授業コード | 00036600 | 単位数 | 2 |
科目名 | 総合教養講義a(遺伝学の基礎) | クラス | |
履修期 | 後期授業 | カリキュラム | *下表参考 |
担当者 | 新田 由美子 | 配当年次 | *下表参考 |
授業の題目 | 遺伝学の基礎 Mammalian Genetics |
学修の概要 | この授業は、生命科学にあまり馴染みはないけれど哺乳動物の遺伝病やがんについて興味がある、という方々を対象としています。 分子生物学の20世紀に対し、21世紀は合成生物学の時代と呼称されます。これは、生命の発生と維持に係る情報を保管するゲノムを次世代へ継ぐプロセスが物理学や化学のように理詰めで説明可能となり、かつそのゲノムを編集する技術を利用して個体を作り出す時代となったことを表現しています。 この授業では、自らを複製し進化してきた生命の生物学的仕組みのいくつかを、哺乳動物遺伝学の視点で紹介します。身近な哺乳動物にみられる遺伝現象をのメカニズムを解説します。並行して、ゲノムの基礎知識、ヒトの疾患、ヒトの進化、がん発症のメカニズムを解説します。 「生命は物理の法則に支配されている」とのシュレディインガーが100年前の発信が証明されつつあります。生物進化、生物多様性、生態系や地球環境を理解する一助にしてください。 |
学修の到達目標 | 核物理学分野の放射線の発見と生物学分野の放射線による生物影響の研究が、20世紀遺伝学の進展に多大な貢献をしたことを理解します。ヒトの遺伝性疾患の発症メカニズムを学び、「がん」の疫学・原因・分子病理・治療と予防を理解します。 この過程で、個人個人の多様性、ヒトを含む哺乳動物の遺伝病やがんを科学の視点から理解できるように、生命科学のリテラシーを身につけることを到達目標とします。 |
授業計画 | 第1回 | 楽しい遺伝学(哺乳動物遺伝学と遺伝医学)〜なぜ遺伝学を学ぶのか? シュレディンガーは「生命は物理の法則に支配されている」と言った。 |
第2回 | 遺伝学の過去・現在・未来。 みんなライオニゼーションから始まった。 ゲノム入門〜統合ゲノム計画(DVD) |
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第3回 | イヌの遺伝学-1(ダルメシアン、フォックステリアの皮毛、ボクサーの寿命)。 遺伝子の構造と機能〜ミトコンドリア・ゲノム。 |
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第4回 | イヌの遺伝学−2(ニホンオオカミとハイイロオオカミ、黒いオオカミ?、キツネがなつく遺伝子)。 ヒトの遺伝的多様性〜お酒の強さ、血液型、アスパラガス無臭症、ブロッコリー嫌い症、光線過敏症、。 |
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第5回 | ネコの遺伝学(三毛ネコ、シャムネコ、スコティッシュフォルド、チーターとキングチータ)。 染色体とゲノム〜染色体地図。 |
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第6回 | ウサギの遺伝学(イエウサギのアトロピン抵抗性)。 母親由来染色体と父親由来染色体は違う〜ゲノムインプリンティング。 染色体とゲノムの量的変化に基づく疾患〜トリソミー。 |
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第7回 | マウスの遺伝学(筋ジストロフィー・モデル、小眼球症・モデル、MRCマウスバンク)。 単一遺伝子疾患〜筋ジストロフィー。 |
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第8回 | 双生児遺伝学(能力は遺伝する〜安藤寿康先生の研究)。 多因子疾患〜糖尿病(マウスで糖尿病誘発実験)。 |
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第9回 | 絶滅種の遺伝学(マンモスの作り方) 集団遺伝学〜古代人遺伝学、稲作と遺伝子多型と日本人のルーツ、古代人ゲノム学。 |
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第10回 | ウシとヒツジの遺伝学(ウシはこれ以上進化しない、プリオン病の発生機序)。 ヒトの疾患関連遺伝子〜OMIM(online mendelian inheritance of men) の活用。 |
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第11回 | ヒトの遺伝性疾患の分子遺伝学〜貧血(サラセミア、鎌状赤血球症)。 がんはなぜできるのか。 |
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第12回 | ヒトの遺伝性疾患が発症する機序〜ライソゾーム病。 がんはどうやって治すのか。 |
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第13回 | 遺伝性疾患の治療〜遺伝子レベル、タンパク質レベル、代謝調節レベル、臨床症状レベルでの介入。 動物のがん(タスマニアンデビル、クジラ、ゾウ、マウス)。 |
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第14回 | 発生遺伝学〜先天異常、出生前の遺伝学的検査、 胎盤の進化と遺伝学。 |
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第15回 | まとめ |
授業外学習の課題 | 身近な哺乳動物の遺伝現象について、課題を出します。第1回の授業の中で、説明します。レポートを提出していただきます。レポート作成にかかる時間は、3時間程度を想定しています。評価は卒業論文用ルーブリック評価票に準じ、第1回授業で説明します。 |
履修上の注意事項 | 対面授業の形態で、講義を進めます。 Shudo Moodle上に授業科目を設定しますので、毎回、アクセスしてください。 各回の講義レポート(100~200字程度)を提出していただきます。 次回の講義で、皆さんの反応や考えをフィードバックします。 公認欠席は欠席として扱いますが、授業内容の情報(含む、用いた資料)は、Shudo Moodle上で確認できます。 |
成績評価の方法・基準 | 単位認定基準として、8回以上の出席を設定します。出席確認は、カードリーダーで行います。 成績評価は、各回の確認レポート(80%)、授業外学習の課題レポート(20%)とします。 公認欠席は欠席として扱いますので、単位認定要件または期末試験の受験要件に影響しないよう、授業へ出席してください。 |
テキスト | 遺伝医学やさしい系統講義 福嶋義光監修 メディカル・サイエンス・インターナショナル 2019 |
参考文献 | 「がん」はなぜできるのか〜そのメカニズムからゲノム医療まで 国立がん研究センター研究所編 BLUE BACKS 2018 「がん」はどうやって治すのか 国立がん研究センター研究所編 BLUE BACKS 2023 人類の起源 篠田謙一著 中公新書 2022 |
主な関連科目 | 公衆衛生学 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
随時、対応します。 |
URLリンク | 遺伝子検索サイト |
URLリンク | OMIM遺伝病検索サイト |
URLリンク | 雑誌 Nature ホームページ |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 | 身につく能力 | ||||
知識・技能 | 思考力 | 判断力 | 表現力 | 協創力 | ||||
商学部商学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
商学部商学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
商学部商学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
商学部経営学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
商学部経営学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
商学部経営学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
経済科学部現代経済学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部現代経済学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部現代経済学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
経済科学部経済情報学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部経済情報学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
経済科学部経済情報学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科心理学専攻(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
人文学部人間関係学科教育学専攻(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部教育学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部教育学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
人文学部英語英文学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部英語英文学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人文学部英語英文学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
法学部法律学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部法律学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
法学部国際政治学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部国際政治学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2017 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
法学部国際政治学科(教養科目) | - | 2018~2023 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人間環境学部人間環境学科(教養科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人間環境学部人間環境学科(教養科目) | WGEL13410 | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
人間環境学部人間環境学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
健康科学部心理学科(教養科目) | - | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
健康科学部心理学科(教養科目) | - | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
健康科学部健康栄養学科(教養科目) | - | 2017~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
健康科学部健康栄養学科(教養科目) | - | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(教養科目) | WGEL13410 | 2018~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部国際政治学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部地域行政学科(教養科目) | WGEL13410 | 2018~2022 | 1・2・3・4 | - | - | - | - | - |
国際コミュニティ学部地域行政学科(教養科目) | WGEL13410 | 2023~2023 | 1・2・3・4 | ○ | - | - | - | - |