授業コード 00039500 単位数 2
科目名 総合教養講義a(通訳翻訳と世界) クラス
履修期 前期授業 カリキュラム *下表参考
担当者 石塚 浩之 配当年次 *下表参考

授業の題目 通訳翻訳と世界 Interpreting and translation in society
学修の概要 通訳は娼婦と並び最古の職業のひとつといわれる。人類の歴史は異文化接触と切り離すことはできない。異文化が交わり、異なる言語を話す人々が関わる現場では、常にその橋渡しをする行為が必要とされたはずだ。戦争だって異文化接触の一形態であり、平和構築における通訳翻訳の役割は無視することはできない。今も昔も、通訳翻訳は我々の世界のあらゆる側面を形作っている。驚異的な進歩を遂げたAIによる翻訳はどのような仕組みで実現しており、どのように世界を変えていくのだろうか。外国語学習と翻訳は切り離すことができないが、外国語を学ぶために翻訳はどのような役割を果たすのであろうか。そもそもAIがあれば、外国語学習は不要なのであろうか。この授業では、通訳翻訳の視点から現在の世界の成り立ちについて考察し、世界構築における言語の役割、言語と通訳翻訳の関係、日本語の成り立ち、そして通訳翻訳の未来について展望する。
学修の到達目標 1. 通訳翻訳がどのように世界を形作ってきたのかを理解し、論じることができる。
2. 通訳翻訳がどのように日本語を作ってきたのかを理解し、論じることができる。
3. 通訳翻訳を支える認知的基盤を理解し、論じることができる。
4. 機械翻訳の限界と可能性を理解し、論じることができる。
授業計画 第1回 「通訳翻訳がなかったら」
通訳翻訳の何を、そしてなぜ学ぶのか
一般通訳翻訳史の構想
授業方針
第2回 「通訳翻訳の起源」
そもそも言語とは:〈意味〉の三角形
話し言葉と書き言葉
文字の起源と種類
アルファベットの歴史
第3回 「古代世界の翻訳」
ロゼッタストーン
古代世界と翻訳
十字軍と翻訳
ルネサンスと翻訳
第4回 「聖書の言語」
聖書とは
聖書と翻訳研究
聖書の言語
バベルの塔
第5回 「聖書と翻訳」
初期の聖書翻訳
宗教革命と聖書翻訳
英語聖書の成立
第6回 「日本語聖書と翻訳」
聖書翻訳のはじまり
聖書翻訳の現在
なぜGodは神なのか
第7回 「日本史の中の通訳者・翻訳者」
日本語の文字(漢字と仮名、書記方向)
遣隋使・遣唐使
解体新書
ジョン万次郎・乙吉
明六社と福澤諭吉
第8回 「翻訳と日本の近代化」
言語とフレーム
歴史観・個人・恋愛
第9回 「翻訳と日本語の近代化」
日本語廃止論
人称の発見
主語の創造
言文一致運動
第10回 「通訳翻訳の認知的基盤」
幼児はどのように言語を獲得するか
心の理論と通訳翻訳
推論と通訳翻訳
第11回 「外国語学習と翻訳」
学習法としての通訳翻訳
English onlyは効率的か?
第12回 「機械翻訳とその仕組」
機械翻訳の歴史
ALPACレポート
孫正義と機械翻訳
ルールベース
統計ベース
ニューラルネット
第13回 「機械翻訳の可能性と限界」
機械翻訳の現状
AIがあれば英語なしでイギリスに住めるか
技術と人間
第14回 「通訳翻訳と世界平和」
パリ講和会議とニュルンベルク裁判
東京裁判
通訳産業の幕開け:日本生産性本部
広島と通訳:原水禁、アジア大会
第15回 「通訳翻訳と世界」
通訳者の倫理
発話行為と通訳翻訳
通訳翻訳と世界
授業外学習の課題 毎回、授業中にさまざまな文献を紹介する。
図書館等で授業内で紹介した文献や関連文献にできるだけ多く触れること。
(平均して週に120分程度。)
履修上の注意事項 毎回、Moodleでの小課題提出を求めます。
この内容に関してのフィードバックは次回授業中に行います。
授業は日本語で行いますが、課題・試験は英語で提出しても構いません。(他の言語は対応できません。)
公認欠席は欠席として扱いますが、希望に応じ、その回の授業用スライドを印刷し提供できます。
成績評価の方法・基準 Moodleでの小課題(50%)。期末試験(50%)。
テキスト なし。
参考文献 石塚浩之『英日通訳翻訳における語順処理 順送り訳の歴史・理論・実践』ひつじ書房
武田珂代子『通訳者と戦争犯罪』みすず書房
鳥飼玖美子『通訳者と戦後日本外交』みすず書房
杉田玄白『蘭学事始』(片桐一男訳)講談社
モンゴメリ『翻訳のダイナミズム 時代と文化を貫く知の運動』(大久保友博訳)白水社
柳父章『翻訳語成立事情』岩波書店
柳父章『「ゴッド」は神か上帝か』岩波書店

その他、授業内で紹介する。
主な関連科目 通訳演習I(入門)、翻訳入門
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業後などに対応可能。メールでの対応も可能。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次 身につく能力
知識・技能 思考力 判断力 表現力 協創力
商学部商学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
商学部商学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
商学部商学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
商学部経営学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
商学部経営学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
商学部経営学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
経済科学部現代経済学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
経済科学部現代経済学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
経済科学部現代経済学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
経済科学部経済情報学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
経済科学部経済情報学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
経済科学部経済情報学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
人文学部人間関係学科心理学専攻(教養科目) 2011~2013 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科心理学専攻(教養科目) WGEL13120 2014~2016 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) 2011~2012 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) WGEL13120 2013~2022 1・2・3・4 - - - - -
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
人文学部人間関係学科教育学専攻(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
人文学部教育学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
人文学部教育学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
人文学部英語英文学科(教養科目) 2011~2013 1・2・3・4 - - - - -
人文学部英語英文学科(教養科目) WGEL13120 2014~2022 1・2・3・4 - - - - -
人文学部英語英文学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
法学部法律学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
法学部法律学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
法学部国際政治学科(教養科目) 2011~2023 1・2・3・4 - - - - -
人間環境学部人間環境学科(教養科目) 2011~2016 1・2・3・4 - - - - -
人間環境学部人間環境学科(教養科目) WGEL13120 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
人間環境学部人間環境学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
健康科学部心理学科(教養科目) 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
健康科学部心理学科(教養科目) 2023~2023 1・2・3・4 - - -
健康科学部健康栄養学科(教養科目) 2017~2022 1・2・3・4 - - - - -
健康科学部健康栄養学科(教養科目) 2023~2023 1・2・3・4 - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(教養科目) WGEL13120 2018~2022 1・2・3・4 - - - - -
国際コミュニティ学部国際政治学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(教養科目) WGEL13120 2018~2022 1・2・3・4 - - - - -
国際コミュニティ学部地域行政学科(教養科目) WGEL13120 2023~2023 1・2・3・4 - - -