授業コード 10030700 クラス
科目名 経営情報論Ⅱ 単位数 2
担当者 高濱 節子 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 経営科学(マネジメント・サイエンス)入門
授業の概要  この授業では,企業活動やビジネスの種々の局面で行われる意思決定に対して科学的根拠を与え,その正当性を支援するために利用される科学的手法について概観します.
 特に,この授業ではこのような各種の手法の中から,統計的手法と経営科学的手法の幾つかについて概観する予定です.

なお,この授業の講義内容は
(1) ITパスポート試験,基本情報処理技術者試験,Excel Specialist 及び Expertの試験範囲
(2) 高等学校「商業」の『情報処理』,『ソフトウェア活用』の指導項目

に一部対応しています.
学習の到達目標 経営科学の基本的な考え方を説明できるようになる.
データを整理・分析し,傾向を把握するために,基本的な統計的手法を使えるようになる.
意思決定を行うために,基本的な経営科学的手法を使えるようになる.
授業計画 第1回 オリエンテーション:授業の進め方,評価方法等について説明する.
データの整理(度数分布表①)
・データを整理し,データの特徴を表で示す方法について学習する.
 高校の数学Ⅰ「データの分析」の復習が多く含まれている.

・度数分布表の構成要素,各種度数を説明できるようになる.
・表計算ソフトを用いて,度数分布表を作成できるようになる.
第2回 データの整理(度数分布表②,ヒストグラム),データの特性値(代表値①)
・度数分布表をグラフで可視化する方法について学習する.
・データの特徴を表す1つの数値(代表値)について学習する.
 高校の数学Ⅰ「データの分析」の復習である.

・表計算ソフトを用いて,度数分布表からヒストグラムを作成できるようになる.
・講義で学習した代表値を,データを用いて電卓や表計算ソフトを用いて計算できるようになる.
第3回 データの特性値(代表値②・5数要約)
・経済・経営でよく使う比率の代表値について学習する.
・平均値が代表値としてあまり適当でないデータで用いる代表値について学習する.
・5数要約を用いて,データ分布の形状を判断する方法について学習する.
 高校の数学Ⅰ「データの分析」の復習が含まれる.

・講義で学習した代表値を,データを用いて電卓や表計算ソフトを用いて計算できるようになる.
・5数要約を用いて,データ分布の形状を判断できるようになる.
第4回 データの特性値(散布度)
・代表値を中心としたデータの散らばり具合を表す数値(散布度)について学習する.
・代表値と散布度の役割についてまとめる.
 高校の数学Ⅰ「データの分析」の復習が多く含まれている.

・講義で学習した散布度を,データから電卓や表計算ソフトを用いて計算できるようになる.
第5回 回帰分析と需要予測①(散布図,共分散・相関係数)
・2つのデータ系列間の関係を見るための図の表現と読み取り方について学習する.
・二つのデータ系列の関係を表す1つの数値(共分散,相関係数)について学習する.
・この授業は,高校の数学Ⅰ「データの分析」の復習が多く含まれている.

・講義で学習した散布図を,表計算ソフトを用いて作成できるようになる.
・講義で学習した共分散,相関係数を,データから電卓や表計算ソフトを用いて計算できるようになる.
第6回 回帰分析と需要予測②(回帰直線,決定係数)
・2つのデータ系列間の関係を利用して,一方のデータ値から他方のデータ値を予測する方法を学習する.例えば,売場面積から売上高を予測するように.
・予測精度を表す数値と意味について学習する.

・回帰直線と決定係数を,データから電卓や表計算ソフトを用いて計算できるようになる.
・回帰直線を用いて,予測を行えるようになる.
第7回 時系列分析と需要予測①(時系列データとは,傾向変動) (オンデマンド, Google Classroom使用)
・3回にわたって,需要のように時間の推移よって変化するデータを分析する方法について学習する.
・今回は,データに含まれる中期的変動(傾向変動)の特徴の抽出方法である移動平均法について学習する.

・時系列データから,移動平均法を用いて傾向値を求められるようになる.
第8回 需要予測と時系列分析②(傾向変動・循環変動)
・前回の授業に引き続いて,中期的変動の特徴の抽出方法である最小2乗法について学習する.
・データに含まれる長期的変動(循環変動)の特徴の抽出方法について学習する.

・講義で学習した最小2乗法を使って,直線傾向線を求め,予測に使えるようになる.
・同じことを,表計算ソフトを用いて計算できる.
第9回 需要予測と時系列分③③(季節変動)
・データに含まれる短期的変動の特徴の抽出方法(移動平均法)について学習する.

・講義で学習した2段階の移動平均法をつかって,季節変動を計算できるようになる.
・季節変動係数を計算でき,データから得られる季節変動の特徴について分析できるようになる.
第10回 ⽇程計画①(アロー・ダイアグラム)
・3回にわたって,プロジェクト型作業の実施に向けた⽇程計画の⽴案に⽤いるパートについて学習する.
・プロジェクトの流れを図⽰するアローダイアグラムについて学習する.

・作業リストからアローダイアグラムを作成できるようになる.
第11回 ⽇程計画②(時刻の計算)
・アローダイアグラムと各作業の所要時間を⽤いて,プロジェクトの進行状況をとられるために用いる結合点時刻, 各作業の開始/終了時刻の計算について学習する.

・PERTの計算(結合点時刻,各作業の開始/終了時刻)ができるようになる.
第12回 ⽇程計画③(余裕とクリティカルパス)
・プロジェクトの実施計画を⽴てるために⽤いる各作業が持つ時間的余裕の計算について学習する.
・プロジェクト全体の所要時間を決めるボトルネックとなっている作業の⾒つけ⽅について学習する.

・作業の時間的余裕の意味を説明できるようになる.
・PERTの計算(全余裕,自由余裕)ができ,クリティカルパスを求められるようになる.
第13回 在庫管理①(経済的(最適)発注量)
・3回にわたって,企業における適正な在庫量を決定する方法について学習する.
・在庫と在庫管理とは何か,在庫の種類と費用,在庫管理問題の分類について学習する.
・需要が確定・発注決定が独立でない場合の在庫管理問題と経済的(最適)発注量について学習する.

・在庫と在庫管理とは何か,在庫の種類と費用,在庫管理問題の分類について説明できる.
・需要が確定・発注決定が独立でない場合の在庫管理問題とはどんな問題であるか,対象例を挙げて説明でき,経済的(最適)発注量を計算できるようになる.
第14回 在庫管理②(在庫管理法)
・需要が不確定・発注決定が独立でない場合の在庫管理問題について学習し,代表的な在庫管理方法について学習する.

・代表的な在庫管理方法(2ビン法,定量発注法,定期発注法)について,対象例を挙げて説明でき,在庫管理計画を立てることができるようになる.
第15回 在庫管理③(ABC分析,パレート図)
・扱う商品の点数が多い場合の効率的な在庫管理方法について学習する.
・その方法として,在庫する物の重要度や優先度もとに在庫管理を行うABC分析について学習する.

・扱う商品の点数が多い場合の効率的な在庫管理方法であるABC分析について説明できるようになる.
・対象例を挙げ,ABC分析による在庫管理計画をを立てることができるようになる.
授業外学習の課題 事前学修(2時間程度):
・事前にGCに次回の講義資料を挙げるので,この講義資料をあらかじめ通読しておくこと.
・講義資料内の例題を試してみること.
事後学修(2時間程度):
・講義資料や小テスト・課題の解答例などを用いて,小テスト・課題について復習し内容を理解しておく.
・GCに出題された課題を,指定された期限までにGCに提出する.
履修上の注意事項 経営情報や情報技術に強い興味関⼼を持ち,これらにおける科学的⼿法を問題解決に役⽴てたいと考える学⽣を優先的に歓迎する.

*ブレンド型授業を実施します.オンライン授業では,Google Classroomを使用してオンデマンド教材を配信します.

1.履修登録に先立ちWeb抽選を行う.
2.GC上にある受講者確認に必要事項を記入して
3.GC上に事前にあげられた講義資料を,印刷して授業に持参する.
4.ICカードによる出席登録を行うこと.
5.授業は指定席で行う.授業中は携帯電話の使用を禁止するので,鞄などにしまっておくこと.

*公認欠席制度の配慮内容は以下の通りです.
・公認欠席は欠席として扱いますが,単位認定要件または期末試験の受験要件には影響しないように配慮します.
成績評価の方法・基準 期末試験(50%),課題(40%),小テスト(10%)で総合的に評価する予定である.
テキスト 授業時に配布する【講義資料】を用います.
参考文献 「経営科学と情報処理」(宮川公男 他著,実教出版社)
その他,適宜指示する.
主な関連科目 統計学,情報処理,経営情報論Ⅰ,B2群特殊講義a(アルゴリズムとプログラミング演習),B2群特殊講義a(アルゴリズムとプログラミング発展演習)
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
1.質問については基本的にGC内のミニッツペーパーで受け付けます.質問の内容やその回答について、その他の学生にも説明をした方がよいと判断した場合、講義時に解説します。
2.授業開始前、授業中及び授業終了時に受け付けますが、授業進行その他の都合上、すぐに対応できない場合があります.そのときは、事後にメールあるいはGCで説明します.

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(D1群) FCBS24107 2018~2022 2・3・4 - - - - -
商学部商学科(D1群) FCBS24107 2023~2023 2・3・4 - -
商学部商学科(D1群) 11200 2024~2024 2・3・4 - -
商学部経営学科(B1群) FCBA22110 2018~2022 2・3・4 - - - - -
商学部経営学科(B1群) FCBA22110 2023~2023 2・3・4 - -
商学部経営学科(B1群) 12200 2024~2024 2・3・4 - -