授業コード 70009300 クラス
科目名 都市経営論 単位数 2
担当者 伊藤 敏安 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 人口減少時代の都市経営 Urban management in a population decreasing society
授業の概要 ・人口減少・高齢化が進展するなかで、「実効ある行政サービスと公共投資→家計・企業の経済活動促進→安定的税収→より実効ある行政サービスと公共投資」という好循環をつくり出すための課題と方策について、国内外の事例を紹介しながら検討する。
・公共政策論、地方自治論、地方財政論などの基本知識をふまえ、都市経営にかかわる基本的考え方や基本概念を学修するとともに、実態把握のための基本的スキルを修得する。
・地方シンクタンク勤務22年、国立大学地域経済研究所勤務16年、国・地方自治体の審議会委員等の経験をふまえ、座学と実践を結びつける授業をめざす。公務員志望者等の主体的参加を歓迎。
※「ブレンド型授業」です(5月22日のみオンデマンド授業)。
学習の到達目標 ・都市の財政・資金調達、政策評価・行政評価、官民協働、都市のマーケティングなどに関する基本概念と用語を理解し、身近な問題としてとらえるようになるとともに、都市の実態を把握するための基本的スキルを修得する。
授業計画 第1回 ・イントロダクション-都市経営とは何か-:都市経営が求められる背景、都市経営の好循環、負のスパイラル、企業経営との類似点と相違点
第2回 ・都市の資金調達:税・税外収入、企業誘致から人材誘致・起業支援へ、「穴あきバケツ論」、一村一品、LED(Local Economic Development)、ふるさと納税、ミニ公募債、クラウドファンディング、ローカルインベストメント
第3回 ・都市の実態把握(1):EBPM(Evidence Based Policy Making)、人口構成と将来人口、RESAS(Regional Economy-Society Analyzing System)、経済基盤説、特化係数
第4回 ・都市の実態把握(2):市民アンケート(対象、方法、サンプル数、信頼度)、市民アンケートの分析方法、SWOT分析、ロジックツリー
第5回 ・都市財政の点検(1):歳入・歳出の構成、類似団体比較、実数と人口1人あたりの違い、実質収支・経常収支比率・財政力指数
第6回 ・都市財政の点検(2):財政健全化の背景とねらい、夕張市の財政破綻、実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率
第7回 ・政策評価・行政評価(1):背景、NPM(New Public Management)、PDCAサイクル、バランススコアカード、KPI(Key Performance Indicators)
【注意】5月22日、Zoomによる同時双方向授業。URLは Moodleに掲載。
第8回 ・政策評価・行政評価(2):アウトプットとアウトカム、行政サービスの生産性・効率性・有効性、費用・便益分析、Evidence based policy making
第9回 ・都市と周辺地域のマネジメント:スポンジ化、シャッター通り、空き家問題、中心市街地活性化、コンパクトシティ、農村人口1%維持、スマートシュリンク(縮退、むらおさめ)、夏山冬里住宅、小さな拠点構想
第10回 ・官民協働:自助・共助・公助、PPP(Public Private Partnership)、ボランタリーの失敗、コミュニティキャピタル・ソーシャルキャピタル、ソーシャルガバナンス
第11回 ・外部委託と民営化:アウトソーシング、指定管理者制度、市場化テスト、PFI(Private Finance Initiative)、コンセッション
第12回 ・公会計と公有財産管理:公会計システムの考え方、地方公営企業、第三セクター、公営施設のアセットマネジメント、公営施設の統合
第13回 ・都市のマーケティング:キャラクター&グッズ、B級グルメ、都市イメージとブランド、観光プロモーション、DMO、MICE
第14回 ・近隣県・市町村の取り組みに関する事例研究
第15回 ・今後の都市経営の課題(都市連携、交流人口・関係人口、災害への対応、広域連携都市圏など)
授業外学習の課題 ・問題意識を持って、関連図書や日々の新聞記事を読むこと。授業で学んだこと、これから学ぶ予定のことと関連づけて考える習慣をつけること。
・ほぼ毎回、確認テストを実施し、2回に分けて返却する。最終試験に向けて復習に活用すること。
・毎回のMoodleに「授業のスライド」「授業の概要」「確認テスト結果」を掲載する。「授業の概要」では、キーワード、関連サイト、一般教養試験・公務員試験の過去問を随時紹介する。予習・復習に活用すること(少なくとも0.5時間程度)。
履修上の注意事項 ・配布物に依存しないで、「自分のノート」をつくること。
・授業を欠席する場合は、事前にメイル等で連絡すること(病気等であれば事後でよい)。
・確認テストを実施するため、少なくとも1人空けて着席すること。
成績評価の方法・基準 ・確認テスト40点、最終試験60点、合計100点。
・Moodle第16回に「確認テスト結果と最終試験結果」(素点ベース)を掲載する。自分のポジションを確認できる。
テキスト ・ない。
参考文献 ・広島県マネジメント研究会編『しごとの強化書』、ぎょうせい、2016年
・林宜嗣・中村欣央『地方創生20の提言』、関西学院大学出版界、2018年
・林宜嗣ほか『地域政策の経済学』、日本評論社、2018年
主な関連科目 ・公共政策論、地方自治論、地方財政論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
・授業に関する質問や意見は、授業終了後またはメイルで随時受け付ける。
・オフィスアワーは火曜日5時限(事前にメイルで連絡すること)。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
国際コミュニティ学部地域行政学科(行政領域) FGRA30402 2018~2022 3・4