授業コード 11005603 単位数 2
科目名 簿記原理Ⅰ クラス 03
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 玉繁 克明 配当年次 *下表参考

授業の題目 複式簿記の基本原理を学ぶ Principle of Bookkeeping Ⅰ
学修の概要 簿記学には「決算中心主義の簿記学」と「管理中心主義の簿記学」の二つの簿記学の捉え方がある。この授業では,複式簿記の基本原理や会計基準を上記の二つの簿記学の視点から捉え,簿記の理論とビジネスの実務を照らし合わせながら考察することを通して,高等学校で学んだ簿記や財務会計の内容についての知識・技術の定着と理解の深化を目的として行う。
 また,簿記や会計に関する理解を深めるために,経済事象の記事等を活用し,簿記や会計に関する理論や複式簿記の仕訳と関連付けて学修することなどを通して,簿記や会計の魅力を再確認できるように授業を進めていく。
学修の到達目標 (1) 簿記と会計の関連性について理解するとともに,その基礎的・基本的な知識と技術を身に付けることができる。
(2) 簿記に関する理論とビジネスの実務を照らし合わせながら思考することで,複式簿記の理解を深めることができる。
(3) 経済事象を簿記や会計の視点から読み解くとともに,理論と関連付けて説明することができる。
(4) 簿記学に対する自身の考えの確立に向けて,探究心をもって粘り強く取り組む姿勢を身に付けることができる。
(5) 簿記学に対する自身の考えの確立に向けて,他者の考えを柔軟に取り入れながら多面的・多角的に考察し,自らの学修を調整しようとする態度を身に付けることができる。
授業計画 第1回 ガイダンス(簿記の基礎)【(事前)授業アンケートの実施を含む】
簿記原理の学びの意味(簿記の目的)について考察する。
簿記と会計の持つ意味について考察する。(簿記と会計の関係性)
第2回 簿記一巡の手続き①(日々の手続)
高等学校で学習した簿記取引の一連の流れの基礎の復習を行う。
第3回 簿記一巡の手続き②(決算の手続,収益・費用の見越しと繰延べ)
高等学校で学習した簿記取引の一連の流れの基礎の復習を行う。
第4回 商品売買取引の処理方法①(分記法,三分法,売上原価対立法)
商品売買取引の処理方法の比較を通して考察する。
第5回 商品売買取引の処理方法②(商品有高帳の作成(先入先出法,移動平均法))
商品有高帳の作成結果から見えてくることについて考察する。
第6回 債券・債務の記帳①(売掛金・買掛金,電子記録債権・債務の処理,クレジット売掛金)
簿記学には「決算中心(財務諸表作成)の簿記学」と「管理中心(財産管理)の簿記学」の2つの捉え方があることを知る。
取引の8要素と結合関係の視点から各取引の仕訳について考察する。
第7回 債券・債務の記帳②(受取手形・支払手形と手形貸付金・手形借入金)
主要簿と補助簿の関係の視点から各取引を考察する。
第8回 債券・債務の記帳③(消費税を含めた取引の処理)
身近な取引と関連付けて簿記上の取引を考察する。
第9回 各種引当金に関する取引の記帳と処理方法
各種引当金の実際を理解し,簿記上の処理についての知識と技術を得る。
第10回 有形固定資産の取引の記帳と減価償却の処理方法(定額法と定率法など)
有形固定資産の取引の記帳に関する知識と技術を得る。
第11回 決算整理と決算整理後残高試算表
すべての勘定の最終的な金額を集計する「決算整理後残高試算表」についての知識と技術を得る。
第12回 精算表の作成
決算における計算手続きの一覧表である「精算表」についての知識と技術を得る。
第13回 損益計算書・貸借対照表の作成
外部報告用の財務諸表である「損益計算書」と「貸借対照表」の形式などについての知識と技術を得る。
第14回 証ひょうと伝票
取引の証拠となる証ひょうと仕訳帳の代わりに用いる「伝票」の仕組みを学び,記帳方法や転記の仕方についての知識と技術を得る。
第15回 講義のまとめ(簿記学に対する自身の考えの確立に向けて)
簿記学における「決算中心主義の簿記学」と「管理中心主義の簿記学」の2つの簿記学の捉え方を理解することができる。
授業外学習の課題 ・この授業は理論の勉強を中心とする。問題演習については各自で時間外に取り組むこと。
・授業は原則として,2時間の予習,2時間の復習の計4時間の自宅学習を前提として行う。
(事前学修)毎講義の最後に次回の講義のテーマを伝えるので,各自でできる限り予習しておくこと。
(事後学修)講義内では,理論の勉強を中心として行うため,問題演習については各自で時間を確保して取り組むこと。また,講義中にわからなかった内容については,次回までに各自で調べること。
・不定期に小テストを行うことがあるため,学修内容の復習を怠らないこと。
履修上の注意事項 ・この授業は商学部必修科目である。
・このクラスは,商業科等の出身者を対象としたクラスであるため,高等学校ですでに複式簿記の基本原理を学習していることを前提として授業を行う。
・授業では,課題提出や情報共有等でGoogle Classroomを併用する。クラスコードについては初回の講義で指示する。
・授業には電卓を必ず持参すること。
・公認欠席は欠席として扱うが,単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないよう配慮する。
・公認欠席時の資料は後日配付するので,各自申し出ること。
成績評価の方法・基準 ・定期試験70%
・授業への取組・貢献度及び講義内容における小テストや提出物(不定期に行う)30%
上記を目安に総合的に評価する。
テキスト なし
講義に必要な資料等は,その都度配付する。
参考文献 TAC簿記検定講座『合格テキスト日商簿記3級』TAC出版
TAC簿記検定講座『合格テキスト日商簿記2級(商業簿記)』TAC出版
主な関連科目 簿記原理Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
基本的に,授業終了時に直接担当教員に質問すること。オフィスアワー(研究室)は,火曜日の午後に設定している。
 また,ミニッツペーパー等で寄せられた質問については,原則として次回の授業の冒頭に回答する。小テスト等に関するフィードバックについても,原則として次回の授業で実施する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(A2群) FCBS11201 2018~2022 1 - - - - -
商学部商学科(A2群) FCBS11201 2023~2023 1 -
商学部商学科(A2群) 11200 2024~2024 1・2・3・4 -
商学部経営学科(A2群) FCBA11201 2018~2022 1 - - - - -
商学部経営学科(A2群) FCBA11201 2023~2023 1 -
商学部経営学科(A2群) 12200 2024~2024 1・2・3・4 -