動:Sister Rosa | |
第5回 | 5/11(土) 差別と暴力:Mississippi Goddam | |
第6回 | 5/17 インターセクショナリティと女性差別:***Flawless | |
第7回 | 5/24 差別を認識するための実践的基礎--沖縄差別:This Is My Country | |
第8回 | 5/31 平等を前提してはならない:Backlash Blues | |
第9回 | 6/7 逆差別は不可能である:Old Jim Crow | |
第10回 | 6/14 差別に中立は存在しない:I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free | |
第11回 | 6/21 民主主義と市民的不服従:We Shall Not Be Moved | |
第12回 | 6/28 自由のための抵抗:We're a Winner | |
第13回 | 7/5 無知の知:Man in the Mirror | |
第14回 | 7/12 沖縄人は日本国のなかの黒人である:Babylon System | |
第15回 | 7/19 差別との闘いと尊厳:Say It Loud: I’m Black and I’m Proud |
授業外学習の課題 | ・事前学習(2時間程度):配布資料を精読すること。 ・事後学習(2時間程度):配布資料と授業ノートを精読し、自分のリアクションペーパーを読み返すこと。その上で、可能であれば、考えたことを文章として書き残しておくこと。 ・課題:配布資料、授業ノート、リアクションペーパーを精読すること。 |
履修上の注意事項 | ・対面授業を実施する。 ・毎回リアクションペーパーの提出を求める。リアクションペーパーは返却する。 ・公認欠席時の資料は後日配付する。 ・私語(デジタルのものも含む)は、他者の学問の自由を侵害するがゆえに厳禁。 |
成績評価の方法・基準 | リアクションペーパー40%、期末レポート60%で評価する。 |
テキスト | 授業時間中に配布する資料を「教科書」として精読すること。 |
参考文献 | 野村浩也『無意識の植民地主義』松籟社、2019年。 |
主な関連科目 | カルチュラル・スタディーズB(後期) |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
・授業時間中に質問の時間を設ける。 ・リアクションペーパーによる質問には授業時間中に答える。 ・リアクションペーパーを確認・評価して返却する。 ・授業時間終了後は教室および研究室にて随時質問を受け付ける。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) | FHHS23223 | 2017~2022 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) | FHHS23223 | 2023~2023 | 2・3・4 | ○ | ○ | - | - | - |
人文学部教育学科(関連学科科目) | FHED25107 | 2017~2022 | 2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部教育学科(関連学科科目) | FHED25107 | 2023~2023 | 2・3・4 | ○ | ○ | - | - | - |