授業コード 70016707 クラス 07
科目名 ゼミナールa(2023) 単位数 2
担当者 船津 靖 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 国際社会と日本のリアリズム Ⅰ Realistic Analysis of Global Society and Japan Ⅰ
授業の概要  学生が自分で選んだテーマを調べ、発表する。質疑応答や討論をし教員が補足する。国際社会と日本の現実について知識を深め、発表や討論、文章の技法を磨く。他の学生と交流し、教員という「社会人」と接しながら、自分の興味・関心に沿って研究することで「新たな自分」を発見し、成長できる。構成を工夫し事実関係を確認しながら発表資料や文章を練り上げていく作業は、生涯続く独学の土台になる。
 口頭や文章での表現力向上を重視する。英語能力の向上を意識する。適宜、重要な国際ニュースを解説する。近況や抱負を話すスピーチの練習をする。社会や会社の実情など文字にしにくい内容も時に話す。
 まずゼミ生の個人的関心を教員が聴き取る。①学生の研究の発展可能性、②社会的、学術的な意義、③教員の助言・指導の有効性~などの観点から研究テーマの候補を幾つか示し、学生が選択する。アメリカはじめ海外だけではなく、日本や地方の社会・経済・環境問題なども国際比較の視点があれば認める。人間(歴史的人物、大学者、起業家…)に焦点を当てた伝記的研究、あるいは政治学・政治宗教思想の古典への取り組みも推奨する。英語でレポートを書く日本人学生、日本語でレポートを書く外国人学生も現れた。2年目、3年目の学生は自由度を拡大し、上記以外の研究計画、レポート形態にも柔軟に対応する。就活事情に配慮し、支援する。
 自由、人権、民主的統治、法の支配、国際協調といったリベラル・デモクラシーの価値を重視する。リベラルな価値を専制や軍国主義から守るには、国家のパワーや自由主義諸国の同盟・集団安全保障体制が必要。「リアリズム」という用語は、自由と安全を守る現実的な思想と手腕という意味で使用している。教員のモットーは“Call a cat a cat”(猫は猫と呼ぶ。猫を虎やネズミと言い張るのはやめる。自らを欺かない。現実を直視する。)
 以下の授業計画は極めて暫定的なもの。学生の関心や進度に応じ柔軟に対応する。
【実務経験】共同通信社の地方3支局で警察や県政を担当、モスクワ、エルサレム、ロンドン、ニューヨークの特派員として10年以上海外で業務。米ソ核軍縮交渉、ウクライナ独立とソ連崩壊、中東和平交渉やイスラム過激派の自爆テロ、イギリスの政治社会、金融市場、イラク戦争前後のバグダッド現地取材、アメリカ社会・国連・現地日本企業などを取材。外国経済デスク、ニュースセンター総合関門、英語・中国語による日本のニュース発信業務、編集・論説委員室などで勤務。著書『パレスチナ 聖地の紛争』(中公新書)。共著に『世界年鑑』『20世紀 未来への記憶』『アメリカ文化事典』
学習の到達目標  国際政治の現実について基礎知識が身に付き、事実に即した多角的で冷静な分析ができるようになる。自分の研究の関連分野で専門的な知識が身に着けられるようになる。効果的な発表ができ、説得力のある文章を書けるようになる。英語を自力で伸ばしていけるようになる。
授業計画 第1回 これまでの学習経験と抱負
第2回 ゼミの目的と方法
第3回 前年度研究の要約発表(卒年生)
第4回 過去の研究の要約発表(卒年生)
第5回 ゴールデンウィーク(広島サミット)期の体験発表
第6回 基礎演習の研究要約発表(3年生)
第7回 過去の研究の要約発表(3年生)
第8回 中間まとめ
第9回 期末レポートのテーマ
第10回 期末レポート仮発表1回目(卒年生)
第11回 期末レポート仮発表1回目(3年生)
第12回 期末レポート仮発表2回目(卒年生)
第13回 期末レポート仮発表2回目(3年生)
第14回 期末レポート発表
第15回 最終まとめ
授業外学習の課題  発表担当者はキーワード、年表、要約や引用、地図などからなる発表資料を教員に送る。他のゼミ生が作成した資料を熟読し、授業に関する質問や感想などの課題を提出する。国際ニュースに関心を持つ。新聞や書籍を読む。報道爆組やドキュメンタリー番組を視聴する。ニュース記事の速読や視聴に1日30分は充てる。口頭や文章の日本語を磨き、英語の読解力を伸ばす努力をする。
履修上の注意事項  他のゼミ生の発表に集中する。母語が日本語ではないゼミ生に配慮する。やむをえず欠席する場合は教員に事前にメールで連絡する。発表当日のドタキャンは厳禁。特段の事情なく欠席が続けばゼミ離脱とみなす。質問し、議論を盛り上げるサービス精神が重要。文章の表現や構成については職人的な指導をする。褒められたら喜び、改善点を指摘されてもいちいち気にしないように。教員や他のゼミ生などとのコミュニケーション、信頼関係が大切。Sensitiveな話を外部に流出しない。
 国際社会の複雑さを面白いと感じる向学心のある学生の受講を歓迎する。
成績評価の方法・基準  発表・質疑・課題提出等ゼミへの貢献(度約40%、期末レポート約60% 1回目の発表の失敗は影響しない。レポートは単発4000字以上が原則。ただし2本での分割、字数の多少の変更など事前に相談すれば柔軟に対応する。小論だけでなく体験記、紀行文なども認める。英文の場合は多少短くてよい。
テキスト  NHKのニュース・防災アプリ(無料)を共通の情報インフラとする。ゼミ生が作成したPPTやレポート、教員の関連資料をMoodleに掲載する。世界地図。
参考文献  ゼミ生の関心や必要を考慮し、適宜、紹介する。日本経済新聞(電子版含む)や中国新聞などの国際関係記事に目を通し、定評ある新書レベル以上の本に親しむことを推奨する。
主な関連科目  国際ジャーナリズム論、政治と社会(アメリカ、中東)、メディア論、異文化理解論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 授業中、授業後、メール(funatsu@shudo-u.ac.jp)での応答、個人面談などでできる限り対応する。授業の内容、発表やレポートに関するものだけでなく、筆記試験や英語の勉強法、進路、留学、就活なども歓迎する。レポートのフィードバックは全体にかかわるものをMoodleに掲示する。個別の指導・評価を伝えることもある。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
国際コミュニティ学部国際政治学科(演習科目) FGGP30801 2018~2022 3・4
国際コミュニティ学部地域行政学科(演習科目) FGRA30801 2018~2022 3・4