授業コード | 50012300 | クラス | |
科目名 | 科学技術と倫理 | 単位数 | 2 |
担当者 | 宮坂 和男 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 科学技術と倫理 |
授業の概要 | 今日の科学技術の時代にあって人類は、以前にはなかった多くの問題に行き当たるようになった。本講義では、今日の科学技術が成立した歴史的経緯をまず辿り、その上で今日生じている倫理的問題について検討する。 |
学習の到達目標 | 今日の科学技術をめぐる倫理的問題について自分の頭で考えることができるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | 序 今日の科学技術の問題 人類が今日、科学技術のおかげで便利な生活を享受できている一方で、科学技術によってかえって不利益を被っている面があるという事情を見る。 |
第2回 | Ⅰ.科学技術の歴史 1.科学革命論ートーマス・クーンのパラダイム論ー(その1) クーンの議論に即して、科学の歴史が単純な進歩の歴史ではなく、物の見方が根本から変化する現象を繰り返すことによって成り立ってきたことを見る。 |
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第3回 | 科学革命論ートーマス・クーンのパラダイム論ー(その2) 前回の説明の継続。 |
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第4回 | 2.17世紀科学革命(その1)ーアリストテレスの自然学ー 17世紀に大々的な生じた科学革命の内容を検討するために、それ以前にヨーロッパを支配していたアリストテレスの自然学の内容を概観する。 |
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第5回 | 17世紀科学革命(その2)ーガリレオ・ガリレイー 17世紀科学革命の先導的役割を果たしたガリレオ・ガリレイの業績について見る。 |
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第6回 | 17世紀科学革命(その3)ーニュートンー 17世紀科学革命の完成者であったニュートンの業績について見る。 |
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第7回 | 3.18世紀、啓蒙主義の時代 人間が自分の理性を信頼して、先入見を排して自ら考える姿勢を確立した啓蒙主義の時代とは、ヨーロッパにおいて決定的な意義をもった時代であった。このことを可能にしたのが、ニュートン物理学のヨーロッパへの伝播であったことを見る。 |
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第8回 | 4.第2次科学革命(1) 19世紀に2回目の大規模な科学革命が生じ、近代自然科学が社会に広く浸透したこと、自然科学と産業技術が次第に結びついていった次第を概観する。 |
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第9回 | 第2次科学革命(1) 第2次科学革命の内実を引き続き概観する。 |
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第10回 | 5.「科学技術」の確立 20世紀における2度の世界大戦を大きなきっかけとして、自然科学に国家が本格的に介入するようになった事情を概観する。また、この国家の介入によって、今日的な「科学技術」が確立したことを見る。 |
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第11回 | Ⅱ.科学技術と倫理 1.原子力発電の問題(その1) 科学技術が人間にとってかえって脅威となっている現象は、何といって原発において表れている。原発の仕組みを根本から理解することを試みる。 |
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第12回 | 原子力発電の問題(その2) 原発がどのように問題であるかを、福島原発事故の内実を参照しながら論じる。 |
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第13回 | 原子力発電の問題(その3) 原発がどのように問題であるかを、引き続き検討する。 |
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第14回 | 3.不正研究事件(その1) STAP細胞事件をはじめとして、今日頻発している不正研究事件の内容を概観する。 |
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第15回 | 不正研究事件(その2) 不正研究事件を頻発させている科学研究の状況を概観し、今日の科学技術の特徴的なあり様について考える。 |
授業外学習の課題 | ・指定テキストと配布プリントを熟読すること。 ・参考図書を読むこと。 |
履修上の注意事項 | 絶えず問題意識を共有することに努めて下さい。従って、原則として毎回出席してください。なお、私語は絶対禁止。 何回目かの授業で論述・作文をしてもらいます(日時は未定)。必ず行って下さい(やむをえず欠席した場合には、後日自宅等で書いて提出してもらいます)。なお、それに応じて、上記の講義計画が修正されることがあります。あらかじめご了承ください。 |
成績評価の方法・基準 | 学期末定期試験で評価する。 その際、次のことが前提条件になる。すなわち、 ・授業に7割以上出席すること(無断欠席は4回が限度) ・授業時間に行う論述・作文の課題を果たしてあること(やむをえず欠席した場合には、自宅等で書いて後日提出すること)。 |
テキスト | 宮坂和男『科学技術の現況といま必要な倫理』(晃洋書房、¥3,000) |
参考文献 | トーマス・クーン『科学革命の構造』(みすず書房)など。 ほかはそのつど指示する。 |
主な関連科目 | 自然と人間の哲学 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
・毎回カードで質問を授業後に提出することができる。次回の授業で返答する。 ・電子メールで質問を常時受け付ける。miyasaka@shudo-u.ac.jp |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人間環境学部人間環境学科(マインド形成科目) | - | 2014~2016 | 1・2・3・4 |
人間環境学部人間環境学科(マインド形成科目) | FHES11104 | 2017~2017 | 1・2・3・4 |
人間環境学部人間環境学科(入門科目) | FHES11112 | 2018~2022 | 1・2・3・4 |
人間環境学部人間環境学科(入門科目) | FHES11110 | 2023~2023 | 1・2・3・4 |