授業コード 20011300 単位数 2
科目名 東洋史概論Ⅰ クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 宇野 伸浩 他 配当年次 *下表参考

授業の題目 中国史と中央ユーラシア史・イスラム史
学修の概要 この科目は、社会科の教員免許などの資格を取得しようとする学生を対象とするとともに、アジアの各地域の国家と社会に興味がある学生も対象する。高校で世界史を履修していること、あるいはそれに近い知識があることを前提に授業を行う。

(オムニバス方式/全15回)
(宇野伸浩/9回)
古代の秦・漢帝国から近世の清朝まで、中国の歴史を通史として講義する。北から南への文明と経済の中心の移動、北方民族の国家形成の影響など、中国史の大きな流れを解説する。また、世界史上大きな影響を与えた地域として中央ユーラシア世界・イスラム世界があり、中央ユーラシア史としてモンゴル帝国について、イスラム史としてムハンマドのイスラム教創始、近世のオスマン朝・サファビー朝・ムガール朝の鼎立について、取り上げる。

(水羽信男/6回)
19世紀半ばからのアジアの歴史について、西洋諸国との関係も視野にいれながら講義する。工業化に成功したイギリスやフランスをはじめとして、ヨーロッパ各国は、19世紀のなかばからアジアへの進出を本格化する。その過程で中東やインドのイスラム世界、さらには中国や日本なども大きな打撃を受け、植民地に転落する国家も数多く出てくる。こうした危機への抵抗について、中国を中心としながら、広くアジアを視野に入れて考えてゆく。
学修の到達目標 1.中国・中央ユーラシア世界・イスラム世界の歴史を概観することを通じて、中央~東部ユーラシアの歴史を多角的に理解することができるようになる。
2.中国の近現代史に対する理解を深めることを通じて、現在の中国について歴史的に考察する力を身につけることができる。
授業計画 第1回 ガイダンス
中国の古代帝国の成立と発展:秦・漢帝国(担当:宇野伸浩)秦が中国を統一し、中国古代帝国が成立した過程を理解するとともに、秦が重視した法家思想の概要を理解できるようになる。
第2回 中国多民族王朝の成立:隋・唐帝国(担当:宇野伸浩)北方系の系譜をひく集団が隋・唐帝国を建国し、多民族王朝が成立した過程を理解できるようになる。
第3回 ムハンマドとイスラーム教の創始(担当:宇野伸浩)ムハンマドによって創始されたイスラム教のもとで、宗教と政治が一体になったイスラム国家の建設が進んだ過程を理解できるようになる。
第4回 宋代の新しい社会:宋代中国の経済的発展(担当:宇野伸浩)貨幣経済と商業が発展し、都市が繁栄した中国宋代の新しい社会の実態を理解できるようになる。
第5回 モンゴル帝国の発展:グローバルヒストリーとしてのモンゴル帝国(担当:宇野伸浩)12-13世紀に世界の一体化が進む中で、モンゴル帝国の成立と発展があったことを理解できるようになる。
第6回 16世紀のイスラーム世界:オスマン朝・サファヴィー朝・ムガール朝の鼎立(担当:宇野伸浩)16世紀のイスラーム世界で発展した3つのイスラーム帝国の特徴を理解するとともに、支配層自体が多民族集団であったことを理解できるようになる。
第7回 明朝の対外関係:明の海禁策とその破綻(担当:宇野伸浩)明の後期に海禁策が緩和され、銀を通じて中国とヨーロッパがつながり、世界の一体化が進んだことを理解できるようになる。
第8回 清朝の繁栄:康煕・雍正・乾隆帝による多民族王朝の統治(担当:宇野伸浩)清朝がどのように多民族を統治したかを理解できるようになる。
第9回 1~8回まとめ・中間試験 1~8回までの授業について試験を行う。
第10回 19世紀のヨーロッパのアジア進出(担当:水羽信男)資本主義が発展した西洋諸国による対外進出の歴史について、その目的とプロセスを理解できるようになる。
第11回 清朝の動揺①:19世紀半ば(担当:水羽信男)イギリスにとってのアヘン戦争(1840-42)の目的を理解し、その敗戦が清朝に与えた影響について理解できるようになる。
第12回 清朝の動揺②:19世紀末(担当:水羽信男)相次ぐ対外戦争の敗戦が清朝に与えた影響と、その危機を克服するための清朝の努力を理解できるようになる。
第13回 アジアの立憲改革(担当:水羽信男)大日本帝国憲法の発布に始まる、19世紀末から20世紀はじめにかけてのアジアにおける憲法制定運動について理解できるようになる。
第14回 韓国併合とアジアをめぐる国際関係(担当:水羽信男)李氏朝鮮の19世紀後半の歴史を確認し、日本による大韓帝国の併合の理由と、そのプロセスについて理解できるようになる。
第15回 辛亥革命とアジア(担当:水羽信男)中国の最後の王朝である清朝の崩潰と、アジア最初の共和国といわれる中華民国の成立の過程を理解できるようになる。
授業外学習の課題 各回の授業において、授業の内容にかかわる課題あるいは小テストを行う。課題の提出及び小テストは、授業資料を読むなどの復習を兼ねており30分程度の授業外の学習を必要とする。ミニレポートの作成には5~6時間程度の学習を必要とする。その外にも授業外の学習として、参考文献に挙げてある図書などアジアの歴史に関する本を読む、あるいは現在の中国やイスラーム地域についてのドキュメンタリーを観たり本を読んだりすることによって、アジアに対する興味関心を広げることが望ましい。
履修上の注意事項 1回から8回までは、授業の最後に出した課題についてMoodle上で回答を提出する。10回から15回はmoodle上で小テストを行う(授業終了後から授業日の23時59分まで)。ミニレポートはMoodle上で提出する。
公認欠席の場合は、公認欠席時に配布した資料を後日配布する。
成績評価の方法・基準 中間試験、毎回の課題提出、ミニレポート(以上宇野担当分65%)、前期末試験、毎回の小テスト(以上水羽担当分35%)を合わせて総合的に評価する。
テキスト なし
参考文献 『シリーズ中国の歴史』全5巻(岩波新書)岩波書店、2019-20年
『シリーズ中国近現代史』全6巻(岩波新書)岩波書店、2010-17年
尾形勇・岸本美緒編『新版世界各国史3 中国史』山川出版社、1998年
礪波護ほか『中国の歴史』全12巻、講談社、2004~05年
愛宕元ほか『中国の歴史』上・下、昭和堂、2005年
『興亡の世界史』05巻、06巻、10巻、講談社、2006~2008年
杉山正明『遊牧民から見た世界史』日本経済新聞社、1997年
杉山正明『大モンゴルの世界』角川書店、1992年
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談は、基本的には教室で授業の前後に受け付ける。
その他、連絡が必要なときは、メール(nobuhiro@shudo-u.ac.jp)で受け付ける。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
人文学部教育学科 FHED14305 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
人文学部教育学科 FHED14305 2023~2023 1・2・3・4 - -
人文学部教育学科(教職専門科目群) 23200 2024~2024 1・2・3・4 - -
法学部法律学科 2016~2016 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科 FHED14305 2017~2017 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(学部関連科目) FLLA11007 2018~2022 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(学部関連科目) FLLA11007 2023~2023 1・2・3・4 - - - -
法学部法律学科(学部関連科目) 31200 2024~2024 1・2・3・4 - - - -
法学部国際政治学科(G群) 2015~2016 1・2・3・4 - - - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) FGGP11003 2018~2022 1・2・3・4 - - - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) FGGP11003 2023~2023 1・2・3・4 - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(学部関連科目) 2024~2024 1・2・3・4 - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) FGRA11003 2018~2022 1・2・3・4 - - - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) FGRA11003 2023~2023 1・2・3・4 - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(学部関連科目) 72200 2024~2024 1・2・3・4 - - -