授業コード | 20011400 | 単位数 | 2 |
科目名 | 東洋史概論Ⅱ | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 水羽 信男 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 東アジアの20世紀:中国・日本・韓国・ベトナム |
学修の概要 | この科目は、社会科の教員免許などの資格を取得しようとする学生のためのものです。ただしそれ以外の学生も、大いに歓迎します。本授業は、前期の「東洋史概論Ⅰ」と時間的には連続していますが、本授業のみを受講する人にもわかるように授業を進めます。 この科目では時期的には1910年代から1970年代まで、対象地域としては中国を中心としますが、ベトナム・朝鮮半島をも視野に入れ、あわせて日本の動きについても触れます。そうすることで、混乱する今日の東アジア情勢を歴史的に理解する基礎学力の習得を目指しています。 |
学修の到達目標 | a)国際共生のために必須の基礎的な知識を得る、b)現在のアジアを理解する視座を自分なりに鍛練する、c)歴史的な思考力の育成ができる。 |
授業計画 | 第1回 | オリエンテーション アジアで最初の共和国といわれる中華民国の成立(1912年)を、中国史の文脈だけでなく、アジアの近代史のなかで理解できるようになる。 |
第2回 | 中国の「新文化運動」:「大正デモクラシー」との比較・関連から 1915年から始まった中国の伝統批判の政治的・文化的な意味を考え、さらに日本との関連のなかで理解できるようになる。 |
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第3回 | 朝鮮半島の独立運動:「三一運動」をめぐって 1910年に日本によって併合された朝鮮半島における1919年の独立運動について、その背景とアジアにおける意義を理解できるようになる。 |
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第4回 | 中国の愛国主義:第一次世界大戦との関連から 中国にとっての第一次世界大戦(1914-1918)の意味を問い、1910年代後半から高陽した中国の愛国主義(Nationalism)について理解できるようになる。 |
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第5回 | 中国の「国民革命」:1920年代の東アジアの視点から 北京に首都を置く中華民国政府の打倒を目指す革命運動について、アジアにおける民族主義の高まりのなかで理解できるようになる。 |
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第6回 | 1931年・「柳条湖事件」:日中の対立とその要因 日本による中国東北地方への進出の要因を知り、「満洲国」樹立以後の日中の対立がその後の歴史に果たした意味を理解できるようになる。 |
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第7回 | 1937年・「盧溝橋事件」:日中全面戦争 東北地方をめぐる局地的な対立を越えて、日中の全面戦争へ至る過程とその要因について考え、戦争が両国の国民に与えた意味を理解できるようになる。 |
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第8回 | アジア・太平洋戦争:「総力戦」について 中国との戦争に苦しむ日本が1941年に対英米戦争に踏み切る要因を問い、南太平洋を含む広範な地域での「総力戦」の実態について理解できるようになる。 |
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第9回 | 1945年・日本の敗戦:日本人にとっての戦争とは? 満州事変(1931年)から数えれば14年にわたる戦争における日本の敗北の意味を事実に即して考え、戦争を複眼的に理解できるようになる。 |
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第10回 | 中華人民共和国の成立:その歴史的意義を問う 米国の支援を受けていた中華民国政府の崩潰の過程について知り、中国共産党を中心とする政府が中国大陸で成立した意味を理解できるようになる。 |
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第11回 | 朝鮮戦争:米ソ冷戦とアジアの「熱戦」 朝鮮戦争を米国とソ連との冷戦構造のなかで位置付け、この戦争が米軍と中国軍との直接的な戦闘にまで発展したことを理解できるようになる。 |
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第12回 | 中国の社会主義改造:「革命」の変質 朝鮮戦争の直接的な影響のもと中国で始まった「新民主主義」論の変質の過程を踏まえ、1956年の社会主義改造の意義を理解できるようになる。 |
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第13回 | 日韓基本条約:アジア情勢の変化から 植民地支配の時代と日本の敗戦による韓国の誕生を経て、両国の間に国交が樹立する過程を米国の思惑を含めたアジア情勢のなかで理解できるようになる。 |
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第14回 | 中国のプロレタリア文化大革命代:「人間革命」の夢 1966年にはじまる中国の「奪権闘争」について、その建前と本音を区別しながら、世界史の展開のなかで理解できるようになる。 |
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第15回 | ベトナム戦争:まとめにかえて 東洋史概論Ⅱの全体のまとめとして、ベトナム戦争の過程とその歴史的な意義について考え、アジアの近現代史について理解できるようになる。 |
授業外学習の課題 | 各回の授業で、授業の内容にかかわる小テストを出題します。正答を導きだすためには、授業の資料とノートをもう一度読み返し、講義内容を確認するために30分~1時間程度の授業外の学習を必要とします。また対面で行う期末試験の準備のためには5~6時間の学習が必要です。その他、授業外の学習として参考文献にあげている書籍などを読んだり、アジアの近現代に関するドキュメンタリーを見たり、新聞・雑誌など記事を読み、授業をもとにさらにアジアへの関心を深めることを望んでいます。 |
履修上の注意事項 | 授業で使用する資料は当日、教室で配布します。各回のまとめの小テストは、決められた期日(基本的には講義日の23時59分まで)のうちにmoodle上で提出してください。公認欠席の場合は、公認欠席時に配布した資料を後日配布します。 |
成績評価の方法・基準 | 毎回の小テスト(20%程度)と対面式で実施する期末試験(80%程度)を勘案して評価する予定です。小テストと期末試験の詳細は、授業中に説明します。 |
テキスト | 教員の作成したプリントを使います。 |
参考文献 | 『概説 中華圏の戦後史』東京大学出版会、2022年 『現代中国の歴史―両岸三地100年のあゆみ』(第2版)東京大学出版会、2019年 『シリーズ中国近現代史』全5巻(岩波新書)岩波書店、2019-20年 『東アジア近現代通史』全11巻(岩波講座)岩波書店、2010-2011年 |
主な関連科目 | |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問・相談は基本的には教室で授業の前後に受け付けます。その他、連絡が必要なときはメール(nmizuha@alpha.shudo-u.ac.jp)で知らせてください。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
人文学部教育学科 | FHED14306 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部教育学科 | FHED14306 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |
人文学部教育学科(教職専門科目群) | 23200 | 2024~2024 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |
法学部法律学科 | - | 2016~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科 | FHED14306 | 2017~2017 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(学部関連科目) | FLLA11008 | 2018~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(学部関連科目) | FLLA11008 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
法学部法律学科(学部関連科目) | 31200 | 2024~2024 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
法学部国際政治学科(G群) | - | 2015~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) | FGGP11004 | 2018~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) | FGGP11004 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) | - | 2024~2024 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) | FGRA11004 | 2018~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) | FGRA11004 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) | 72200 | 2024~2024 | 1・2・3・4 | ○ | ○ | - | ○ | - |