授業コード 90309500 クラス
科目名 社会問題論Ⅱ 単位数 2
担当者 野村 浩也 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 社会問題の社会学
授業の概要  カルチュラル・スタディーズは、人種差別に抵抗する文化的闘争のなかで誕生した。音楽・映像・文学等を通した文化的運動が、差別に対抗する手段として、きわめて重要な役割をはたしてきたことは、「文化を武器にする」ということばで表すことができる。特に、黒人文化においてその傾向は顕著であり、ステュアート・ホールという黒人研究者によって創始されたカルチュラル・スタディーズは、「運動する学問」「学問する運動」として発展してきたといえよう。
 カルチュラル・スタディーズと密接に関連する学問的潮流がポストコロニアリズムである。「植民地主義は終わらない」。これがポストコロニアリズムの意味である。「日本植民地主義は第二次大戦の敗戦をもって消滅した」という言説は幻想にすぎず、現代日本社会において継続する植民地主義の痕跡を発見するのはきわめて容易である。本講義では、カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム研究の理論的観点から現代日本の社会問題を社会学的に分析する方法を探究する。
学習の到達目標 カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム理論について理解し、専門的な議論が可能になる。
授業計画 第1回 授業内容の説明
第2回 カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム理論
第3回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と自己
第4回 カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム理論文献講読
第5回 カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム理論と自己文献講読
第6回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と日本人
第7回 カルチュラル・スタディーズと ポストコロニアリズム理論に関する学生発表
第8回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と政治
第9回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と方法論
第10回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と政治に関する学生発表
第11回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と方法論に関する学生発表
第12回 カルチュラル・スタディーズおよび ポストコロニアリズム理論と日本人に関する学生発表
第13回 カルチュラル・スタディーズおよびポストコロニアリズム理論と自己に関する学生発表
第14回 総括的議論
第15回 レポート作成
授業外学習の課題 授業外で行なう課題としては、第一に、文献を精読し、発表の準備を整えることである。第二に、レポートを作成することである。これらの目安としては毎回2時間以上。
履修上の注意事項 対面授業を実施する。

文献の精読をはじめ事前に準備をして受講すること。
成績評価の方法・基準 報告レジュメ50%、レポート50%で評価する。
テキスト 適宜指示する。
参考文献 野村浩也『無意識の植民地主義』松籟社
主な関連科目 カルチュラル・スタディーズⅠ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業時間中および空き時間に研究室にて随時質問を受け付ける。
レポート課題へのフィードバックを授業時間中に行なう。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文科学研究科M社会学専攻 2017~2022 1・2